マンガのはじまり:その5(1,836字)
マンガの始祖というと、やはり「戯画」ということになるだろう。そして戯画といえば、最も有名なのが「鳥獣戯画」である。これは、12世紀から13世紀にかけて、複数の手によって描かれた。一般には「鳥羽僧正」の作とされるが、必ずしも彼だけが描いたわけではない。
鳥獣戯画は「烏滸絵」の代表といわれている。「烏滸」とはバカげていたり滑稽であったりすることで、平安時代にはそういう芸をする人がいて、まず彼らのことをこう呼ぶようになった。また、同時代に滑稽な絵も描かれて、これを「烏滸絵」と呼んだのである。
こうしてみると、戯画が生まれた背景には、平安から鎌倉にかけての空気感がありそうだ。いわゆる平家から源氏へと移り変わる時代だ。この頃、各地で戦乱が巻き起こるようになり、社会情勢が不安定化した。そのため、同調圧力が高まり、そのガスを抜くために烏滸も発展したのだ。
平安時代は794年から1185年までだが、平家の
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コメント
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>>1
持ってはいるんですが、なかなかページがすすまないんですよね。
(ID:12768952)
>>2
1-8巻まではつまらないです。単なるエンタメという感じなので。9巻あたりから急に面白くなって、結末も文学的な力があります。最後まで読んでからふたたび最初から読み直すと、理解が進んで楽しいです。
(著者)
>>3
読んでみます!