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田原総一朗 それでも、シリア攻撃に突き進む「変節」オバマ大統領のなぜ?
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アメリカのオバマ大統領が、シリア攻撃へと動き出した。内戦状態にあるシリアのアサド政権が、化学兵器を使ったというのがその理由だ。ところが、国連安全保障理事会の常任理事国の足並みは揃っていない。
常任理事国とは、ロシア、中国、イギリス、フランス、そしてアメリカである。そのうちロシアは、シリアの後ろ盾だ。だから、シリア政府が化学兵器を使用したという疑惑自体を否定している。中国もシリア攻撃には反対だ。
一方、オバマ大統領があてにしていたのはイギリスである。ところが、イギリス議会はシリアへの軍事介入を承認しなかった。フランスがアメリカと連携するかどうかも微妙な状況である。他の欧州諸国はどうか。ドイツやポーランドは軍事攻撃への不参加を表明。オランダも国連安保理決議がないことから、慎重姿勢をとっている。
アメリカは、このままでは国連安保理の決議なしに、単独で攻撃することになるかもしれない。非常に厳しい状況に立たされている。
そもそも、なぜオバマ大統領は、シリア攻撃を表明したのか。かつて共和党政権だったときのアメリカは、「世界の警察」として、アフガニスタンやイラクなどに積極的に軍事介入した。しかし、それらはことごとく失敗し、泥沼状態となったのだ。この結果、アメリカ国内で厭戦気分が高まった。なによりアメリカ経済が受けたダメージが大きかった。こうして、アメリカ国民は、「戦争をしない」民主党のオバマ大統領を支持したのだ。
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