───────────────────────────────────
おはよう! 岡田斗司夫です。
メルマガ読者の方から、多数質問をいただいています。
かたっぱしから答えてみましょう。
「ネット動画時代のアニメのあり方って?」(前編)
現在日本では、Netflix、hulu、ニコ動など様々な動画サービスが開始され(ようとし)ています。
そんな中それぞれ独自コンテンツなどを作り出して差別化を図る動きもあります。
そこで質問です。
このような流れの中でアニメはどのように変わっていくと岡田さんは考えますか?
IT技術の進歩、動画サービス参入による影響などを絡めながら回答お願いします。
───────────────────────────────────
そうすると僕の考えでは「アニメは滅びる」だろうになる。
つまり日本中の子供達が好きになるアニメや、世界中の人が見れるアニメではなく、かなり変なアニメを作るところから始まってる。
これは日本の文化自体が持ってる中間層がすごく分厚いという特徴なんだ。
面白いんだけど、それほどでもない漫画があればあるほど、漫画は面白いわけ。
だから、大ヒット漫画とクズ漫画の2極化は文化を潰しちゃう。
それはアニメの中間層を分厚くするとことが、どうしても出来ないから。
これのどれかになってしまう。
僕はピラミッドの底辺がデカければデカいほど、ピラミッドの山は高くなるという例で話してる。
中間層と底辺とがデカくないと、ピラミッドの高さが稼げない。
でもNetflixはそれに向いてない。
どうやっても文化を持っていってしまう。
Amazonですごく売れるものが狙えることと同時に、ほんのちょっとしか売れないような小規模出版も助けている。
その結果、出版社や書店の倒産が起こってる。
むしろ僕らの読書体験自体は増えてると言われてる。
ネットでブログを読んだりすることが増えた。
ただ僕らは無料で、そこそこ質の高いブログ記事を読んだり、ニュースを読んだりすることが増えた結果、超売れる『火花』とか村上春樹の本は買う。
その代わりにあった中間の膨大なものがなくなってきている。
これがネットの悲しい性なんだ。
(次号へ続く)
例えば、Amazonによって読書体験は増えましたが、中間教養のような週刊誌や新聞は読まなくなっています。
これがアニメにも当てはまっていくと思います。
コメント
コメントを書く