<前回のあらすじ>
山形で騒ぎ始めた。
実兄「よっと」が
景色を見たり温泉を巡ったりする事に
何の興味も持っていないという事を初めて知った!
「よっと」から
「そんな事をしたいのならば
俺は後から行くので
お前と”しぶちん”だけで先に蔵王に行け!」
と言われた!
なんとも風情のない男だ!
しかしそこがどうにも「よっと」だ!
私は彼の少年期をモデルとして
『みんな昔はリーだった』
という舞台作品を書いた事がある!
「よっと」を演じたのは
ネプチューンの「堀内健」だった!
そのキャスティングの時点で
「よっと」がかなりの変人である事を
本人にやんわり伝えたかったのだが
全く伝わる様子はなく
観劇後の感想も
「ブルース・リー」に関する言葉ばかりだった!
なのでここから先に登場する「よっと」は
是非「ホリケン」の姿を思い浮かべながら
読んでいただきたい!
悪友「しぶちん」と私は
二人で蔵王に向かい
ずいぶん素敵なホテル「樹林」にチェックインした!
和室も洋室も備えた優雅な部屋だった!
入室するなりホテルの人から
「あれ?
鍋の審査員をされてた方ですかぁ?」
と尋ねられた!
山形の街中に
「平成鍋合戦」のポスターが貼られていたおかげだ!
本業はそうではないのだが
「ええ。
まぁそうね。」
といい声で返事をしておいた!
そう言っておけば後に出てくるであろう夕飯に
何かいい影響があるような気がしたからだ!
窓の下はゲレンデだった!
もうすぐ雪が積もってスキーのシーズンになれば
ここはより素敵なホテルになるのだろう!
なんならホテルの玄関から
スキーで滑り降りる事ができる!
しかし私はこのオフシーズンの閑散とした雰囲気が
たいそう気に入った!
この風景を眺めたら居ても立ってもいられず
しぶちんと共に早々にホテルを出た!
唯一稼働していたロープウェーに乗り
10分ほど登った所には
「ドッコ沼」があった!
子供の頃に来た事のある静かな沼だった!
この小さな沼がなにゆえ国定公園に指定されているのかは
幼い頃からの疑問だった!
それ以前に
そもそも「ドッコ」とは何なのか?
さっそく解説文を読んでみる事にした!
しかし!
ややっ!
どうだこの解説は!
「ドッコ」が何なのかを見事に避けているではないか!
これではまるで
プロレス技「ウラカン・ラナ」を説明するのに
「ウラカン・ラミレスが発明したラナ」
と言っているようなものだ!
うん!
これは私も完全に例えを間違えたと自覚している!
しぶちんと二人で更に山を登り
頂上で出会った
新潟から来たという若いカップルに
写真を撮ってもらった!
しぶちんはそもそも兄「よっと」の同級生なのだが
私はまるで自分の同級生かのように彼と遊んでしまう!
そこからロープウェーで下り
蔵王の情緒ある温泉街を巡った!
足湯につかって地ビールを飲みながら
名物「玉こんにゃく」を食べた!
これこそ山形の楽しみ方だ!
足湯でビールというのは
アルコールの巡りを倍速化させる!
我々はご機嫌な酔いをひろぎながら
これまた名物の「大露天風呂」に向かった!
徒歩で向かうのは不可能とされる
高所にある共同浴場だったが
それに挑むのもまた「ひろぎ」だ!
私はこれまでのひろぎから
”入浴と困難は裏表”
である事を知っている!
二人でぜぇぜぇ言いながら
途中で何度も休憩し
足腰がふらふらになりながらも
遂にたどり着いた露天風呂をひろいだ!
硫黄のせいで鍵がサビつき
しぶちんの衣類を入れたロッカーが
解錠できなくなり
職員の人にドライバーでこじ開けてもらった事も
また「ひろぎ」の一つである!
全裸で待たされたしぶちんは
さぞや寒かった事だろうて!
後にこの散歩の歩数を
携帯電話の万歩計で見ると
歩行距離はわずか数キロしか無かった!
しかしどういう計測方法なのかは知らないが
「登った階数」というのが
「47階」と表示されていた!
