幼少期をセルフリーサチすると、自分の好きなことが見えてくるのではないか――。
ぼくは、アフリカのガーナで受胎し、東京・新宿の病院で生まれて、生後3週間でアメリカ・ボストンに渡った。ボストンには丸2年住んでいた。
残念ながら、ぼくにボストンのときの記憶はない。ただ、ボストンで住んでいたときの写真を見た際、そこに映り込んでいた窓からの光に、「見覚えがあるな」という思いを強く抱いたことはある。ただ、それは必ずしも確かなものではなく、後記憶かもしれないので、それほど重要というわけではない。
ぼくの一番最初の記憶は、日本に戻った2歳の頃に当時五反田に住んでいた祖父母の家を訪れたときのものだ。そこは自宅ではなくお出かけ先だったので、かえって覚えているのかも知れない。祖父母の住んでいた社宅の庭にあったブランコや屋上で遊んことや、近くにあった八ツ山橋(電車ウォッチの日本有数のスポット)に祖母に連れられて行
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