痴漢多発路線として知られるJR埼京線で、女性のスカートをめくり、下着の中に手を入れるなどのわいせつな行為をした疑いで、警視庁は11月20日、神奈川県平塚市教育委員会職員・表智洋(46)を逮捕した。
調べによると同被疑者は、11月17日の午後7時頃、同線の池袋~十条間の下り電車内で、乗っていた30代の女性に対し、痴漢行為を行った疑い。女性が被疑者のバッグを掴んで十条駅でおろし、駅員に引き渡していた。調べに対して同被疑者は、「埼京線なら痴漢できると思って乗った」と供述しているという。
この埼京線を狙ってわざわざ乗車し、痴漢行為に及んだと思しき犯行について、ネット上からは、「だからエロサイトの書き込みを鵜呑みにするなとあれほど」「うそはうそであると見抜ける人でないと」「たしかにこういう勘違い野郎が出るくらいに痴漢が多いのは事実」「つか混雑しすぎなんだよ」「女性専用車両が機能していないという証明」と、こうした事件を生みやすい埼京線の異常な混雑ぶりや、そうした背景から「痴漢しやすい」などとネット上で語られることに対する批判が相次いでいる。
ちなみに、この「埼京線は痴漢が多い」という風聞はあながち間違いでもなく、事実、2009年度に警視庁が行った調査では、都内で発生した電車内での痴漢の12%は埼京線で発生しており、これは路線別ではトップの数字。もっとも、それだけに捜査員が多数配置され、逮捕者も多いというのが実情なのだが、いずれにしかり、通勤通学で同線を使う人々にとっては悩みの種。JRによる抜本的な対策を求めたいところだ。
文・杉下薫
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