ニャンとも言えない加藤一二三伝説 Vol.38
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皆様、こんにちは。加藤一二三です。
毎度ニャンとも言えない加藤一二三伝説を御愛読いただきまして心より感謝申し上げます。
《目次》
1.最長手数の会心譜
2.竜王戦第3局立会人徒然日記
3.ひふみん相談コーナーのお知らせ
《本文》
1.最長手数の会心譜
この度11月30日(土)発刊になります、株式会社マイナビ制作のわたくしの初めてのムック本 『将棋世界specialNo.4「加藤一二三」』原稿の最終チェックを最近しています。その中でわたくしの戦歴紹介コーナーがありますが、今日はまず、わたくし自身がもっとも目を引いた今から38年前の対局について、お話して参りたいと思います。
その前にまず、将棋の平均手数についてお話いたします。大抵の対局は平均125手で指されます。一手にいくらの時間を費やすかは様々ですから、午前10時の対局開始から終局までの時間は一概にはいえません。
現在この原稿を執筆していますのが午前1時ですが、闘いが長引いて翌日に及んだ場合でも、180手位で決着がつくことが普通です。(これが持将棋になっても、200手前後で指し直しとなります。) 実際、11月14日に指されたB級1組順位戦では、翌11月15日まで及んだ深夜の激闘の末、豊島将之七段が広瀬章人七段に勝利を収めていますが、手数は186手でした。
ところが、にゃ、にゃんと、最長手数311手でわたくしが勝利を収めた対局を発見致しました!(ひふみんスマイル(^-^)) それは昭和50年10月28日の対局のこと。有吉道夫八段(段位は当時・以下同じ)とのA級順位戦でした。通常からはまず考えることのできないこの数字。250手を過ぎれば持将棋になってもおかしくはないはずなのに、一体なにが起きていたのでしょうか?
週刊文春の取材を受けるために立ち寄った将棋会館で棋譜を調べたわたくしは、ふむふむと納得したのです。
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