コンテンツ制作者が生き残るためには、「多様化」の時代に抗って、人々の「一様」な価値観に着目し、そこに注力したコンテンツを提供していかなければならない。
そうした場合にまず真っ先に思いつく方策は、「つるはしビジネス」をする――ということだ。

「つるはしビジネス」とは、ゴールドラッシュの時代に最も儲かったのはつるはしを売っていた業者だった――という故事から来ている。1848年、アメリカのサンフランシスコでゴールドラッシュが沸き起こったが、それが話題になって全米から人々が押し寄せる頃には、金はあらかた取り尽くされていた。
しかし、そういう金目当てに集まってきた人々に対して、金を掘るためのつるはしを売ったり、あるいは作業着を売ったりした人は巨万の富を得たという。

ちなみに、金を掘るための作業着には、丈夫な馬車の幌を生地に用いたズボンが人気だったそうなのだが、それを売っていた人間こそリーバイ・シュトラウスで