これは、嫌みではなく、本心だ。そもそも、オリンピックは「祭り」だが、祭りには、「膿を出す」という機能がある。
文化人類学に、「ハレとケ」という概念がある。「ハレ」とは「晴れの場」のハレで、結婚式や祭りなどのこと。「ケ」とは「日常」のこと。今ウィキペディアを見たら、柳田国男が編み出した言葉だと知った。さすが柳田国男だ。
今回は、このハレとケについて、ぼくの考えを書いてみたい。
人間には、日常生活というものがある。農民だったら、毎日畑や田んぼに行って、こつこつと仕事をするという日常。それが「ケ」だ。
こういう日常は、とてもだいじではある一方、いろいろと問題もある。その問題とは、一言で言うなら「淀む」だ。あるいは、「固着してしまう」ということである。
たとえるなら、カレーを煮るとき、ときどきかき混ぜないと、固まってしまって食べられなくなることだ。日常も、延々と続くと、固まって、いろいろなものが動
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