悪い奴はヤれ。〜夢と血と硝煙とエメラルドの日々〜

早田英志のスーパー人生論 特別編      ~アメリカから近況レポート~

2020/04/09 13:01 投稿

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エメラルド王の知られざる一面も公開

私は現在住んでいるロスアンゼルスから二、三ヶ月毎にニューヨークの娘のところや、
私の第二の故郷である中米コスタリカへ出かけています。
この二月と三月にもニューヨークから足を伸ばしコスタリーカの首都サンホセに一ヶ
月ほど滞在し、その後10日ほど メキシコシテイー、ケレタロ、プエルトバヤルタと
回って来ました。2月から3月上旬であったので未だ何処も緊迫感はなく、プエルト
バヤルタの海岸保養地は避寒のアメリカ人やカナダ人で溢れていました。航空機の中
やレストランで話しかけてくる人は、私が何処から来たのか、日本のコロナ状況はど
んなものか、とか単に興味本位の雰囲気で現在置かれている北米諸国の気構えとは雲
泥の差がありました。
この二、三週間の短い間に世界のコロナ状勢は著しく変化しヨーロッパではまさに地
獄絵巻の状態です。メキシコ以南のラテンアメリカ諸国もアルゼンチンやブラジルが
先陣を切りましたが、今や全ラテンアメリカがコロナ戦争を猛烈に戦っております。
未だ感染者数や死者数が少ないにも拘わらず先手を打ってコロンビアは都市をロック
ダウンしましたが、他にも同様の措置を取ったラテンアメリカの国は多数あります。
ボゴタの私の会社で働いていた元従業員のマリオは貨物トラックの運転手ですが、都
市封鎖にあい仕事がなくなり自宅待機で困っています。ベネズエラ危機で隣国のコロ
ンビアへ逃げ込んできた百七十万人にものぼるベネズエラ経済難民たちは、その大半
が不法滞在のため働く場を失い生活の糧を奪われて、路上生活者に転落しかかってお
ります。コスタリーカの首都サンホセの街角も人影や車が消え、今や世界中の街角が
そうであるようにゴーストタウンの様相です。コロナ感染者数が四百人とは言え、国
の総人口が五百万人にも満たぬところでは相当高い感染率です。空路、陸路を絶たれ
陸の孤島と化した中米の小国で日本人の同胞が不安の毎日を過ごしています。
コスタリカに住む日本人の半数近くがジャイカ青年協力隊の若者達で、その彼等から
先輩長老とあがめられている、現地に五十年永住の岩沢さんがいます。文字通り50
年来の私の友人でもありますが、後輩の面倒見がいいだけでなく他の日本人在住者の
世話もよくしています。彼が言うところでは、未だ誰も日本人のコロナ感染者は出て
いない、というのを聞いて私はホッと胸を撫でおろしました。観光立国のコスタリカ
にとって今回のコロナ禍は命取りのカタストロフェ(大惨事)となる事でしょう。
すでに外国人観光客は全滅、自国民の海岸接近も制限されています。サンホセでの私
のバックパッカー相手のユースホステルも開業寸前で待ったを食わされました。
さて北米合衆国に目を向けますと、アメリカ人の危機意識に火がついたのはシアトル
の老人ホームでの急速なコロナ感染と死者続出のニュースです。其の後まもなく危機
感が急激に高まったのは州により若干の時差がありますが、3月中旬の全国的な学校
閉鎖時期からと言ってよいでしょう。その後の急速な感染拡大と死者数の急増は全ア
メリカ人をして驚愕の竜巻の中に巻き込んでしまいました。それは恐怖とかパニック
とかいう感情ではなく、
”こんな凄い事があるのか!”
という様なまさに驚きの極至なのです。
人により受けとめ方が違いますが、ある人は、
”あれは貧乏人の密集住宅地帯で急拡大したんだ”、
またある人は、
”アーあれはもともと中国人の観光客がいっぱい来てて、とっくにウイルスはばら撒
かれていたんだよ”、
”トランプの野郎が何もしないで手をこまねいていたから、こんな事になったんだ!”
以後のニューヨーク州やルイジアナ州の惨状は世界中に報道されている通りです。
 

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