文◎谷川貞治(巌流島・事務局・広報部長)
5月16日(土)、横浜市中区にあるラジアンドホールで行われた第1回『巌流島・実験検証 道場マッチ1』。7・18『巌流島』両国国技館大会に向けて、ファンと共にルールを完成させていく上で企画したこの大会は、ニコ生で配信したところ、なんと視聴者数33,000人超え、コメント数18,000と大きな反響を頂きました。
これは、開設当初他のチャンネルがめざす10,000人という目標を大きく超え、普通コメントも最初は荒れてなかなか数が増えないという状況の中で、素晴らしいスタートを切ることが出来ました。しかも、「面白かった!」「次回も見てみたい!」というアンケート結果が90%に達しました。『巌流島チャンネル』がオープンしたのは、前日という宣伝もロクに行き届いてない中では、快挙と言ってもいいでしょう。この場をお借りして、皆様にはお礼申し上げます。ありがとうございました。
さて、今回の大会は、前回のディファ有明大会の反省を踏まえて、二つの課題を解消するために三つのルールを設定して、実験を行うことにしました。二つの課題とは、
1、「場外」決着の曖昧さ、多さ(呆気なさ)を解消する。
2、「寝技」のブレイクの早さ、曖昧さを解消する。
そこで設定された、今回の三つの実験ルール(A~C)は以下の通り。また、それぞれ共通するルールとして今回は試合時間を3分2ラウンド、延長1ラウンドとし、闘技場も8mの円形の外に1mのエプロンを設け、八角形の闘技場に改良しました(高さは50センチ)。「場外」カウントはなしにし、「転落」のみカウントをとり、1試合3回ではなく、1ラウンド3回でTKOというルールに設定して行ったのです。
◎Aルール(第1~2試合)
●技は円の中でのみ仕掛けることは有効(エプロン内ではブレイク)。
●双方、寝技になった場合の打撃はなし。
◎Bルール(第3~4試合)
●技は円の外でも仕掛けることは有効。
●寝技は30秒、関節技、絞め技も有り。
◎Cルール(第5~8試合)
●技は円の中で仕掛けることは有効(エプロン内ではブレイク)。
●寝技は15秒。パウンドなど、打撃のみ有効。
さて、実際に行われたこの実験マッチを検証すると、今回は空手をはじめとする打撃系の流派が多数参戦したこともあり、場外・転落が極端に少なくなり、有明大会以上に激しい打ち合いが見られました。試合内容はプロ顔負けの面白い試合が続出した感じです。
◎Aルールは、素手のムエタイ「ミャンマーラウェイ」(佐藤真久)vs喧嘩術(前田将志)、喧嘩術(井本雅之)vsMMA(小野松豊)の二つの対決が行われましたが、4人とも打撃系ということもあり、離れての打ち合いの攻防が主流の展開に。2試合の中で、打撃で押された井本が2回転落したのみで「転落」は少なく、寝技なしの違和感もあまり感じられませんでした。佐藤vs前田はこの日唯一の判定試合となり、打撃で押した前田の勝利。フック系の打撃で押した小野松は、井本を戦意喪失させる形でKO勝ちしました。
◎Bルールは寝技でのサブミッションありの試合でしたが、新空手(コミヤ)vsキックボクシング(竹村光一)が打撃同士の試合ということもあり、「転落」なしで打撃で押しまくった竹村が2Rにタオル投入のTKO勝ち。面白かったのは、寝技を得意とするMMA(末永喜久)vsMMA(洸)の試合でしたが、MMA同士の闘いとなると、二人とも組みにいく展開も多くなり、「転落」は「同体」が2回。グラウンドの技術が上回る末永が寝技のパンチでダメージを与え、最後はレフェリーストップによるKO勝ちを奪ったことです。この2試合を見ても分かるように、試合展開はルールというより、バックボーンの流派によって、展開も面白さも変わってくることがよく分かりました。打撃同士の試合だと、寝技や転落は少なくなりますが、MMA同士だと全く違う展開となります。
◎アンケート的に好評だったのは、Cルールです。第5試合の空手(内田和久)vsMMA(飯島貴幸)の対決は、ヒザ関節蹴りという、滅多に見ない攻撃で意表を付く内田に対し、飯嶋が一瞬のうちに寝技に入り、マウントパンチでKO。但し、内田の体が円の外に出ていたということもあり、この辺の判定をどう取るかは課題が残りました。しかし、異種格闘技戦としては、とても面白かったです。
