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岡田斗司夫の解決!ズバっと 「漫画やアニメは国が保存すべき?」(前編)

2016/02/06 06:00 投稿

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岡田斗司夫のニコ生では言えない話
 岡田斗司夫の解決!ズバっと 2016/02/06
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おはよう! 岡田斗司夫です。
メルマガ読者の方から、多数質問をいただいています。
かたっぱしから答えてみましょう。

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「漫画やアニメは国が保存すべき?」(前編)

 最近、『アキバに国立の漫画館を!』という案が出されたそうです。
 庵野さんなども『このような施設が必要だ』と発言されていますが、個人的にはどうもしっくりきません。
 反対というワケではないのですが、公共的な立場から保存するような物ではないように思います。
 岡田さんは、この保存についてどう考えますか?

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 漫画やアニメを公共的な立場から保存する必要がないというなら、すべての芸術は別に保存する必要がないと思うよ。
 国宝のお茶碗と、今週号の少年ジャンプは、まったく等しい価値だと思う。

 そんな事を言い出したら、すべての文化的資産は保存しないといけない。
 本当に言えば すべての漫画やアニメやグッズも保存すべきなんだよ。
 でも、それをするとコストがかかり過ぎる。
 単にコストの問題だと思うよ。


■国や権威が保存するときの3つの考え方

 権威が物を保存するときの考え方は3つぐらいあって、1つ目は「すべてを保存しよう」
 2つ目は「すべてを保存するのは諦めて、映像やデータに保存する。今の茶碗とかは全部捨てちゃえばいいじゃん」という考え方。

 でも、今ある物に対して"捨てる"という選択肢は、あまりにも今までの流れを軽視している。

 だから、今ある国宝みたいな物も保存しておいて、ちょっと場所をつめてもらう。
 そして、漫画・アニメ・ゲームのようなものをギッチリ並べる
 これが3つ目の考え方。
 つまりアーカイブ的なやり方。

 この3つが、公共・国・権威が何かを保存するときの考え方だと思う。
 で、僕はすべてを公開してアクセスしやすくしてくれるのが、1番いいと思ってる。


■現物を保存するより、データで自由に閲覧できる方がいい

 漫画も茶碗も現物が無くてもいいから、全員が体験できる形にしてくれればいい。
 漫画は、みんなが読めるようにネット公開さえしてくれればいい。
 漫画の実物は、好事家やコレクターに高い値段で取引させて民間で保存させとく方がいい。

 国宝みたいな茶碗に関しても、みんなが体験できるソフトがあればいい。
 その所有は「金を出してでも欲しい!」という個人に、勝手に保存させておけばいいと考えているけどね。

 それは僕の考え方が特殊で、ちょっと左翼的だから。
 毛沢東が言うところの「ブルジョア的な趣味は認めず、大衆的な娯楽のみを」って考え方だね。
 僕は生まれ育ちが悪くて、根が左翼だから、ついついそう考えちゃいますね(笑)

 (次号へ続く)


【まとめ】
 国宝の茶碗も今週号のジャンプも等しく保存すべきですが、コストの問題で出来ません。
 それよりは、民間の好事家が現物を保管して、庶民にはデータを共有すればいいと思います。
 

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