3の「エコロジカルな関係を構築する」というのは、1の「読者の利益に資する」、2の「作者の利益に資する」という両者を上手くバランスさせることである。そして相互補完的にさせるということだ。問題提起においては、その部分を特に留意しなければならない。
では、どうすれば両者をバランスできるか?
ここに、一つの目指すべきポイントがある。それは、問題提起をすることによって、読者の興味を喚起するとともに、作者の興味・関心の本質をも掘り下げていくということだ。そして、それは「議論」に近い。つまり問題提起においては、そこを議論の場――とりわけ「自分内議論」の場とすることが重要なのだ。
では、「自分内議論」とは何か?
その前に、まずは「議論」について見ていきたい。
「議論」というのは、人間の思考にとってはきわめて有効なソリューションだ。それは、相手の意見を聞くことによって考えが深まる場合があるからというのもある
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