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岡田斗司夫のニコ生では言えない話
岡田斗司夫の解決!ズバっと 2015/02/18
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おはよう! 岡田斗司夫です。
メルマガ読者の方から、多数質問をいただいています。
かたっぱしから答えてみましょう。
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カズキさん/18歳/浪人生/無料メルマガ
「幼い頃に見た夢」【後編】
“私は、今まで特に将来何になりたいでもなく、ただ行きたいという理由だけで京都大学の法学部へ進学すべく勉強をしていました。
ですが最近、以前のような気持ちでペンをとることができないのです。というのも、幼い頃夢見たアニメ業界で働きたいという思いが心を染め上げてしまったからなのです。
これは逃げなのかもしれません、私はどうしたらよいのでしょうか?このままではどちらも不意に終わってしまいそうで怖いです。"
【回答】
どんなアニメの制作会社でも、経営者って必要なんだ。経営者枠でアニメ業界に入っていけるに決まってるわけじゃん。これからのアニメーションは権利関係・法務関係の人材が必要になってくる。
■逃避のための対立軸
アニメ業界で働きたいなら、京大法学部を卒業して、アニメ業界に行けばいいだけ。でも、それが思いつかないことの方が、問題なんだ。
なぜ、思いつかないのか? それは、『ペンをとる』と、『思いが心を染める』に込められてるんだよ。ぶっちゃけ言って悪いけど、君は逃げたいんだよ。勉強するのがしんどいから、逃げたくなってるんだ(笑)。
カズキ君も分かってると思うけど、アニメ業界で失敗しても、「運がなかった」と諦められるわけだ。でも、京大法学部は運じゃない。失敗するとすれば、努力不足でダメなのが分かるわけじゃん。この時期になって、これを考えだしたってことは、
「京大法学部は難しいかもしれない」
「どんなに頑張っても、やり甲斐がないかもしれない」
――と気がついたんだと思う。つまり、ジワジワと大学受験が辛くなってきた。だから、大昔に考えてた「アニメ業界に行きたい」という夢を引っ張りだしてきてんだよな。本来は対立してないはずの"京大法学部とアニメ業界"を対立関係に持ってきて、悩んじゃってるんだ。
■勉強がイヤになったから、アニメ業界に逃げてる
俺はキツイことを言ったけど、カズキ君が嫌いなわけじゃない。
人間の悩みは、得てしてこういう構造でできているんだ。本来は、対立構造にならない問題を、まるで2択しかないみたいに、ついつい考えちゃうんだ。
ストレートに考えれば、京大法学部行って、それからアニメ業界行けばいいじゃん。でも、そんなこと言われても、なんかイヤな感じすると思う。
それは君が求めている答えではないよね。君が求めている答えは、「自分が何をしたいのか?」に答えてくれたり、もしくは「アニメ業界でやっていける方法」という具体的なアドバイスかもしれない。でも、俺はカズキ君のことをよく知らないから、そこまでは分からない。はっきりさせた方がいいのは、
「勉強に疲れて、イヤになってる」
「だから、子供の頃に見た夢に逃げようとしている」
――という事だよ。逃げれるかもしれないけど、アニメ業界は運と才能が必用な世界だよ。これまで積み上げてきたものがまったく通用しないかもしれない。
別に、京大法学部でなくてもいいわけじゃん? 大阪大学の経済学部でもいいし、同志社大学の法学部でもいいと思うよ。適当に目標を下げて、それでも、「アニメ業界に入りたい!」と思う方が、俺は現実的だと思うけどね。
■18歳でやりたいことがあるほうが異常
18歳の時に、やりたいことがないのが当たり前で、あるのが異常だよ。だから君は普通だよ。それって、子供の頃から野球ロボットとして育てられた星飛雄馬みたいなものだよ。そんな奴の方が変なんだよ(笑)。
ウロウロしたいなら、とりあえず、どこかの大学に入ればいい。それから、やりたいことを考えてもいいと思うよ。逃げたいなら、逃げてもかまわない。目標がしんどいと思うなら、目標を下げてもいい。でも、無理やりな2択を作って、自分の将来を決めない方がいいと思います。
【まとめ】
18歳でやりたいことがあるほうが異常で、なくて普通です。受験勉強から逃げたいなら、逃げてもいいし、目標の大学も下げてもいい。でも、無理やりな2択を作って、将来を決めてしまうのはよくありません。
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