東京都庁舎が48階建てである事を考えると
我々はなかなか登ったようだ!
ホテルに戻ると
「よっと」がいた!
実父「ごんぼちゃん」も「ママ」も来ていた!
さっそくみんなで食堂に集い
楽しく食事をした!
心なしか他のテーブルの人達が食べている物より
少しおいしいのではないかと感じた!
なにしろそこでの私は
”鍋を審査する人”だ!
食事を終えたので
ホテル内の温泉に入る事にした!
「よっと」はこの時点で
「さっき大露天風呂に行ったのに
また風呂に行こうとするお前たちは
なかなかの変人だ!」
というような言葉を私としぶちんに投げかけた!
更にはそれ以前のトークにおいて
「俺がお金をかけるとすれば
風呂よりトイレだ!
風呂など長くいたいとは思わない!」
とまで豪語した!
私としぶちんは
納得いかないながらも
反論すると面倒なのでほっといた!
男四人で入ったホテルのお風呂は
なんとも愉快だった!
お湯はものすごく熱かった!
それがそこの特色だった!
小さな露天風呂などもあり
我々はつかっては上がり
体が冷えたらまたつかりを繰り返し
温泉をひろいだ!
しかし!
案の定「よっと」は一人でさっさと出て行った!
その時!
脱衣所からの大きな物音を聞いたのは
しぶちんだけだった!
なんと!
「よっと」は湯上がりに気絶したらしい!
あまり詳しく書くと
これを読んだママが心配してまた泣くので
これ以上は書かない!
とにかく「よっと」は
脱衣所で立ちくらみを起こして意識を失い転倒!
後頭部を床に痛打した事によって
意識が戻ったと言うのだ!
まぁ見るがいい!
この兄の姿を!
翌朝とっととホテルを引き上げた!
誰もが眠たい朝6時に部屋の中を徘徊し
「平衡感覚が無い!」
と嘆く「よっと」を
病院に搬送するためだった!
なるほど!
彼がお風呂に長くいたくない理由がわかった!
そんな物に向き不向きがあるとは知らなかったが
どうやら「よっと」はお風呂に向いていないのだ!
どうだろう?
この男の人生を舞台化にするのに
「ホリケン」を選んだ私は
抜群のキャスティング・センスだったのではないだろうか?
「よっと」搬送のために
ホテルのフロントで「車椅子」を借りたのだが
”山形の好奇心”との異名を持つ父「ごんぼちゃん」は
「いつか俺も乗るかもしれない!」
と大喜びで車椅子の試乗を始め
ホテルの廊下を走り回った!
まさにその時
大阪に残した「カミさん」から
「パパとママは元気ですか?」
とメールがあったので
すぐに二人の元気な写真を送信しようとしたのが
「だめでしょう!」
とつぶやいて手を止めた!
こんな写真をカミさんに見せたら
それこそ説明が厄介だ!
帰宅して実家の庭のボンボンベッドに寝転がり
「今からMRIです!」
という「よっと」からのメールを
うつろな目で読みつつ
「あの家族旅行はなんだったんだ?」
としばらく自問自答した!
答えは得られなかった!
結局「よっと」は
”強く頭を打った”という
別に誰から言われなくてもわかるような診断を受けて
ふらふらとご陽気に帰って来た!
子供の頃にいじめられた復讐をするなら今だ!
とも考えたのだが
わずかばかりの良心がそれを止めた!
やがて夕暮れ時となり
私は「ごんぼちゃん」が運転する
愛車「ゴンボルギーニ」に送られて
「山形放送」に向かった!
あの”泥酔部長”「芳賀ちゃん」こと
「芳賀道也」氏から
ラジオの生番組に誘ってもらったのだ!
番組のパーソナリティは「山下将史」君で
アシスタントは前回の『ひろぐ』に
”きれいどころ”として登場した
「塚本順子」ちゃんだった!
久しぶりに会う”吉本すみます芸人”
「笑福亭笑助」君もいた!
そしてそこにどういうわけか
元・吉本興業専務の
「いさ坊」こと「竹中功」氏も現れた!
なんでも『よい謝罪』という
世にも珍妙な謝りの専門書を出版したらしく
その宣伝活動との事だった!
