今回は、区分所有投資における失敗例を紹介し、気を付けるべき点について解説します。反面教師として学び、投資の参考にしてみましょう。
区分投資の失敗事例
残念ながら、不動産投資において失敗している人の数は決して少なくありません。
大企業に勤務する20代後半の会社勤務のAさんの年収は500万円で、250万円の貯金がありました。新宿と目黒と三鷹に区分所有のワンルームマンションを3戸購入し、残債は合計6,500万円となりました。さらに自宅として一戸建て住宅をローンで購入したため、3,500万円が加わって計約1億円の借金があることになります。
そんなAさんですが、実は投資用のマンションを販売した不動産会社が悪徳な業者で、入居者を管理する業者が倒産していたにも関わらず、Aさんにはそのことを通知していませんでした。引き継ぐ管理業者が決まらないまま放置されていることを知り、Aさんとしてはすぐにでも売却したいと考えます。ですがローンの残債が市場価格を大きく上回り、自己資金がないこともあって、損切りして売却することができずに頭を抱えてしまいました。
Aさんの事例は稀なケースのようにも見えますが、不動産バブルで投資が注目されている現在、誰にでも起こりうる事態であるといえるでしょう。
失敗する人の共通点・つまずきやすいポイント
注意が必要な点としてまず挙げられるのは、区分所有投資に特有の修繕積立金です。管理組合が大規模修繕のための費用を積み立てるものですが、実際の修繕に必要な額に届かず、臨時で分担金を求められることがあります。場合によっては数百万円という出費にもなるため、投資を失敗へと導く要因となりかねません。
立地選びも投資の成功と失敗を分ける重要な要素の一つです。区分マンションであれば、大都市の駅前物件であっても比較的容易に見つかるはずです。ですが人気のない郊外の物件を購入すると、空室リスクが高まるだけでなく、売却も難しくなってしまいます。一棟買いの場合には設備のリフォームなどで物件価値を高めることができますが、区分マンションの場合は簡単ではありません。
当然ですが、購入価格にも注意しましょう。新築物件・投資用物件として販売されているものは高く値段を設定していることが多く、低い利回りになってしまう可能性があります。物件価格が高いと、入居者が見つかっても高利回りとは言えません。
また単身者向け物件はそれぞれの入居期間が短い傾向にあるため、修繕費用が頻繁に必要になります。安く請け負うリフォーム業者と提携するか、長期の入居者を見つけなければ、経営が難しいものになる可能性があることを覚えておきましょう。
成功するために意識すべきこと
不動産投資で成功するためには、まずは良い物件を購入することでしょう。良い物件を得るために大切な心構えは、必要十分かつ適切な情報収集に基づいた明確な投資戦略を持つことです。そして諦めることなく、結果が出るまで辛抱強く行動を続けられることも大切です。
不動産投資でつまずく人の多くは、情報収集力が欠如していることが少なくありません。知識が足りないために自分で判断できず、不動産会社の営業担当者に言われるままに行動してしまうと、利回りの低い新築ワンルームマンションなどを買うことになる恐れがあります。
さらに物件を見定める目を養う努力を続ければ、いずれは良い物件に出会い、またそれが良い物件であることがわかるようになるものです。一人で取り組むのも悪くありませんが、信頼できる不動産会社を見つけることも成功への一歩となります
成功するには慎重な判断を
今回は区分所有物件の投資における失敗事例から、不動産投資においてつまずきやすいポイント、成功するために意識しておきたいことを紹介しました。
不動産投資の主体はあくまで自分であり、最終的な責任を取れるのも自分だけです。そのことをよく理解し、情報収集を怠らず、慎重にことを進める姿勢が求められます。
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