堺雅人(41)演じる無敗の弁護士・古美門研介と、新垣結衣(26)扮する真面目な新米弁護士・黛真知子の名コンビの活躍で、大ヒットシリーズへと成長したドラマ『リーガルハイ』(フジテレビ系)が、11月22日夜に、スペシャル番組として一夜限りの復活となる。
そんな『リーガルハイ』といえば、やはり要所要所で飛び出す古美門の名ゼリフが見所のひとつ。そこで今回は、直近にレギュラー放送された第2期の各話から、放送後、ネット上で話題となった「古美門研介の名珍言集」を以下に紹介し、改めてその魅力を振り返ってみたいと思う。
【第1話】
「騙していたんですよ!彼らはあなたを信じていたんだ!彼氏いない暦22年、男性と手さえ繋いだことの無い非リア充アイドル『南風るんるん』を!ところが真っ赤な嘘だったと元彼氏によって暴露されました!原告団のショックは如何ばかりだったことでしょう!あなたが1 年中ジャージを着ている元ヤンと、盗んだバイクで走りながら、国道沿いのホテルバッキンガムに通い詰めている女性だと知ったら、誰もファンにはなっていなかったんです!」
...キャラをつくり過ぎていることが発覚して訴えられた地下アイドル・南風るんるん(22)の公判中に、証言台の彼女と傍聴席のファンを前に。なお、この話の冒頭で古美門が歌った南風るんるんの曲『妄想腐女子Girl』について、放送後「耳から離れないwww」という声が続出。
【第2話】
「労働の評価は時間ではなく成果であり、成果を上げていない木偶の棒には息抜きなど認められない。服部さん、目覚めにバカと不愉快な会話をしてしまったので、シャワーで洗い流してきます」
...2話冒頭で 、少女漫画を読んで「私にも息抜きが必要だ」と言う黛に対して。この回は佐藤隆太演じるITバブラーが登場、実在人物をモデルにしているのでは?との声も。
【第3話】
「何を基準にして人を好きになるかは個人の自由であり、そこに優劣はない。熊井健吾の場合は顔がきれいかどうか。どんなに性格が悪くても顔がきれいな人がいい。立派なポリシーだ。それを不謹慎だと言う君たちの方が歪んでいる」
...美人妻が実は整形美人だったという結果を受け、裁判を起こす熊井健吾(塚地武雅)を古美門が弁護。この回では、最後にガッキーの珍しい舞妓姿も。
【第4話】
「これが人間の本性です。誰でも心に嫉妬と言う獣を飼ってい る。そしてその獣は暴れ出したら最期、もう手が付けられない。壊れた隣人関係は元には戻らないんです。せめて気が済むまで暴れさせ、白黒をつけてやるのみ。笑顔で世界が変わることなどないのです!」
...ご近所トラブル訴訟で。この回はスペシャル版で登場した広末涼子演じる別府裁判官が再登場して話題に。
【第5話】
「話は終わりましたか?朝ドラヒロインのパパ!あなたが理想とする会社は森繁の社長シリーズをピークとしてバブルの崩壊とともにこの国から完全に消滅しました。化石時代のシーラカンスは二度と口を出さないでいただきたい!!」
...いきなり事務所を訪れた黛の父(國村隼)に対しての一言。初対面であるにもかかわらず、お互いが激しく衝突し て。文具メーカーの一社員が考案して大ヒットした「おやじ犬」というキャラクターを巡る訴訟の話。
【第6話】
「君はよくやっている。さなぎから出て外へ飛び立つ時だ。君の目標は私を倒すことだろう。いつまでもここにいたんでは達成できない。羽生に誘われてるんだろ?君の目指す理想には彼の所の方が近い。自分の目でしっかりと見てきたまえ。そして思う存分力を振ってみるがいい。少しはマシになったと、気づくだろう。私は君をこき使うことは無い。だが もう、守ってやることもできない。ここからは自分1人の戦いだ」
