「高い次元の見方・考え方」
【質問】
“評論家・思想家・哲学者という人種は、普通の人が普通に生活していては感じられない一つ高い次元からのものの見方・考え方を切り売りしていると理解しています。
このような人種の発言や文章に縁がなく、毎日の生を必死に生きている人にとって、理解していないだけで、高い次元の見方というのは実は人を見下すことではないのでしょうか?
あるいは、岡田斗司夫ゼミで思考のハイウェイに乗っている我らは、鼻持ちならない輩でしょうか?”
【回答】
まず一つ、確認します。
日本に現在、思想家や哲学者は存在しません。
存在しているなら、海外思想界や哲学学会に影響を与え、潮流を作っているはず。
しかし、そんな思想家・哲学者など聞いたこともありません。
日本に存在するのは、日本の「哲学業界」や「思想業界」で住んでいるガラパゴス的な人だけ、と僕は考えています。
つぎに「高い次元」という言葉の選び方に違和感を感じます。
評論家や思想家は、別に「高い次元」から見ていません。彼らはコックやタクシー運転手と同じく専門職であり、「専門職としての視点」で見ているだけです。
中華料理のコックは、その視点でファミレスの料理を見ています。
タクシーの運転手は、その視点でバイク便の運転を見ています。
彼らは別に「高い次元」から見てませんよね?人を見下していませんよね?
思想家も同じです。
そういう人たちを「偉い」と思い込むから、そんな誤解をするんですよ。
専門職に対する敬意だけで充分です。
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