映画のサンプリングについて研究する:その11(2,052字)
『フォレスト・ガンプ』(1994年公開)は、そもそもがロバート・ゼメキス監督の「サンプリング映画を作る」というコンセプトから始まった。
ゼメキスは、1978年に『抱きしめたい』で映画監督デニューすると、1984年の『ロマンシング・ストーン 秘宝の谷』で一定の評価を得た。これをきっかけにスティーヴン・スピルバーグから新作を依頼され、1985年に公開した『バック・トゥ・ザ・フューチャー』で大成功を収める。
思えば、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』も一種のサンプリング映画だった。ゼメキスは、この作品で当時流行していた「SF」と「50年代」をサンプリングし、組み合わせる。
「SF」は、『スター・ウォーズ』や『未知との遭遇』『E.T.』などの大ヒットで映画の一大ジャンルに成長していたし、また「50年代」は、この頃「古き良きアメリカ」の代名詞として盛んに取り上げられるようになっていた。
アメリカは、
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