ワンルームマンション投資のリスク
ワンルームマンション投資は、アパートやマンションを丸ごと買い上げる方法に比べ、必要な資金も少なく、気軽に始められることが魅力の不動産投資です。
初期費用が少ない時点で、不動産投資におけるリスクの大部分が軽減されますが、それでも見過ごせないリスクがいくつか存在します。中でも、とりわけ大きなものが「空室リスク」です。せっかく物件を購入しても、借り手がつかなければ当然収入は得られません。不動産投資を始めるにあたって、誰もが心配するリスクですが、その回避方法についてきちんと理解しているでしょうか。
空室リスクを軽減する方法
アパートやマンションの入居者は「立地×商品力×営業力」によって決まると言われています。これらの要素を高めることができれば、それだけ空室リスクを抑えることができます。それぞれの要素について具体的に紹介しましょう。
1. 立地=賃貸需要の多さ
マンション投資において都内マンションの人気が高いのは、「立地の良さ」という要素が強いからです。立地の良し悪しは生活に直結した利便性の高さで決まり、都心ならば基本的にこの条件をクリアしているということです。裏を返せば、条件をクリアしてさえいれば、都心である必要はないのです。
地価が安く、かつある程度の利便性を確保できる場所として、千葉や埼玉がベッドタウンとなった背景は、ここにあるといえるでしょう。身近な都市部を選ぶというのも、一つの手段なのです。
2. 商品力=室内状況と家賃バランス
物件に人気が出るかどうかは、室内状況と家賃のバランスによって決まります。どんなに部屋を気に入ってもらっても、家賃が高すぎれば借り手はつきません。どんなに立地が良くても、部屋の状態が良くなければ、こちらも人気は出ないでしょう。不動産には売れ筋の価格帯があるので、この範囲内で提供できるマンションを選ぶことで、間口を広げることができます。具体的には、都内のワンルームマンションであれば、6~10万円程度の物件が挙げられます。
ここで大切なのは、家賃は安ければ良いというものではないということです。内装や立地が人気物件の条件を満たしているのに、相応の家賃設定でない場合、何か良くない条件が他にあるのかと思われ、かえって敬遠されてしまいます。ノウハウがなく不安な場合は、プロに相談してみましょう。
3. 営業力=募集のノウハウ
入居者募集に関しては、プロである賃貸管理会社に任せると安心です。管理会社にもそれぞれ特色や強みがあるので、よく吟味しましょう。物件選びに熱心になるあまり、管理会社選びが雑になってしまっては元も子もありません。マンション投資に成功するかどうかは、物件と同じ、もしくはそれ以上に管理会社によって左右される可能性があります。
管理会社を選ぶポイントは、シンプルに「入居者を集める能力の有無」です。見極めるには、各社のWebサイトなどを参考にすると良いでしょう。入居率の公開状況や算出方法、管理している戸数などを見て実績ある会社なのか、そして、その公開方法が正しいかどうかで判断しましょう。見ただけでは分からないという場合は、複数の管理会社と実際に連絡を取って対応力を比較したうえで、判断するのも有効です。なぜなら、実績のある管理会社は、当然顧客に対する応対もしっかりしているからです。
今回は空室リスクに絞って紹介しましたが、不動産投資において成功のカギを握っているのは、適切なアドバイスをくれるパートナーの存在です。賃貸管理会社がしっかりしていれば、空室リスクに限らず、さまざまなリスクを回避することができます。物件を吟味する一方で、管理会社選びがおろそかになってしまわないように、気をつけましょう。