...黛との決別シーンから。本編は鈴木保奈美演じる「恋多き女」を中心とした一妻多夫状態のグループに関する訴訟。
【第7話】
「天才に常識を求めますか?ヘドが出る。ダヴィンチ、ゴッホ、ピカソ、北斎、手塚。彼らの職場に労働基準法があったと思いますか?王様と奴隷で何が悪い。みんな平等、みんな仲良しで天にそびえるピラミッドが作れるわけがない。天才の下で働こうとしたなら、地獄を見る覚悟をするべきだ。そして耐えられなかったのなら黙って去れ。非常識で横暴で自己中心的。しかし人類の宝のような作品を生み出す、それが宇都宮仁平です。穂積さん、この愚かな訴えを直ちに取り下 げることをおすすめします。以上」
...アニメ製作現場を舞台とした雇用問題訴訟の法廷で。アニメ界の巨匠とされる宇都宮仁平(伊東四朗)を古美門が弁護。この回から、黛は羽生晴樹(岡田将生)率いるNexus事務所へ。
【第8話】
「自然保護と言えば今や誰も逆らえない金科玉条だ。世界財産を守らなければ極悪人のように言われてしまう。しかーし、よそ者が勝手に格付けしたもののためになぜ皆さんが犠牲になるんです?ここで暮らしているのは皆さんなんだ!都会にあこがれて何が悪いー!自由を我らにー!自然なんてクソくらえー!世界財産なんてどぐざれものざにー!それはちょっと使い方が違うー!ざーに!ざーに!ざーに!ざーに!ざーに!」
...自然保護を巡る奥蟹頭集落の 村人同士の争いに際して、彼らを鼓舞する場面で。この回も定期異動で赴任した別府裁判官が登場。
【第9話】
「死刑にしましょう。現場での目撃証言はあやふやだけど死刑にしましょう。被告人の部屋から押収された毒物が犯行に使われたものかどうか確たる証拠はないけど死刑にしましょう。現場に別の毒物らしきビンが落ちていたという証言があるけれど気にしないで死刑にしましょう。証拠も証言も関係ない。高級外車を乗り回し、ブランド服に身を包み、フカヒレやフォアグラを食べていたのだから死刑にしましょう。それが「民意」だ。それが民主主義だ。「民意」なら正しい。皆が賛成していることならすべて正しい。ならば、皆が暴力をふるったことだって 正しいわけだ。私のパートナー弁護士をよってたかって袋たたきにしたことも、「民意」だから正しいわけだ!冗談じゃない...冗談じゃない!!!」
...小雪演じる安藤貴和が世論によって「死刑」判決に向かうことに。松平健演じる醍醐検事に向かって。
【第10話】
「もし君が皆が幸せになる世界を本気で築きたいのなら方法は一つだよ...醜さを愛せ!」
...「本当の敵」として立ちふさがった羽生検事に勝利し、取り乱す羽生に対して言った一言。
...このように、そのセリフを追うだけでも、まるで各話の光景が目に浮かぶよう。今回のスペシャルについて、「こうして何度も作られる、息の長い作品に参加できることは、役者にとって 大きな喜びです。あらためて、このドラマを愛してくださる皆さまに感謝します」と、劇中で演じる古美門の「真面目モード」のような雰囲気でその熱意を語った堺と、「こんなにシリーズとして長く同じ役をやるのは私個人初めてなので、驚きと緊張もありますが、それほど『リーガルハイ』を好きになってくださった方がたくさんいるんだなぁと、そんなドラマに参加できたことをとてもうれしく思います」と、劇中の黛のような朗らかな雰囲気で語る新垣。二人が織りなすその独特な空気と人間模様に注目しつつ、今回も注目したいところだ。
文・久保田太陽
リーガルハイ公式サイト
http://www.fujitv.co.jp/legal-high/topics/
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