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岡田斗司夫の解決!ズバっと 「アニメとお笑い」(後編)

2015/06/21 06:00 投稿

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岡田斗司夫のニコ生では言えない話
 岡田斗司夫の解決!ズバっと 2015/06/21
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おはよう! 岡田斗司夫です。
メルマガ読者の方から、多数質問をいただいています。
かたっぱしから答えてみましょう。

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「アニメとお笑い」
ベーやんさん/28歳/フリーター

 アニメの中で漫才やコント風のシーンになると、なぜだか全く笑えません。
 声優さんや制作スタッフは“お笑いのプロ”ではないから、当たり前といえば当たり前ですが。
 それ以前に、「アニメはいわゆる“お笑い”には不向きなのでは?」とすら思えるのです。
 
 岡田さんにとって“お笑い”(つまり漫才、コント的な意味で)として、満足のいくアニメはどのようなものがありますか?
 
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(前号からの続き)


 お笑いとは、「"何かに対する攻撃"を見ている人が笑うこと」。
 だから、まず質感があるのが前提なんだ。

 俺が最近好きな『チョコレートプラネット』ってお笑いコンビのネタで、“わらび舞妓ちゃん”ってのがあるんだけど、みんな知ってるかな?

 
■チョコプラのわらび舞子ちゃん

 チョコレートプラネットのコントを集めたDVDがあるんだけども。
 その中の一つに、こんなネタがあるんだ。

 「今日は京都から“ゆるキャラ”を連れて参りました!」って呼びこむと、「わらびもちと舞妓はんが合体した、わらび舞妓ちゃんどすー!」っていうヘンな京都弁を喋るヤツが出てくる。

 その、わらび舞妓ちゃんっていうのが……説明しにくいな。
 ちょっと絵を描くね。

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 これが、わらび舞妓ちゃんなんだよ!
 わらび舞妓ちゃんのスゴさは、「中に入っている人が透けてること」なんだよ!

 ゆるキャラって、着ぐるみだから中に人がいるのが見えないじゃん。
 でも、わらび舞妓ちゃんは半透明だから、中に入っている小デブなオッサンが見えてるんだよ!(笑)

 もう、オッサンがまるっきり見えてるのに、司会者は「中に人なんかいない! 透けてない!」って言い張るんだ。
 でも、はっきり透けてる。
 

■アニメでは「わらび舞子ちゃん」みたいな質感は出せない!

 こういう「中に人間がいる」という質感勝負みたいなものが、アニメーションではできない。

 もちろん、わらび舞子ちゃんは絵でも描けるよ。
 でも、絵で描いても、"こんなものを実際に作っちゃった感"は出ない。

 なので、あまりアニメーションはそういうのが向いてないんです。


 ところで、このわらび舞妓ちゃんの着ぐるみの後ろは、布団圧縮袋のチャックになってるんだって。
 だから、このネタをやるときは、事前にまるわかりなんだ。
 後ろで、掃除機の「ブオーン!」って音がするから(笑)

 その音は客席にまで聞こえるから、ファンの人には「次はわらび舞妓ちゃんのネタか!」ってバレて、場内にクスクス笑い声が起きるくらいなんだ。

 時間がある人は“わらび舞妓ちゃん”でネット検索してみて!
 そしたらYouTubeで即出てくるから。
 こういう言い方はなんだけど、わらび舞妓ちゃんのネタは、岡田ゼミの100倍面白いよ(笑)


【まとめ】
 チョコレートプラネットの「わらび舞子ちゃん」のような質感はアニメで表現できません。
 お笑いは「質感がある」ことが前提なので、アニメには向いていません。
 

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