かつては私のマネージメントを担当した事もある
言うところの変人だ!
彼が吉本興業を退社してから
会うのは初めてだったため
お互いに再会を喜んだ!
そのため番組はおおいに荒れた!
「いさ坊」は生放送にて
「吉本の養成所”NSC”を作ったのは俺だ!」
とか
「『吉本新喜劇ギャグ100連発』というビデオで
解散寸前の新喜劇を救ったのは俺だ!」
とか
いい事ばかり言うので
私は世間に誤解が生まれないよう
「『コミックヨシモト』で大赤字を出したのはこいつだ!」
「『日刊アスカ』という新聞を
作ってすぐに潰したのもこいつだ!」
と負の功績を付け加え
相殺すると人間として0点になるようバランスを取った!
そこでは言い忘れたが
吉本興業が販売したミネラルウォーター
「てんねんでんねん」で大失敗したのも
他でもない「いさ坊」の仕業だ!
山形の夕方をほっこりさせる番組だったのに
まるで大阪の深夜番組のように乱してしまった!
出番を完全に奪われた笑助君は
「なんやねんこのおっちゃんら!」
と怒っていた!
さぁ!
番組が終われば宴会だ!
仙台の”すみます芸人”である
「爆笑コメディアンズ」も現れた!
クラッシック音楽をこよなく愛する
大好きな「秀作」と親睦を深め!
陰謀論でしか物事を見ない
大嫌いな「半澤」をののしった!
もちろん”きれいどころ”の「順子ちゃん」もいた!
ご機嫌に酔った「芳賀ちゃん」は
相変わらずのこの顔だった!
他にもどっさり現れた
いつものように「芳賀ちゃん」が集める
奇人変人大会だった!
我々はぐだぐだになるまで日本酒をひろいだ!
あまり記憶には無いのだが
案の定そこから「芳賀ちゃんハウス」に向かい
たいそう騒ぎ
「芳賀ちゃん」の息子である
「ハギート」の車で私は帰宅したようだ!
あまりにも毎度の事なので
「ハギート」はもう私の実家までの道を
完全に熟知しているようだ!
翌朝!
二日酔いを払拭すべく
「ゴンボルギーニ」で
大好きな「百目鬼(どめき)温泉」へ向かった!
そこへ行けば
田んぼの真ん中にある最高に気持ちのいい露天風呂と
「林海象」監督いわく
”山形で一番おいしいそば”
が格安で食べられるお店がある!
・・・ところがなんと!
そのおそば屋さんは
体調不良から看板を下ろしてしまっていた!
ものすごく悲しかった!
きっと「林海象」監督は泣いている事だろう!
百目鬼温泉の職員さんに
かわりのおそば屋さんを紹介してもらい
どうにか私と「ごんぼちゃん」の気持ちは治まった!
「ごんぼちゃん」には山形駅で降ろしてもらい
映画館「山形フォーラム」で
「トム・クルーズ」主演の新作アクション映画
『ジャック・リーチャー』を鑑賞させてもらった!
あれだけ謎に満ちた危険人物が
続編でいきなり親子の愛情など語るのか!
と大きなもやもやを抱えてしまったが
そんなよその親子の事で心を乱す暇はない!
映画が終わればもう日暮れ!
山形駅の待ち合わせ場所に行けば
そこにはやっぱり”きれいどころ”と
”沖縄で厚着する男”笑助君が待っていた!
さぁ!
なにやら楽しそうな飲み会に招待されたぞ!
「山辺(やまのべ)」に向かおう!
昨年出会った愉快なあいつらが
私を待っていてくれる!
あの”ちょんまげを奪われた侍”が
私のための大歓迎会を開いてくれると言うのだ!
山形をひろぐ日々はまだまだ続く!
なにしろ私は山形にいる10日間の晩を
全て飲み会で埋めたのだ!
山形ひろぎ旅はまだまだ終わらないのであった!
さて!
ここで突然の告知だが
本日『語るひろぐ』を生配信する!
どうぞお楽しみに!
