岩崎夏海(著者) のコメント

岩崎夏海 岩崎夏海
(著者)

>>7
ぼくが「もしドラ」を映画化することで得たかった成果は、映画と原作が相乗効果でお互いを補完し合うことです。例えば、映画が作品的にも興行的にも歴史的な名作に数えられることになれば、それを見たことがきっかけで原作を読む人が増えるとも考えておりました。

理想は「ゴッドファーザー」です。ぼくは「ゴッドファーザー」の映画が初上映されてから30年間、その映画があまりにも好きだったのですから、何度もビデオで見かえしていました。そうするうちに、やがてこの作品のことをもっと知りたいと、原作も読んでみようと思い立ったのです。そうしたら、原作も映画に勝るとも劣らないくらい面白かったので、両方好きになるという経験をしました。そういう構造を「もしドラ」でも実現したかった。

つまり、映画が上映されてから30年後の2041年、日本映画史上、いや世界映画史上に残る名作である「もしドラ」を見た人が、原作にも興味を持ってその本を手に取る――そういう成果を得たいと思っていました。

No.9 147ヶ月前

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