クリスチャン・ベイル主演によるクライムドラマ『ファーナス/訣別の朝』。AOL Newsで7週連続で登場キャラクターを紹介する連載も、残すところあと2回となったが、そんな6回目に登場するのが、ケイシー・アフレック演じる主人公ラッセル(クリスチャン・ベイル)の弟、ロドニー・ベイズだ。
名前からもおわかりのとおり、ケイシーはあのベン・アフレックの実弟。12歳の頃から子役として活動し、『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』(97)で兄ベンと共演、その後も着実にキャリアを積み、2007年、ブラッド・ピットと共演した『ジェシー・ジェームズの暗殺』でジェシー・ジェームズを暗殺する卑怯な小心者ロバート・フォードを演じ、アカデミー賞、ゴールデン・グローブ賞など各賞の助演男優賞にノミネートされ、批評家だけでなく、世界の映画ファンから注目される存在になった。その後も多くの作品に出演し、心に残るパワフルな演技で主演俳優としての地位を確立している。
そんなケイシーが本作で演じるロドニーは、父や兄と同じように製鉄所で働くことを嫌い、軍に入隊。しかしイラク戦争派兵という4度にわたる過酷な任務から戻った彼は、肉体的、精神的に疲弊し、その反動から危険なストリートファイトへのめり込んでいく。その姿は、1978年に公開された名作『ディア・ハンター』で、クリストファー・ウォーケン演じるニックがベトナム戦争での過酷な経験の後、引き金に命を賭けるロシアンルーレットに身を投じていく姿に重なるようだ。
ケイシーは、ロドニーを演じるにあたって、ボクシングコーチやファイトコーディネーターと数ヵ月間の厳しい訓練を積み、一週間にわたる泥の中でのリアルな試合を経験したという。その努力と意気込みは、作品の中で鬼気迫る壮絶なリアルファイトを生み出している。戦争時の記憶に苛まれ、経済の破綻した故郷で新しい職も見つけられない閉塞感の中、ロドニーに待ち受ける暴力という闇とは...。
「ロドニー役にケイシーは絶対だと、スコット監督と話し合った」とクリスチャン・ベイルからも共演を熱望されたケイシー・アフレックが、全身全霊で挑んだ、深く胸に突き刺さる迫真の演技は必見である。
『ファーナス/訣別の朝』は9月27日(土)より、新宿ピカデリーほか全国ロードショー
■ケイシー・アフレック プロフィール
1975年8月12日、アメリカのマサチューセッツ州ファルマスに生まれる。12歳の頃から子役として活動し、『誘う女』(95)で映画デビュー。同じく俳優である兄ベン・アフレックとは、『チェインシング・エイミー』『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』(共に97)、『200本のたばこ』(99)などで共演。『オーシャンズ11』(01)以降、オーシャンズ・シリーズでは、オーシャン一味の運転係、マロイ兄弟の兄バージル役でレギュラー出演する。『ジェシー・ジェームズの暗殺』(07)ではジェシー・ジェームズを暗殺するロバート・フォードを演じて、アカデミー賞(R)やゴールデン・グローブ賞(R)の助演男優賞にノミネートされた。その他の主な出演作は『GERRY ジェリー』(02)、『ゴーン・ベイビー・ゴーン』(07)、『容疑者、ホアキン・フェニックス』『キラー・インサイド・ミー』(共に10)など。待機作にはクリストファー・ノーラン監督作『インターステラー』(14)がある。
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【参照リンク】
・『ファーナス/訣別の朝』公式サイト
http://furnace-movie.jp/
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