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岡田斗司夫の解決!ズバっと 「モノを買うことも、カリスマへの投票」

2016/03/16 06:00 投稿

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岡田斗司夫のニコ生では言えない話
 岡田斗司夫の解決!ズバっと 2016/03/16
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おはようございます。

今日は『解決!ズバッと』はお休み。
絶賛発売中の岡田斗司夫の最新著作『カリスマ論』から、ハイライトをお届けします。

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「モノを買うことも、カリスマへの投票」


 「自分の歌」を「自分で歌う」、それがあるべき歌の形でした。
 今の歌は、もう昔の歌ではありません。

 自分の応援したい「推しメン」(アイドルグループ内のイチオシメンバー)を決め、その人の気持ちにつながれるよう上手にカラオケで歌う。
 それが、現代の歌です。

 個人主権の時代が歴史上、本当に存在したのかどうか、正直なところ私にはよくわかりません。
 だけど、少なくともかつては大勢の人がその建前を信じていました。
 今は、望むと望まないにかかわらず、すべてがカリスマのキャラクターと人気投票で決まります。

 無難なことを言って済ませようとする政治家は人気者にはなれず、いつの間にか姿を消していきます。
 何だかんだいって結局生き残っているのは、極端な言い方で自分のシナリオを表現し、キャラ付けに成功した政治家です。

 橋下徹大阪市長を見れば、それがよくわかるでしょう。
 強権政治によってロシア国内をがっちりと掌握しているように見えるプーチンにしても、国民からの支持率には神経を尖らせています。
 ロシア人にウケるマッチョなパフォーマンスをたびたび行い、カリスマ性を失わないよう腐心しています。

 同じことは、政治以外の経済や文化、その他すべての分野についても当てはまります。
 カリスマの歌をカラオケで歌い、カリスマの作ったスマートフォンを買う。
 これまでも多くの企業はブランドイメージを高める努力をしてきたわけですが、現在はカリスマ的存在を前面に出すようになってきました。

 故スティーブ・ジョブズの創業したアップルを継承したティム・クックは、経営実務を担う地味な人物だと思われていました。
 しかし、ティム・クックは製品プレゼンでも陣頭に立ち、同性愛者の権利問題でも積極的に発言するなど、カリスマとしての存在感を示すようになっています。

 ユニクロを運営するファーストリテイリングの柳井正社長は、一度は社長職を別の人間に譲り会長職に就いたものの、再度社長へと復帰し、辣腕を振るっています。

 一方、ワタミグループのような例もあります。
 創業者の渡邉美樹氏は歯に衣着せぬ物言いで知られますが、それによって「ブラック企業」という批判が高まり、グループ全体の業績が急激に悪化する一因にもなりました。

 消費者の購買行動は、カリスマへの人気投票という意味合いがますます強くなってきています。
 世界はカリスマで動いているのです。


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