新年が明けた
2015年になった
旧年中は色々と『ひろぐ』で語りたい事があったが
色々と語りたくない事もあった
それが交互に発生するような一年だった
なのでずいぶん『ひろぐ』の更新が少なかった
『ひろぐ』の更新を楽しみにしてくれる方々には
大変申し訳ないと思っている
ひょっとしたら
「その語りたくない事まで読みたい」
とおっしゃる妙な方もいるのだろうが
語りたくない事を語る作家を
私は常々軽蔑している
なので語る事をしなかった
それでいいと思った
さて
年の切り替わりに合わせて
私の心も切り替えようか
今更決まり切った新年の挨拶などせずに
2015年最初の『ひろぐ』を記そう
ずいぶんほったらかしたので
私の時間をいっぱいすっ飛ばさなければいけない
例年ならば「味園みその」で行う
ワークショップ「Royal Plant」の新年会を
今年は酷寒の船上で行ったため
段取りの悪い幹事であり最低司会としても名高い
あの「グッチ」が
陸上の五倍すべりまくった話も飛ばそう
これまた毎年恒例の
怪物「ぼんちおさむ」邸での新年会において
例年通り泥酔状態の悟りを開き
翌朝携帯電話を見ると
身に覚えのない写真でいっぱいだったエピソードも
どうせ記憶にないので飛ばそう
ついでに昨年
実母「ママ」こと「後藤紀子」より
度肝を抜く質問メールが届いた事も
飛ばしてしまおう
昨年関わった仕事の中に
なかなか愉快なものがあった
『The Empty Stage』がそれだ
私が子供の頃に憧れたアメリカの即興劇団
「セカンド・シティ」と
「吉本興業」とが手を結び
「セカンド・シティ」プロジェクトが発足
私はそのアドバイザリー・スタッフとして働いた
「セカンド・シティ」の即興劇システムを
吉本芸人に学ばせ
本公演を打つまでに2年ほどかかった
やっと実現した舞台が
『The Empty Stage』だったというわけだ
本国から来日した正式なインストラクター達から
直々に授業を受けた吉本芸人達は
実に器用に見事な即興を見せ
会場を揺らさんばかりの爆笑が
連日響き渡った
”笑いの通訳”的立場で数年間関わり
『The Empty Stage』の構成演出を行った私も
その成功をたいそう喜び祝杯をあげた
しかし
私の中にはずいぶん複雑な想いもあった
そのプロジェクトに関わりながら
私は数年前
”大崎洋社長”にこう申し出た
「正式なインストラクターが来日して
本格的な授業が開始される前に
私の住む大阪でちょいと実験させてはもらえまいか」
芸人4名
俳優4名
一般4名
計12名を対象にして
「セカンド・シティ」システムを基本とした
ワークショップをさせて欲しいと願い出た
たまたま大阪の「吉本新喜劇」には
「セカンド・シティ」出身という特異な経歴を持つ
「森田展義もりた・のぶよし」がいた
私は彼に講師を依頼して
「アメリカの即興劇システムが
何のアレンジもなしで
果たして日本人にも通用するのか」
というデータ収集を行い
「セカンド・シティ」プロジェクトに提出した
※写真は新年会で泥酔する「森田展義」
その時点で
私はとりあえずの役目を終えたのだが
後日、夫婦揃って酒癖の悪い「森田展義」から
思わぬ提案をされた
「今回講師をした事で
僕は自分がどこから来たのかを思い出しました
小さくても構いません
即興劇のイベントを設立しましょう」
かくして生まれたのが
『絶対服従SHOW インプロビアス・バスターズ』
だった
「インプロビアス・バスターズ」は2年以上継続されている
『The Empty Stage』が満を持して上演された時には
既に13回番外編『それいけキング・バスターズ』含む
という回数のイベントを終えていた
途中から分派した若手芸人による姉妹集団
「インプロビアス・ノイラッヘン」
の公演回数も含めれば15回という計算になる
「吉本興業」内では当然
『The Empty Stage』こそが
本家オフィシャル・イベントなわけだが
既に即興劇鑑賞に慣れたご機嫌な観客が
どっさり顧客としてついてくれた上に
はるかに多くの本番舞台をこなしていたのが
「インプロビアス・バスターズ」だったわけである
※写真は夕食に魚を焼いている我が家の風景
構成演出という立場で
