「づら合わせ」なる作業を行うべく
「BK」に出向いた!
ここでいきなり放送業界用語を使ってみた!
「BK」というのは
放送局「NHK大阪」を指す言葉だ!
関西で放送業界に携わる人達は
「NHK大阪」をみんな「BK」と呼んでいる!
なぜかご説明しよう!
関西在住で「ラジオ」がお好きな方であれば
「BK」はよく聞くフレーズに違いない!
放送開始時や終了時には
必ず登場するからだ!
しかしその際には「BK」だけではなく
それが日本の放送局である事を示す
「JO」
が付加されるため
アナウンサーはこう表現する!
「JOBK」!
各放送局にはそれぞれに
無線同様の「コールサイン」という記号がある!
つまり「JOBK」は
「NHK大阪」の「コールサイン」なわけだ!
ではなぜ「NHK大阪」が「BK」なのか?
それは渋谷にある「NHK本部」が
「JOAK」だからだ!
どうやらNHKとして開局した順番に
アルファベットが割り振られたらしい!
なので我々は東京のNHKを「AK」!
大阪のNHKを「BK」と呼び分けている!
では「CK」はどこにあるのか?
これは我々の間でもあまり使われない言葉なのだが
「NHK名古屋」がそれに当たる!
それ以降の略称が使用される事はない!
なぜなら四番目に開局された
「JODK」は
大日本帝国が
統治下であった朝鮮で開局した
現在は存在しない放送局だからだ!
ちなみになぜフジテレビが
「CX(シー・エックス)」と呼ばれているのか?
それもまた局のコールサインが
「JOCX」だからである!
そんなわけで改めて記そう!
昨日の私は
「BK」に「づら合わせ」に出向いた!
私はあまりそういう作業に立ち会った経験がない!
コント番組などでかつらをかぶる際には
既に決定された物が楽屋に用意されており
私はただそれをかぶるだけで済んで来たからだ!
しかし今回の出演は
ちょいとしたドラマらしく
そういうわけにはいかないとの事だった!
”数十分で終わる作業ですので”
と言われていたので
3つか4つほどのかつらをかぶって
それで終わるものだとばかり思っていたのだが
メイク室に並んだ箱を見た瞬間
私の頭の上で
かぶってもいないヅラが浮いた!
一つの箱に
10個以上のかつらが納められている!
箱は4つあったので
かつらは50個近く用意されていたはずだ!
私の頭は1個なのに!
みすぼらしい老人役とは聞いていたが
どのかつらも
泣けて来るほどみすぼらしかった!
ふと見ると
かつらの中には
それぞれ名前が書かれていた!
ははーんなるほど!
「イーストウッド」と書かれていれば
『ダーティハリー』のおおかみカット!
「エルヴィス」と書かれていれば
もみあげ付きのリーゼント!
そんな風に
簡単かつ迅速にニーズに応えられるよう
それぞれのかつらに
業界での呼び名があるのだろう!
と思ったのだが!
実際はそうではなかった!
「中に金型が入っている物は
名前が書かれている俳優さんの頭の形に合わせて
特注で作られたかつらですよ!」
どのかつらもとても古い物だった!
ならばひょっとして
誰かすごい人の頭の形を
ここで見る事ができるかもしれない!
私は「中古レコード店で貴重盤を探し続けた時代」を思い出し
緊張と興奮を抑えながら
かつらの中の文字を次々と探った!
すると!
ゲバゲバー!
これはすごい!
昭和を代表する喜劇人の一人!
「左卜全(ひだり・ぼくぜん)」氏の頭を発見した!
前述の「ゲバゲバー」をはじめとする
氏が発した様々な意味不明ギャグに
私はどれほど影響された事だろう!
私がかつて所属していた劇団「遊気舎」が発行していた
フリーペーパーのタイトルは
「スビズバ」だった!
この不可解語もまた「左卜全」氏による
一世を風靡したギャグだ!
そしてなによりも
私が2008年に発表した演劇作品
『恐竜と隣人のポルカ』
というタイトルは
氏が1970年に放った大ヒット曲
『老人と子供のポルカ』
に由来するものである!
尊敬する氏の頭と出会った興奮のせいで
今日からしばらくは
「〜してくれ」を
「〜してけれ」と言う私なのだろう!
「左卜全」ヘッドにひろいだ私は
更に深くかつらを捜索した!
そして!
またすごい頭を発見した!
あじゃぱー!
「伴先生」としか書かれていないが
時代性から察するに
これが「山形」の生んだ
偉大なる喜劇人
「伴淳三郎(ばん・じゅんざぶろう)」氏
通称「ばんじゅん」の頭である事は
まず間違いない!
「ばんじゅん」ヘッドだ!
言い換えれば
「ヘッド・オブ・ばんじゅん」だ!
私と同郷である「ばんじゅん」氏の意味不明語もまた
私に多大なる影響を与えた!
これまでの私の人生を振り返れば
恐らく”4000あじゃぱー”ほどを
発して来たはずである!
山形県最大とも言える意味不明語
「あじゃぱー」は
そもそも略されたフレーズだ!
略さずに正式な形を書けば
「あじゃじゃーにしてパーでございます!」
となる!
略して意味不明!
元の形はもっと意味不明!
なのに今でも全国で通用する「あじゃぱー」は
”歴史上最強の山形弁”
と表現しても過言ではあるまい!
「おらがふるさと山形の
白い牛乳お菓子になった
ミルクケーキの味見れば
色よし味よし香りよし
山形みやげに
おしどりミルクケーキ」
山形を訪れる誰もが皆
「このバリバリしたお菓子の
どこがケーキなんだよ!」
と怒り出す
”世界で最も固いケーキ”
「おしどりミルクケーキ」!
よそ者共によるそんな怒りの叫びなどお構いなしに
「ばんじゅん」氏が歌い切った呑気なCMソングは
山形県民の心の一曲であると言えよう!
最寄りに30代半ば以上の山形県民がいれば
”おしどりミルクケーキ歌って!”
と依頼してみるといい!
間違いなく上記の歌詞を一切間違わずに
しかも「ばんじゅん」訛りで
歌ってくれる事だろう!
「おんらがー
ふーるさどー
じゃんまがーだーのー」
と訳して歌ってくれるはずだ!
「おしどりミルクケーキ」を
年に一回ぐらい食べたくなる周期が
新年早々私に訪れたようである!
「ずびずば」やら
「げばげば」やら
「あじゃぱー」やらといった
完全な意味不明語を生み出し
幼少の私の心を
べらんべらんに揺さぶった
そんな偉大な喜劇人達の頭に出会えた事で
昨日の私はすさまじくひろいだのであった!
はい!
偉大なる喜劇人の頭と私!
そうそう!
私が所属する5人組「Piper(ぱいぱー)」の
オフィシャルホームページが
「Facebook」に移転した!
「俺全然違う事考えてた!」
というギャグで友人知人内だけを一世風靡した
「喜劇王・川下大洋」
による発案だ!
なので今後は
この『ひろぐ』に関するご意見・ご感想なども
そちらに書き込んでいただきたい!
ただしどこにどう書いていただくかは
私にもよくわかっていない!
なお私個人としては
「Facebook」は「同窓会」用としてしか
活用していないので
よほどの知り合いでもない限り
「お友達申請」は受け付けておりません!
失礼があればお許し下さいな!
「PiperのFacebookページ」へは
こちらから行ってけれ!
http://www.facebook.com/PiperJP