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岡田斗司夫の解決!ズバっと 「ネット動画時代のアニメのあり方って?」(後編)

2015/11/16 06:00 投稿

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岡田斗司夫のニコ生では言えない話
 岡田斗司夫の解決!ズバっと 2015/11/16
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おはよう! 岡田斗司夫です。
メルマガ読者の方から、多数質問をいただいています。
かたっぱしから答えてみましょう。

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「ネット動画時代のアニメのあり方って?」(後編)
のひさん/30歳/会社員

 現在日本では、Netflix、hulu、ニコ動など様々な動画サービスが開始され(ようとし)ています。
 そんな中それぞれ独自コンテンツなどを作り出して差別化を図る動きもあります。
 
 そこで質問です。
 
 このような流れの中でアニメはどのように変わっていくと岡田さんは考えますか?
 IT技術の進歩、動画サービス参入による影響などを絡めながら回答お願いします。
 
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(前号からの続き)

 中間層のアニメは、『エヴァンゲリオン』や『超時空要塞マクロス』
 最近の例で言えば、『魔法少女まどか☆マギカ』がそれにあたる。


■中間層のアニメが日本の土壌を形成した

 ジブリが総力を結集して作ったアニメ。
 フジテレビと少年ジャンプがタイアップしてゴールデンタイム19時にオンエアするアニメ。
 こういうアニメを超大作とすれば、マクロスもエヴァもまどマギも全部、聞いたことも無いような放送局が低予算でドサクサにまぎれて作ったようなアニメなんだ。
 それが大ヒットしてる。
 そういうものが日本のアニメの豊かな土壌を形成してたわけだ。

 この中間層的なアニメが、Netflixが伸びてくることによって、世界で通用するようになる。
 同時に超マニアックで、本当に好きな人しか見ないというようなアニメもちゃんと生き残れる。


■ガラパゴス的に進化した日本のアニメは無くなっていく?

 でも中間層のアニメはどうなるか。
 中間で曖昧だけど、見てみたら案外面白いアニメは、ここから先はマネタイズがやりにくくなる。
 でも製作の大変さだけはあんまり変わらないことになってしまう。
 僕としては、大作予算アニメか、もしくは小予算のアングラ的なアニメがどんどん増えてくると思っている。

 結果的に日本のアニメは難しくなる。
 特徴的なジュブナイル文化で、思想性が底の方にあって、海外に対して特殊なポジションをを持っているアニメは、スクリーンクウォーター制度もNetflixみたいなものがあったら、事実上不可能なんだ。

 海外のアニメだから映してはいけないアニメも不可能。
 逆に言えば、アメリカでは子供向けアニメは、日本のアニメからアメリカ人が作ったアニメに逆転現象が起こってきている。
 日本のアニメは強い位置を保てなくなってきてる。
 「アニメは滅びる」は、大げさかもしれないけど、これまでのようにガラパゴス的に進化できた日本のアニメは無くなってくると思います。


【まとめ】
 面白いかどうかよく分からない「中間層のアニメ」が膨大にあることが、日本のアニメ文化を支えています。
 しかしNetflixによって、「中間層のアニメ」がなくなっていくので、アニメは滅びるかもしれません。
 

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