『The Empty Stage』の舞台を毎日眺めながら
私はある事を思った
「『The Empty Stage』が
日本プロレス直系の全日本プロレスだとすれば
インプロビアス・バスターズは
弱小団体時期の新日本プロレスだな」
東京の有名吉本芸人を好きなだけ巻き込める
本家『The Empty Stage』に対して
予算も社内応援も少なく
”大阪在住”を前提としたキャスティングを余儀なくされる
「インプロビアス・バスターズ」は
あまりにも弱い団体だ
裕福な『The Empty Stage』には
到底太刀打ちできない
だが
しかし
「インプロビアス・バスターズ」は
『The Empty Stage』とは違い
”いきなりの辞令”で参加する団体ではない
「これに参加したい」
という意思があり
「これに参加して欲しい」
という信用を得る事が唯一の参加条件だ
その信頼関係が成立すれば
”吉本芸人”という枠には囚われない
演劇界からでも音楽界からでも
有名無名に関わらず
”外人選手”をおおいに歓迎する
その体勢は
「インプロビアス・バスターズ」の絶対の強みであるはずだ
「アブドーラ・ザ・ブッチャー」
という高名な悪役のいない「新日本プロレス」は
「タイガー・ジェット・シン」
という無名のレスラーを
見事な悪役として作り上げた事で
「全日本プロレス」と互角になった
スターは買うものではなく作るものなのだ
同じ社内や系列の選手だけで戦う「全日本プロレス」に対し
「新日本プロレス」は
最強ボクサー「モハメド・アリ」を招聘し
「異種格闘技戦」を行った事で
「全日本プロレス」を超えた
「インプロビアス・バスターズ」が
『The Empty Stage』を超えるためには
「新日本プロレス」の繁栄を手本とするべきだ
そんな「プロレス」と照らし合わせた想いから
来月
「インプロビアス・バスターズ」としては
過去最大規模のイベントを開催する事にした
題して
『IMPROMANIA 1(インプロマニア・ワン)』
世間一般からすれば
たいして注目の集まらない顔ぶれかもしれない
しかし現時点での関西において
これを越える”即興師”達は存在しないだろう
その即興の腕を
芸人vs俳優
という構図で競わせる事にした
しかも「まさか」と思えるゲストが
参加を表明してくれた
芸人側には「吉本新喜劇」の「池乃めだか」氏
俳優側には「南河内万歳一座」の「内藤裕敬」氏
私は最高顧問として
両ゲストを”お客さん”として扱う気は全くない
「池乃めだか」氏と言えば
台本にも書かれていない中国劇を突然にして延々語る人物
「内藤裕敬」氏と言えば
即興を重視した名作舞台『青木さん家の奥さん』を
作・演出・主演した人物だ
『IMPROMANIA 1』では
それぞれのチームメンバーとして
しっかりと”即興師”の技を見せてもらおうと思う
ついでに言えば演劇側に
「楠見薫」と「クスミヒデオ」という
「楠見姉弟」を含めたのにも注目していだだきたい
夫であり義兄である私も含めれば15人中3人
つまり出演者の20%が戸籍上の家族という事になる
うん
それは即興とは何の関係もない
来月開催の『IMPROMANIA 1』に
どうかご注目いただきたい
※写真はDVDを整理していたら出てきた
「カミさん」所有のディスク
恐らくは「マドンナ」のコンサート映像なのだろうが
発音が良すぎてわからない
なお『IMPROMANIA 1』に関する
更に面白い情報稽古の様子などの写真や動画は
「インプロビアス・バスターズ」のFacebookページにて
随時アップされる予定なので
是非ともページのフォローを
「インプロビアス・バスターズFacebookページ」
さーて
今年もいっぱいひろごうか
2015年になった
旧年中は色々と『ひろぐ』で語りたい事があったが
色々と語りたくない事もあった
それが交互に発生するような一年だった
なのでずいぶん『ひろぐ』の更新が少なかった
『ひろぐ』の更新を楽しみにしてくれる方々には
大変申し訳ないと思っている
ひょっとしたら
「その語りたくない事まで読みたい」
とおっしゃる妙な方もいるのだろうが
語りたくない事を語る作家を
私は常々軽蔑している
なので語る事をしなかった
