不動産投資において欠かすことができないのがローンです。今回は、中でも区分所有の不動産投資におけるローンの組み方や金利・条件について紹介します。
ローンの組み方
不動産投資ローンの基本的な組み方・進め方は、まず金融機関に融資を申し込み、融資を申し込むための必要書類・資料(売買図面、住宅地図、登記簿謄本、公図、建物図面、写真、源泉徴収票、確定申告書など)を揃えて提出します。
その後、金融機関において審査が開始されるので、結果の通知を待ちましょう。審査を通過した場合、「金銭消費貸借契約」「抵当権設定契約・根抵当権設定契約」「団体信用生命保険」などの契約を締結したのち、融資が行われることになります。
ローン内容の試算
借入期間と金利の違いによってローンの内容がどう変わってくるのか、実際に計算してみましょう。仮に借入金額を5,000万円とし、借入期間20年、金利が2%であると仮定します。すると1年当たりの元利金支払額は約305万円となります。
では、借入期間を25年にするとどうなるでしょうか。1年当たりの元利金支払額は、約256万円となります。一方、借入期間を20年のまま、金利が1%であると仮定した場合、1年あたりの元利金支払額は約277万円となります。
借入期間と金利別に元利金合計額を見てみると、借入期間20年の場合は金利1%で約5,541万円、金利2%で約6,115万円となります。借入期間を25年の場合は、金利1%で約5,675万円、金利2%で約6,402万円となる計算です。
金利は金融機関によって異なる
不動産投資ローンの金利は現在では金融機関によって幅があり、2〜7%となっています。それぞれの金融機関によって不動産投資の捉え方が異なるため、金利にも差が出てくるのです。
例えば、2016年12月時点の都市銀行の金利は、変動金利で3%前後です。ただし物件価格の3割は自己資金でまかなうことが条件となっています。ノンバンクであれば2〜6%で、最も金利が良いのが政府系金融機関です。1%台後半の金利となっており固定金利での利用が可能ですが、15年で返済を終えなくてはなりません。ローンを組む金融機関を選ぶ際には、金利だけではなく条件を確認することが大切です。
ローンを組むための条件
ローンを組むにはいくつかの条件を満たす必要があります。例えば、すでに借入金があるかどうかは重要な判断材料となります。他には年齢や健康状態、消費者金融カードの有無、さらに雇用形態や勤続年数、勤め先は上場企業か否か、従業員数や資本金・売上高までチェックされます。また年収はもちろん、年間返済額が年収の3割以内に収まるかどうかも、ローンを組めるかどうかのポイントとなります。
ただし自己資金を多めに入れることができる場合は、上記の条件を満たさずとも、融資を受けられることがあることを覚えておきましょう。
無理のないローン計画から
不動産投資ローンの組み方や金利・条件について紹介しました。
金利の面では政府系金融機関が圧倒的な好条件ですが、融資期間の短さがネックとなりそうです。メガバンクも金利は低めながら、審査基準が厳しいため条件を満たせるかどうかがカギとなるでしょう。いずれにせよ、先を見据えて無理のないローン計画を組むことが大切です。
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