「きみは勉強ができないんじゃない、勉強の仕方を知らないだけなんだ」第8回(1,584字)
ある特定の言葉を身体に叩き込むことを「洗脳」だと疑う人がいる。しかしながら、それは実は「洗脳」とは正反対のことである。
「洗脳」というのは、いうなれば脳の「バグ」を利用した教育方法だ。一旦思考能力をなくさせ、その上で特定の考えを信じ込ませる。そうなると、以降は信じた考えを追認させれば、強い快感を覚えるような状態になる。
なぜ強い快感を覚えるかというと、人は「安心感」を得ると気持ち良くなるからだ。それは、不安感を放置していると生存確率が低まるので、DNAがそう身体をプログラムしているのである。
洗脳は、そのDNAがプログラムした「安心感によってもたらされる快感」を利用して行われる。人はそもそも、何かを無批判に信奉できると強い安心感がもたらされるので、それが癖になる。中毒になるのだ。
このメカニズムを利用すると、人はたいていのことができるようになる。例えば殺人や自殺なども、洗脳した人間に行わせ
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