それでいいと思った
さて
年の切り替わりに合わせて
私の心も切り替えようか
今更決まり切った新年の挨拶などせずに
2015年最初の『ひろぐ』を記そう
ずいぶんほったらかしたので
私の時間をいっぱいすっ飛ばさなければいけない
例年ならば「味園みその」で行う
ワークショップ「Royal Plant」の新年会を
今年は酷寒の船上で行ったため
段取りの悪い幹事であり最低司会としても名高い
あの「グッチ」が
陸上の五倍すべりまくった話も飛ばそう
これまた毎年恒例の
怪物「ぼんちおさむ」邸での新年会において
例年通り泥酔状態の悟りを開き
翌朝携帯電話を見ると
身に覚えのない写真でいっぱいだったエピソードも
どうせ記憶にないので飛ばそう
ついでに昨年
実母「ママ」こと「後藤紀子」より
度肝を抜く質問メールが届いた事も
飛ばしてしまおう
昨年関わった仕事の中に
なかなか愉快なものがあった
『The Empty Stage』がそれだ
私が子供の頃に憧れたアメリカの即興劇団
「セカンド・シティ」と
「吉本興業」とが手を結び
「セカンド・シティ」プロジェクトが発足
私はそのアドバイザリー・スタッフとして働いた
「セカンド・シティ」の即興劇システムを
吉本芸人に学ばせ
本公演を打つまでに2年ほどかかった
やっと実現した舞台が
『The Empty Stage』だったというわけだ
本国から来日した正式なインストラクター達から
直々に授業を受けた吉本芸人達は
実に器用に見事な即興を見せ
会場を揺らさんばかりの爆笑が
連日響き渡った
”笑いの通訳”的立場で数年間関わり
『The Empty Stage』の構成演出を行った私も
その成功をたいそう喜び祝杯をあげた
しかし
私の中にはずいぶん複雑な想いもあった
そのプロジェクトに関わりながら
私は数年前
”大崎洋社長”にこう申し出た
「正式なインストラクターが来日して
本格的な授業が開始される前に
私の住む大阪でちょいと実験させてはもらえまいか」
芸人4名
俳優4名
一般4名
計12名を対象にして
「セカンド・シティ」システムを基本とした
ワークショップをさせて欲しいと願い出た
たまたま大阪の「吉本新喜劇」には
「セカンド・シティ」出身という特異な経歴を持つ
「森田展義もりた・のぶよし」がいた
私は彼に講師を依頼して
「アメリカの即興劇システムが
何のアレンジもなしで
果たして日本人にも通用するのか」
というデータ収集を行い
「セカンド・シティ」プロジェクトに提出した
※写真は新年会で泥酔する「森田展義」
その時点で
私はとりあえずの役目を終えたのだが
後日、夫婦揃って酒癖の悪い「森田展義」から
思わぬ提案をされた
「今回講師をした事で
僕は自分がどこから来たのかを思い出しました
小さくても構いません
即興劇のイベントを設立しましょう」
かくして生まれたのが
『絶対服従SHOW インプロビアス・バスターズ』
だった
「インプロビアス・バスターズ」は2年以上継続されている
『The Empty Stage』が満を持して上演された時には
既に13回番外編『それいけキング・バスターズ』含む
という回数のイベントを終えていた
途中から分派した若手芸人による姉妹集団
「インプロビアス・ノイラッヘン」
の公演回数も含めれば15回という計算になる
「吉本興業」内では当然
『The Empty Stage』こそが
本家オフィシャル・イベントなわけだが
既に即興劇鑑賞に慣れたご機嫌な観客が
どっさり顧客としてついてくれた上に
はるかに多くの本番舞台をこなしていたのが
「インプロビアス・バスターズ」だったわけである
※写真は夕食に魚を焼いている我が家の風景
構成演出という立場で
『The Empty Stage』の舞台を毎日眺めながら
私はある事を思った
「『The Empty Stage』が
日本プロレス直系の全日本プロレスだとすれば
インプロビアス・バスターズは
弱小団体時期の新日本プロレスだな」
東京の有名吉本芸人を好きなだけ巻き込める
本家『The Empty Stage』に対して
予算も社内応援も少なく
”大阪在住”を前提としたキャスティングを余儀なくされる
「インプロビアス・バスターズ」は
