格差社会が広がっている――というのはぼくだけが言っているわけではない。これはもはや多くの人の共通認識だ。
しかしその「原因」については、さまざまな意見が交錯している。それぞれがそれぞれのことを言い、誤ったものも多いが、そのうちのいくつかは首肯できる。
つまり、格差社会が広まった理由は一つだけではなく、複数あるということだ。それゆえ、この問題の解決は困難――というよりほぼ不可能といえよう。少なくとも、ぼく自身は不可能と思っている。
また、同時にこれは「むしろ解決すべきではない」とも思っている。なぜならぼくは、起こっていることにはたいていさまざまな意味があって、単純に否定することはできないと考えているからだ。
例えば少子化や戦争などについても、多くの人がその存在を否定するが、ぼく自信はこれらの正の側面もたくさん知っているので、むげに否定することはできない。
さらにいうと、一見「わざわい」にしか
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