『殺人の追憶』(03)、『グエムル-漢江の怪物-』(06)など問題作を次々と世に送り出してきた韓国の鬼才ポン・ジュノが、初めてハリウッド俳優を起用し初の英語作品として撮り上げた未体験SFエンターテインメント『スノーピアサー』(2月7日公開)。
AOL Newsでは今日から8週連続で『スノーピアサー』主要9人のキャラクターを一挙紹介!
記念すべき第一弾として登場するのは、『ミッドナイト・エクスプレス』(78)、『エレファントマン』(80)で二度の英国アカデミー賞を受けた名優ジョン・ハートが演じる老賢者"ギリアム"だ。
ポン・ジュノ監督の『母なる証明』(09)を観てその高い作家性に注目していたというジョン・ハートは、ギリアム役を快諾。監督は、物語の鍵を握る重鎮に、「伝説的な俳優」を迎えることになった。
ギリアムは、新たな氷河期を迎えた地球を走る列車「スノーピアサー」の最後尾車両の乗客。奴隷のような扱いを受けながらも、17年間生き延びた賢者にして指導者的な存在、そして列車で革命を起こそうとする主人公カーティス(クリス・エヴァンス)の心の拠り所であり、アドバイザーとなる重要人物だ。
日本公開が決定した際に公開された画像で、列車最後尾で座り込んだ乗客たちの中で、ただ一人立ち上がっている老人がギリアムだ。
こちらの画像↓
そして今回公開された画像は、列車最後尾の壁を背景に腰掛ける彼の姿―。
まるで書斎にいるかのような穏やかな佇まいで、全身を包む何かを隠すかのようなマントをまとっているギリアム老人。彼の背後には「スノーピアサー」を製造したウィルフォード産業のロゴが見える。完璧主義者のポン・ジュノ監督によるキャラクターの造形、細部にまでこだわったセットの一端が垣間見える2枚の写真を見ていると、今後明らかになる映画の全貌に期待が膨らむばかり!
2013年のジョン・ハートは、夢に燃える大学生時代とその20年後の落ちぶれた姿を演じたマイケル・チミノ監督の『天国の門』(デジタル修復完全版)再公開に続き、『スノーピアサー』にも出演するティルダ・スウィントンと共に吸血鬼を演じたジム・ジャームッシュ監督最新作『オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ』が12月20日に公開される。
マイケル・チミノ、デヴィッド・リンチ、ジム・ジャームッシュ、そしてポン・ジュノ―。作家性の高い監督と向き合い、常に確かな演技力で応えてきたジョン・ハートが、『スノーピアサー』でどんな演技を披露してくれるのか。心して待ちたい!
『スノーピアサー』は2014年2月7日(金)、TOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国ロードショー
■ジョン・ハート
1940年1月22日イギリス生まれ。
62年、ロンドンで初舞台、「The Wild and the Willing」(ラルフ・トーマス監督)で映画デビュー。『わが命つきるとも』(66/フレッド・ジンネマン監督)で初めて大役をつかむ。以降、多数の映画に出演、テレビや舞台でも無数の役柄を精力的にこなし高い評価を得る。
作家クエンティン・クリスプの自叙伝に基づくテレビ映画「The Naked Civil Servant」(75/ジャック・ゴールド監督)でクリスプ役を演じ、英国テレビ・アカデミー賞の最優秀男優賞を受賞。『ミッドナイト・エクスプレス』(78/アラン・パーカー監督)のヘロイン中毒の囚人マックス役でゴールデングローブ賞や英国アカデミー賞最優秀助演男優賞を受賞。『エレファント・マン』(80/デイヴィッド・リンチ監督)の主人公ジョン・メリック役で英国アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞。
近作は『ハリー・ポッター』シリーズ、『メランコリア』(11/ラース・フォン・トリアー監督)、『裏切りのサーカス』(11/トーマス・アルフレッドソン監督)など。 04年、大英帝国勲章コマンダー章受勲。12年、ノリッジ芸術大学学長に就任。13年にはリンカン大学名誉博士号を授与されている。
2013年には、マイケル・チミノ監督の『天国の門』(デジタルリマスター版)が再公開され、12月20日には3度目のタッグとなるジム・ジャームッシュ監督作『オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ』が公開される。
(C) 2013 SNOWPIERCER LTD.CO. ALL RIGHTS
【参照リンク】
・『スノーピアサー』公式サイト
http://www.snowpiercer.jp/
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