あまりにも弱い団体だ
裕福な『The Empty Stage』には
到底太刀打ちできない
だが
しかし
「インプロビアス・バスターズ」は
『The Empty Stage』とは違い
”いきなりの辞令”で参加する団体ではない
「これに参加したい」
という意思があり
「これに参加して欲しい」
という信用を得る事が唯一の参加条件だ
その信頼関係が成立すれば
”吉本芸人”という枠には囚われない
演劇界からでも音楽界からでも
有名無名に関わらず
”外人選手”をおおいに歓迎する
その体勢は
「インプロビアス・バスターズ」の絶対の強みであるはずだ
「アブドーラ・ザ・ブッチャー」
という高名な悪役のいない「新日本プロレス」は
「タイガー・ジェット・シン」
という無名のレスラーを
見事な悪役として作り上げた事で
「全日本プロレス」と互角になった
スターは買うものではなく作るものなのだ
同じ社内や系列の選手だけで戦う「全日本プロレス」に対し
「新日本プロレス」は
最強ボクサー「モハメド・アリ」を招聘し
「異種格闘技戦」を行った事で
「全日本プロレス」を超えた
「インプロビアス・バスターズ」が
『The Empty Stage』を超えるためには
「新日本プロレス」の繁栄を手本とするべきだ
そんな「プロレス」と照らし合わせた想いから
来月
「インプロビアス・バスターズ」としては
過去最大規模のイベントを開催する事にした
題して
『IMPROMANIA 1(インプロマニア・ワン)』
世間一般からすれば
たいして注目の集まらない顔ぶれかもしれない
しかし現時点での関西において
これを越える”即興師”達は存在しないだろう
その即興の腕を
芸人vs俳優
という構図で競わせる事にした
しかも「まさか」と思えるゲストが
参加を表明してくれた
芸人側には「吉本新喜劇」の「池乃めだか」氏
俳優側には「南河内万歳一座」の「内藤裕敬」氏
私は最高顧問として
両ゲストを”お客さん”として扱う気は全くない
「池乃めだか」氏と言えば
台本にも書かれていない中国劇を突然にして延々語る人物
「内藤裕敬」氏と言えば
即興を重視した名作舞台『青木さん家の奥さん』を
作・演出・主演した人物だ
『IMPROMANIA 1』では
それぞれのチームメンバーとして
しっかりと”即興師”の技を見せてもらおうと思う
ついでに言えば演劇側に
「楠見薫」と「クスミヒデオ」という
「楠見姉弟」を含めたのにも注目していだだきたい
夫であり義兄である私も含めれば15人中3人
つまり出演者の20%が戸籍上の家族という事になる
うん
それは即興とは何の関係もない
来月開催の『IMPROMANIA 1』に
どうかご注目いただきたい
※写真はDVDを整理していたら出てきた
「カミさん」所有のディスク
恐らくは「マドンナ」のコンサート映像なのだろうが
発音が良すぎてわからない
なお『IMPROMANIA 1』に関する
更に面白い情報稽古の様子などの写真や動画は
「インプロビアス・バスターズ」のFacebookページにて
随時アップされる予定なので
是非ともページのフォローを
「インプロビアス・バスターズFacebookページ」
さーて
今年もいっぱいひろごうか
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-
- ※1、入会月以降の記事が対象になります。
- ※2、チャンネルによって、見放題になるコンテンツは異なります。
ひろぐ
後藤ひろひと
月額:¥330 (税込)
コメント
以前、大王はひろぐの中でこう仰っていましたね。“無理に「言葉」にしてしまうと「心」が壊れてしまう”と。読者としてその言葉の意味を深く理解しているつもりです。だから大王は何も心配しないで日々をひろいで下さって大丈夫ですよ!
ともあれ、ひろぐの再開嬉しいです!
おぉ!コメント欄がヽ(・∀・)ノ
それいけキングバスターズの長編も楽しかったです!大王のインプロ仕切りは極上です!
インプロマニア・ワン楽しみにしています♪
船乗りたかった...
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