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岡田斗司夫のニコ生では言えない話
 岡田斗司夫の解決!ズバっと 2014/12/24
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おはよう! 岡田斗司夫です。
メルマガ読者の方から、多数質問をいただいています。
かたっぱしから答えてみましょう。
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ポストイット質問/就職本イベント
「岡田さんの原動力」
【質問】
“〜で良いのか?、〜で正しいのか?、正しい〜の方法は? という質問に対して、基本的には「あなた次第」が答えだと思いますが、岡田さんが本を書く、講演をする、トークショーをする、その原動力となっているものは何ですか?40代教員”


【回答】
 本を書く、講演をする、トークショーをする。講演をするのは考えをまとめるためだ。僕が何か考えてると大体、「これ1つの考えになるなあ」と思うときが ある。例えばこないだやった「教育とは何なのか」って話をする時に、「実は4種類の教育があって」という話の組み立てを思いついたんだ。それは「そのうち そういう本を書こう」と思っているから、ベータ版のテストとしてやってるんだ。本を書くために僕は講演をしている。

 トークショーっていうのは、講演をするほどのまとまったネタにならない。今日の話だったら、グルメマンガの歴史。やっぱり、俺からしたらすごく語りたい わけだよ。どう考えても、本にならないのはもう分かり切ってるわけだよね。だからと言って、講演会開いて「グルメマンガの歴史を語ります!」っていうのも さ(会場笑い)。
 ――いや、楽しい気が今してるんだけども(笑)。まあ、客来るかどうか分かんないじゃん。なので、そういうトークショーとして、「岡田斗司夫が語りたい ことを何でも語ります」と言って、「何でもいいです」って言うダボハゼ状態のお客さんに対して、俺が好きなことを語るという場が自分には必要なんだ。だか らこのニコ生も「ある程度何を語ってもいい」っていうのがあるから、仕事としてやってんだ。講演やる時はあるフォーマットというか、あるテーマについて ずっと語んなきゃいけない。この2つが楽しくてやってると。

 そもそも本を書くのは何か。僕にしてみればある種の実験。この仮説でいけるかどうかの実験であり、きれいな言い方すれば社会貢献でもあるよね。
 どう考えても本を書いた事に対して、お金的にも手間的にも気持ち的にも割りが合わないんだ。そこに込められている労力とか、それまでの自分の人生観とかがある。本を書いたから、直接得られるものとは絶対バランスが取れないんだよ。
 でも、それが良い影響を生んで色んな人に助かってる。例えば、『僕たちは就職しなくてもいいのかもしれない』にしてみても、それでホッとした人がやっぱ り何万人か単位でいる。何万人×心がホッとした人を積算したら何万倍にもなる。そりゃ俺の苦労なんか消し飛ぶぐらい価値とか意味があるじゃん。そういうの があるからやっぱり本を書く。

 講演会にはそれだけの積算効果が出ない。トークショーもニコ生も楽しいし、みんなの明日を生きる活力になってるかも分かんないんだけども、人助け的な要素ってあんまりないんだ。本を書く動機は、社会貢献の部分が自分の中でちょっとあります。

【まとめ】
 講演をするのは、自分の考えをまとめるため。トークショーをするのは自分の好きなことを語るため。本を書くのは、自分の仮説がうまくいくのかの実験のため、または社会貢献のためです。