『語るひろぐ』
2016年11月29日
20:00〜21:00
ゲスト:ビーフケーキ近藤
山形で騒ぎ始めた。
実兄「よっと」が
景色を見たり温泉を巡ったりする事に
何の興味も持っていないという事を初めて知った!
「よっと」から
「そんな事をしたいのならば
俺は後から行くので
お前と”しぶちん”だけで先に蔵王に行け!」
と言われた!
なんとも風情のない男だ!
しかしそこがどうにも「よっと」だ!
私は彼の少年期をモデルとして
『みんな昔はリーだった』
という舞台作品を書いた事がある!
「よっと」を演じたのは
ネプチューンの「堀内健」だった!
そのキャスティングの時点で
「よっと」がかなりの変人である事を
本人にやんわり伝えたかったのだが
全く伝わる様子はなく
観劇後の感想も
「ブルース・リー」に関する言葉ばかりだった!
なのでここから先に登場する「よっと」は
是非「ホリケン」の姿を思い浮かべながら
読んでいただきたい!
悪友「しぶちん」と私は
二人で蔵王に向かい
ずいぶん素敵なホテル「樹林」にチェックインした!
和室も洋室も備えた優雅な部屋だった!
入室するなりホテルの人から
「あれ?
鍋の審査員をされてた方ですかぁ?」
と尋ねられた!
山形の街中に
「平成鍋合戦」のポスターが貼られていたおかげだ!
本業はそうではないのだが
「ええ。
まぁそうね。」
といい声で返事をしておいた!
そう言っておけば後に出てくるであろう夕飯に
何かいい影響があるような気がしたからだ!
窓の下はゲレンデだった!
もうすぐ雪が積もってスキーのシーズンになれば
ここはより素敵なホテルになるのだろう!
なんならホテルの玄関から
スキーで滑り降りる事ができる!
しかし私はこのオフシーズンの閑散とした雰囲気が
たいそう気に入った!
この風景を眺めたら居ても立ってもいられず
しぶちんと共に早々にホテルを出た!
唯一稼働していたロープウェーに乗り
10分ほど登った所には
「ドッコ沼」があった!
子供の頃に来た事のある静かな沼だった!
この小さな沼がなにゆえ国定公園に指定されているのかは
幼い頃からの疑問だった!
それ以前に
そもそも「ドッコ」とは何なのか?
さっそく解説文を読んでみる事にした!
しかし!
ややっ!
どうだこの解説は!
「ドッコ」が何なのかを見事に避けているではないか!
これではまるで
プロレス技「ウラカン・ラナ」を説明するのに
「ウラカン・ラミレスが発明したラナ」
と言っているようなものだ!
うん!
これは私も完全に例えを間違えたと自覚している!
しぶちんと二人で更に山を登り
頂上で出会った
新潟から来たという若いカップルに
写真を撮ってもらった!
しぶちんはそもそも兄「よっと」の同級生なのだが
私はまるで自分の同級生かのように彼と遊んでしまう!
そこからロープウェーで下り
蔵王の情緒ある温泉街を巡った!
足湯につかって地ビールを飲みながら
名物「玉こんにゃく」を食べた!
これこそ山形の楽しみ方だ!
足湯でビールというのは
アルコールの巡りを倍速化させる!
我々はご機嫌な酔いをひろぎながら
これまた名物の「大露天風呂」に向かった!
徒歩で向かうのは不可能とされる
高所にある共同浴場だったが
それに挑むのもまた「ひろぎ」だ!
私はこれまでのひろぎから
”入浴と困難は裏表”
である事を知っている!
二人でぜぇぜぇ言いながら
途中で何度も休憩し
足腰がふらふらになりながらも
遂にたどり着いた露天風呂をひろいだ!
硫黄のせいで鍵がサビつき
しぶちんの衣類を入れたロッカーが
解錠できなくなり
職員の人にドライバーでこじ開けてもらった事も
また「ひろぎ」の一つである!
全裸で待たされたしぶちんは
さぞや寒かった事だろうて!
後にこの散歩の歩数を
携帯電話の万歩計で見ると
歩行距離はわずか数キロしか無かった!
しかしどういう計測方法なのかは知らないが
「登った階数」というのが
「47階」と表示されていた!
