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岡田斗司夫のニコ生では言えない話
 岡田斗司夫の解決!ズバっと 2015/07/15
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おはよう! 岡田斗司夫です。
メルマガ読者の方から、多数質問をいただいています。
かたっぱしから答えてみましょう。

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「シャープとアップルのちがいは?」

ぴろきさん/43歳/自営業

 シャープが経営危機の一方でアップルの収益は伸び続けています。最近元気のない日本企業ですが、この先どうすればいいと岡田さんは思われますか?

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 ここで、シャープとアップルを並べるのは分かる。
 「なぜシャープの比較対象がアップルなのか?」と聞くのは若い人だと思う。


■シャープとアップルを並べる理由

 1970~90年代に青春期を過ごした人間として、シャープとアップルを並べる気持ちが分かる。
 なぜなら、当時のシャープは、ソニーほどじゃないけど、電子機器に特化していた。

 「目の付けどころがシャープでしょ」というスローガンがあるように、特殊商品を作ることに秀でていた。
 他メーカーが普通の携帯電話やパソコンを出すときに、シャープだけは不思議な製品や、謎の新機能をつけた製品を次から次へと出していた。
 目の付けどころがすごく面白かった。

 少なくとも、1990年代のシャープはアップルと競っていたはずの企業なんだ。

 それがなぜ、今こうなったのか。
 簡単に言うと「トップに個性がなかったから」としか言いようがないよね。


■シャープの敗因はキャラクターがいないこと

 社員が集まって、”シャープ”という個性はあった。
 でも、それを代表するキャラクターを立てることはできなかった。

 結果論になるけど、日本企業だと「日産やトヨタの車を作ったの誰なのか?」はわからないままだよね。
 海外のメーカーは、ジウジアーロやポルシェ博士のように、個人の名前が出てくるじゃん。

 海外企業は個性が出る。
 「日本企業はチーム力」みたいなことを言ってたけど、未だに残ってる企業は、社長が個性的であったり、キャラクターが立ってるところだよね。

「シャープとアップルの違いは?」(質問文)

 シャープの社員の「面白いものを作ろう」という思いを1人のキャラクターに統一できなかった。
 それが敗因かなと思います。


【まとめ】
 シャープ社員に「面白いものを作りたい」という思いがあっても、それを1人のキャラクターに統一できませんでした。
 海外企業のように個性のある企業が生き残ると思います。