もっと面白かったのは次の空手(小西克典)vs相撲(中島大志)の試合です。最初、打撃で空手の小西が優勢でしたが、途中から中島がシコの構えから、ぶちかまし→寄り切りの戦法に変え、小西は何もできないまま、3回転落。『巌流島』に相撲取りが生きることを証明するかのような試合でした。第7試合のプロレス(ツチヤマン)vs(アメフト)鈴木堅世の試合は、ツチヤマンが弱すぎて、ある意味面白い試合でした。アメフト鈴木は、アメフトらしさを出すまでもなく、打撃でツチヤマンを秒殺KO。ツチヤマンはこれで1勝12敗の成績。勝った1勝は、どうやって勝ったのか知りたいものです。
最後の第8試合もめちゃくちゃおもしろい試合でした。ムエタイのチャンピオンを保持する紅闘志也は、プロとしても活躍する有名選手。しかし、対戦相手のマッハ道場TOSHIは、道着を掴んでの打撃で紅を圧倒。道着を掴んでのコントロールに紅は実力を発揮できないまま、ボコボコにされてしまったのです。『巌流島』の特徴である道着着用を効果的に取り入れた戦法を初めて見ました。
このように、今回の結果を受けると、好評なのはCルール。さらに、ルールも重要ですが、やはり異種格闘技を闘う選手のバークボーン、流派によって闘い方が大きく変わってくるということです。今回は打撃系の選手が多かったのですが、次回はレスリング系、柔道系の選手の試合をもっと見てみたい気がしました。皆さんの意見をツィッター、オフィシャルサイトでお待ちしております。
また、解説の旭道山や山田編集長、松本天心、実況のアールや渚さんの評判も良く、選手のプロフィールが面白くて、実況も大いに盛り上がりました。KO率も90%と見応えがあり、道場マッチは大成功と言っても過言ではないでしょう。名前のない選手ばかりですが、「行ける!」という実感を掴みました。今後、月1回は開催する予定なので、出場選手、並びにルール、出場権選手に対するご意見をどんどんお寄せください。
5月16日(土)、横浜市中区にあるラジアンドホールで行われた第1回『巌流島・実験検証 道場マッチ1』。7・18『巌流島』両国国技館大会に向けて、ファンと共にルールを完成させていく上で企画したこの大会は、ニコ生で配信したところ、なんと視聴者数33,000人超え、コメント数18,000と大きな反響を頂きました。
これは、開設当初他のチャンネルがめざす10,000人という目標を大きく超え、普通コメントも最初は荒れてなかなか数が増えないという状況の中で、素晴らしいスタートを切ることが出来ました。しかも、「面白かった!」「次回も見てみたい!」というアンケート結果が90%に達しました。『巌流島チャンネル』がオープンしたのは、前日という宣伝もロクに行き届いてない中では、快挙と言ってもいいでしょう。この場をお借りして、皆様にはお礼申し上げます。ありがとうございました。
さて、今回の大会は、前回のディファ有明大会の反省を踏まえて、二つの課題を解消するために三つのルールを設定して、実験を行うことにしました。二つの課題とは、
1、「場外」決着の曖昧さ、多さ(呆気なさ)を解消する。
2、「寝技」のブレイクの早さ、曖昧さを解消する。
そこで設定された、今回の三つの実験ルール(A~C)は以下の通り。また、それぞれ共通するルールとして今回は試合時間を3分2ラウンド、延長1ラウンドとし、闘技場も8mの円形の外に1mのエプロンを設け、八角形の闘技場に改良しました(高さは50センチ)。「場外」カウントはなしにし、「転落」のみカウントをとり、1試合3回ではなく、1ラウンド3回でTKOというルールに設定して行ったのです。
◎Aルール(第1~2試合)
●技は円の中でのみ仕掛けることは有効(エプロン内ではブレイク)。
●双方、寝技になった場合の打撃はなし。
◎Bルール(第3~4試合)
●技は円の外でも仕掛けることは有効。
●寝技は30秒、関節技、絞め技も有り。
◎Cルール(第5~8試合)
●技は円の中で仕掛けることは有効(エプロン内ではブレイク)。
●寝技は15秒。パウンドなど、打撃のみ有効。