東京都庁舎が48階建てである事を考えると
我々はなかなか登ったようだ!
ホテルに戻ると
「よっと」がいた!
実父「ごんぼちゃん」も「ママ」も来ていた!
さっそくみんなで食堂に集い
楽しく食事をした!
心なしか他のテーブルの人達が食べている物より
少しおいしいのではないかと感じた!
なにしろそこでの私は
”鍋を審査する人”だ!
食事を終えたので
ホテル内の温泉に入る事にした!
「よっと」はこの時点で
「さっき大露天風呂に行ったのに
また風呂に行こうとするお前たちは
なかなかの変人だ!」
というような言葉を私としぶちんに投げかけた!
更にはそれ以前のトークにおいて
「俺がお金をかけるとすれば
風呂よりトイレだ!
風呂など長くいたいとは思わない!」
とまで豪語した!
私としぶちんは
納得いかないながらも
反論すると面倒なのでほっといた!
男四人で入ったホテルのお風呂は
なんとも愉快だった!
お湯はものすごく熱かった!
それがそこの特色だった!
小さな露天風呂などもあり
我々はつかっては上がり
体が冷えたらまたつかりを繰り返し
温泉をひろいだ!
しかし!
案の定「よっと」は一人でさっさと出て行った!
その時!
脱衣所からの大きな物音を聞いたのは
しぶちんだけだった!
なんと!
「よっと」は湯上がりに気絶したらしい!
あまり詳しく書くと
これを読んだママが心配してまた泣くので
これ以上は書かない!
とにかく「よっと」は
脱衣所で立ちくらみを起こして意識を失い転倒!
後頭部を床に痛打した事によって
意識が戻ったと言うのだ!
まぁ見るがいい!
この兄の姿を!
翌朝とっととホテルを引き上げた!
誰もが眠たい朝6時に部屋の中を徘徊し
「平衡感覚が無い!」
と嘆く「よっと」を
病院に搬送するためだった!
なるほど!
彼がお風呂に長くいたくない理由がわかった!
そんな物に向き不向きがあるとは知らなかったが
どうやら「よっと」はお風呂に向いていないのだ!
どうだろう?
この男の人生を舞台化にするのに
「ホリケン」を選んだ私は
抜群のキャスティング・センスだったのではないだろうか?
「よっと」搬送のために
ホテルのフロントで「車椅子」を借りたのだが
”山形の好奇心”との異名を持つ父「ごんぼちゃん」は
「いつか俺も乗るかもしれない!」
と大喜びで車椅子の試乗を始め
ホテルの廊下を走り回った!
まさにその時
大阪に残した「カミさん」から
「パパとママは元気ですか?」
とメールがあったので
すぐに二人の元気な写真を送信しようとしたのが
「だめでしょう!」
とつぶやいて手を止めた!
こんな写真をカミさんに見せたら
それこそ説明が厄介だ!
帰宅して実家の庭のボンボンベッドに寝転がり
「今からMRIです!」
という「よっと」からのメールを
うつろな目で読みつつ
「あの家族旅行はなんだったんだ?」
としばらく自問自答した!
答えは得られなかった!
結局「よっと」は
”強く頭を打った”という
別に誰から言われなくてもわかるような診断を受けて
ふらふらとご陽気に帰って来た!
子供の頃にいじめられた復讐をするなら今だ!
とも考えたのだが
わずかばかりの良心がそれを止めた!
やがて夕暮れ時となり
私は「ごんぼちゃん」が運転する
愛車「ゴンボルギーニ」に送られて
「山形放送」に向かった!
あの”泥酔部長”「芳賀ちゃん」こと
「芳賀道也」氏から
ラジオの生番組に誘ってもらったのだ!
番組のパーソナリティは「山下将史」君で
アシスタントは前回の『ひろぐ』に
”きれいどころ”として登場した
「塚本順子」ちゃんだった!
久しぶりに会う”吉本すみます芸人”
「笑福亭笑助」君もいた!
そしてそこにどういうわけか
元・吉本興業専務の
「いさ坊」こと「竹中功」氏も現れた!
なんでも『よい謝罪』という
世にも珍妙な謝りの専門書を出版したらしく
その宣伝活動との事だった!
