東京オリンピックが開催される2020年まで、あと6年を切った。世界のトッププレイヤーの姿を間近に見られることはもちろん、現時点では中学・高校生の選手がオリンピック開催時には18〜24歳になっているわけだから、この6年間でどれだけ成長するかも楽しみなところ......その一方で、ひとつの不安も存在する。学校や公共のスポーツ施設が、減少しているのだ。
文部科学省が行っている「体育・スポーツ施設の現況調査」によると、2002年に全国で約24万ヶ所あったスポーツ施設は、2008年の最新データでは約22万3000ヶ所にまで減少している。内訳を見ると、学校(大学・高専を除く)施設=約1万2800ヶ所減、大学・高専施設=約600ヶ所減、公共施設が約=約2700ヶ所減、職場施設=約1500ヶ所減で、かろうじて民間施設が500ヶ所ほど増えているものの、全体としては大幅な減少が目に見えている形だ。
もちろん、少子化・人口減少が進んでいるわけだから、それに連れて施設が減っている側面もある。かといってスポーツ施設の「量」とともに「質」も下がるのではないかと、不安になるところ。
......とまあ、こんな話で終わってしまうと気分が暗くなるばかりだから、2020年にちょっとは希望の持てる動画をご紹介したい。
【動画】http://youtu.be/fJrCV0odjIU
こちらは9月28日から「アジア大会2014」のテレビ中継で放送されている、日本スポーツ振興センター(JSC)によるCM。宮本恒靖(サッカー)や村田諒太(ボクシング)、上村愛子(モーグル)、さらにパラリンピック出場経験者の国枝慎吾(車いすテニス)など、総勢13名のアスリートが名曲「Stand by Me」を歌いながら真剣に練習に励む子どもたちを見守るという内容だ。
ネット上では、次のような感想の声も聞かれる。
「宮本発音良すぎい、いいCM」(原文ママ)
「これはよいCM!今のトップレベルのアスリートが次世代に伝えるっていうコンセプト」
「いいCMつくったなー、必見!」
ちなみに、JSCはスポーツ振興くじ「toto」「BIG」を販売しており、今回のCMもスポーツを応援する理念を表しているそうだ。「なぜ、サッカーくじが子どもたちのスポーツと関係あるの?」といった声もあるかもしれないが、toto、BIGの収益は施設や指導者の養成を含めたスポーツ環境の向上にあてられる。つまり、スポーツする場が少なくなりつつある現状で、学校のグラウンドを芝生にしたりナイター設備を導入したり、といった場面にくじ売上の一部が使われているのだ。
スポーツ振興くじを通して、日本のスポーツの未来にも思いをはせてみてはいかがだろうか。
【参照リンク】
スポーツ振興助成サイト
http://www.toto-dream.com/support/
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