さて、実際に行われたこの実験マッチを検証すると、今回は空手をはじめとする打撃系の流派が多数参戦したこともあり、場外・転落が極端に少なくなり、有明大会以上に激しい打ち合いが見られました。試合内容はプロ顔負けの面白い試合が続出した感じです。
◎Aルールは、素手のムエタイ「ミャンマーラウェイ」(佐藤真久)vs喧嘩術(前田将志)、喧嘩術(井本雅之)vsMMA(小野松豊)の二つの対決が行われましたが、4人とも打撃系ということもあり、離れての打ち合いの攻防が主流の展開に。2試合の中で、打撃で押された井本が2回転落したのみで「転落」は少なく、寝技なしの違和感もあまり感じられませんでした。佐藤vs前田はこの日唯一の判定試合となり、打撃で押した前田の勝利。フック系の打撃で押した小野松は、井本を戦意喪失させる形でKO勝ちしました。
◎Bルールは寝技でのサブミッションありの試合でしたが、新空手(コミヤ)vsキックボクシング(竹村光一)が打撃同士の試合ということもあり、「転落」なしで打撃で押しまくった竹村が2Rにタオル投入のTKO勝ち。面白かったのは、寝技を得意とするMMA(末永喜久)vsMMA(洸)の試合でしたが、MMA同士の闘いとなると、二人とも組みにいく展開も多くなり、「転落」は「同体」が2回。グラウンドの技術が上回る末永が寝技のパンチでダメージを与え、最後はレフェリーストップによるKO勝ちを奪ったことです。この2試合を見ても分かるように、試合展開はルールというより、バックボーンの流派によって、展開も面白さも変わってくることがよく分かりました。打撃同士の試合だと、寝技や転落は少なくなりますが、MMA同士だと全く違う展開となります。
◎アンケート的に好評だったのは、Cルールです。第5試合の空手(内田和久)vsMMA(飯島貴幸)の対決は、ヒザ関節蹴りという、滅多に見ない攻撃で意表を付く内田に対し、飯嶋が一瞬のうちに寝技に入り、マウントパンチでKO。但し、内田の体が円の外に出ていたということもあり、この辺の判定をどう取るかは課題が残りました。しかし、異種格闘技戦としては、とても面白かったです。
もっと面白かったのは次の空手(小西克典)vs相撲(中島大志)の試合です。最初、打撃で空手の小西が優勢でしたが、途中から中島がシコの構えから、ぶちかまし→寄り切りの戦法に変え、小西は何もできないまま、3回転落。『巌流島』に相撲取りが生きることを証明するかのような試合でした。第7試合のプロレス(ツチヤマン)vs(アメフト)鈴木堅世の試合は、ツチヤマンが弱すぎて、ある意味面白い試合でした。アメフト鈴木は、アメフトらしさを出すまでもなく、打撃でツチヤマンを秒殺KO。ツチヤマンはこれで1勝12敗の成績。勝った1勝は、どうやって勝ったのか知りたいものです。
最後の第8試合もめちゃくちゃおもしろい試合でした。ムエタイのチャンピオンを保持する紅闘志也は、プロとしても活躍する有名選手。しかし、対戦相手のマッハ道場TOSHIは、道着を掴んでの打撃で紅を圧倒。道着を掴んでのコントロールに紅は実力を発揮できないまま、ボコボコにされてしまったのです。『巌流島』の特徴である道着着用を効果的に取り入れた戦法を初めて見ました。
このように、今回の結果を受けると、好評なのはCルール。さらに、ルールも重要ですが、やはり異種格闘技を闘う選手のバークボーン、流派によって闘い方が大きく変わってくるということです。今回は打撃系の選手が多かったのですが、次回はレスリング系、柔道系の選手の試合をもっと見てみたい気がしました。皆さんの意見をツィッター、オフィシャルサイトでお待ちしております。
また、解説の旭道山や山田編集長、松本天心、実況のアールや渚さんの評判も良く、選手のプロフィールが面白くて、実況も大いに盛り上がりました。KO率も90%と見応えがあり、道場マッチは大成功と言っても過言ではないでしょう。名前のない選手ばかりですが、「行ける!」という実感を掴みました。今後、月1回は開催する予定なので、出場選手、並びにルール、出場権選手に対するご意見をどんどんお寄せください。
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