かつては私のマネージメントを担当した事もある
言うところの変人だ!
彼が吉本興業を退社してから
会うのは初めてだったため
お互いに再会を喜んだ!
そのため番組はおおいに荒れた!
「いさ坊」は生放送にて
「吉本の養成所”NSC”を作ったのは俺だ!」
とか
「『吉本新喜劇ギャグ100連発』というビデオで
解散寸前の新喜劇を救ったのは俺だ!」
とか
いい事ばかり言うので
私は世間に誤解が生まれないよう
「『コミックヨシモト』で大赤字を出したのはこいつだ!」
「『日刊アスカ』という新聞を
作ってすぐに潰したのもこいつだ!」
と負の功績を付け加え
相殺すると人間として0点になるようバランスを取った!
そこでは言い忘れたが
吉本興業が販売したミネラルウォーター
「てんねんでんねん」で大失敗したのも
他でもない「いさ坊」の仕業だ!
山形の夕方をほっこりさせる番組だったのに
まるで大阪の深夜番組のように乱してしまった!
出番を完全に奪われた笑助君は
「なんやねんこのおっちゃんら!」
と怒っていた!
さぁ!
番組が終われば宴会だ!
仙台の”すみます芸人”である
「爆笑コメディアンズ」も現れた!
クラッシック音楽をこよなく愛する
大好きな「秀作」と親睦を深め!
陰謀論でしか物事を見ない
大嫌いな「半澤」をののしった!
もちろん”きれいどころ”の「順子ちゃん」もいた!
ご機嫌に酔った「芳賀ちゃん」は
相変わらずのこの顔だった!
他にもどっさり現れた
いつものように「芳賀ちゃん」が集める
奇人変人大会だった!
我々はぐだぐだになるまで日本酒をひろいだ!
あまり記憶には無いのだが
案の定そこから「芳賀ちゃんハウス」に向かい
たいそう騒ぎ
「芳賀ちゃん」の息子である
「ハギート」の車で私は帰宅したようだ!
あまりにも毎度の事なので
「ハギート」はもう私の実家までの道を
完全に熟知しているようだ!
翌朝!
二日酔いを払拭すべく
「ゴンボルギーニ」で
大好きな「百目鬼(どめき)温泉」へ向かった!
そこへ行けば
田んぼの真ん中にある最高に気持ちのいい露天風呂と
「林海象」監督いわく
”山形で一番おいしいそば”
が格安で食べられるお店がある!
・・・ところがなんと!
そのおそば屋さんは
体調不良から看板を下ろしてしまっていた!
ものすごく悲しかった!
きっと「林海象」監督は泣いている事だろう!
百目鬼温泉の職員さんに
かわりのおそば屋さんを紹介してもらい
どうにか私と「ごんぼちゃん」の気持ちは治まった!
「ごんぼちゃん」には山形駅で降ろしてもらい
映画館「山形フォーラム」で
「トム・クルーズ」主演の新作アクション映画
『ジャック・リーチャー』を鑑賞させてもらった!
あれだけ謎に満ちた危険人物が
続編でいきなり親子の愛情など語るのか!
と大きなもやもやを抱えてしまったが
そんなよその親子の事で心を乱す暇はない!
映画が終わればもう日暮れ!
山形駅の待ち合わせ場所に行けば
そこにはやっぱり”きれいどころ”と
”沖縄で厚着する男”笑助君が待っていた!
さぁ!
なにやら楽しそうな飲み会に招待されたぞ!
「山辺(やまのべ)」に向かおう!
昨年出会った愉快なあいつらが
私を待っていてくれる!
あの”ちょんまげを奪われた侍”が
私のための大歓迎会を開いてくれると言うのだ!
山形をひろぐ日々はまだまだ続く!
なにしろ私は山形にいる10日間の晩を
全て飲み会で埋めたのだ!
山形ひろぎ旅はまだまだ終わらないのであった!
さて!
ここで突然の告知だが
本日『語るひろぐ』を生配信する!
どうぞお楽しみに!
『語るひろぐ』
2016年11月29日
20:00〜21:00
ゲスト:ビーフケーキ近藤
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