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岡田斗司夫の解決!ズバっと 「アニメの制作費を抑えた手塚治虫」(後編)

2015/07/20 06:00 投稿

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岡田斗司夫のニコ生では言えない話
 岡田斗司夫の解決!ズバっと 2015/07/20
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おはよう! 岡田斗司夫です。
メルマガ読者の方から、多数質問をいただいています。
かたっぱしから答えてみましょう。

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「アニメの制作費を抑えた手塚治虫」
セカエレさん/29歳

 ブラック企業の問題が叫ばれる中で、アニメの制作費の価格を下げた手塚治虫の判断って、岡田さんはどう思いますか?
 
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(前号からの続き)

 一時期、怪獣映画や特撮番組がすごく増えたけど、ちょっと視聴率が下がったら、パタっと無くなった。
 そのおかげで特撮番組は無くなって、庵野秀明が「特撮博物館」を開いたり、「特撮の火を消すな!」って言わなきゃいけなくなった。


■特撮番組に比べて、アニメは多様性がある

 ウルトラマンや仮面ライダーは、そこそこの制作費をちゃんと確保できて、関わってる人が食える。
 "食える"のはいいことだけど、コストが上がるから、視聴率がちょっと悪かったら全部切られて、特撮番組がゼロになっちゃうんだよね。

 特撮番組には今やヒーローものや怪獣ものしかない。
 実は『サンダーバード』の人形劇ように、特撮にはいろいろな可能性があったのに。
 だけど結局、1番安くて、毎週放送できて、キャラクター収入のあるスーパーヒーローものしか残らなかった。


 それに比べてアニメは多様性を手に入れた。
 少女もの、ロボットもの、暗いダークファンタジーものもあり、多様性ができた。

 それは制作費が安くても受けるプロダクションがいっぱいあったから。
 そのおかげで、テレビ局が保持してきた。


■アニメが生き残った理由は、制作費を抑えたから

 もちろん僕もアニメを作る側だったから、それが良いとは言わない。
 でも、いまだにアニメが生き残っている理由は、「アニメの制作費を抑えたこと」だと思う。
 手塚治虫はひどいことをしたけど、そのおかげでアニメが未だに残っている。

 やっぱりアニメが強いのは、作る側がかなり持ち出してるからだと思う。
 漫画を書いてる人だって、ほとんどが同人誌とか、無料の“持ち出し”でやってるわけだ。
 それと似たような文化だと思っちゃうんだよね。


【まとめ】
 特撮番組はヒーローものしか残りませんでしたが、アニメは制作費を抑えたことにより、多様性を手に入れました。
 制作費を抑えたことは、良いことだと思いませんが、未だにアニメが生き残っている理由はそれだと思います。
 

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