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岡田斗司夫の毎日ブロマガ 2019/02/12
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今回は、ニコ生ゼミ02月3日(#267)から、ハイライトをお届けいたします。

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 ラジオでも聞かれた “未来を見る力 を伸ばす方法” を “高さ” を使って説明します


 僕は「どうすればそういう発想法になるんですか?」と聞かれる事があって、それはいつも困る質問なんですよ。

 よく「どんな発想法で、そんな考えに至るんですか?」って聞かれる事があるんですけども、今日はちょっとその話をしようと思っています。


 “未来を見る” という能力を、目に見える形で説明するために、“高さ” で説明します。

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 これはレゴのミニフィグです。

 身長が2cmぐらいです。

 このレゴを普通の人としましょう。


 それで「この20歳ぐらいの人は、どのくらい未来を考えて行動できるのか?」っていうと、せいぜい大学を卒業して就活するところまで。

 つまりこの身長2cmの人は、遠さで言うと5cmから10cmぐらいの所までしか見えないわけですね。

 距離で言うと。


 つまり、どういう事かっていうと、20年間 生きていても、得られる視野の高さっていうのは、せいぜい5年分ぐらい。

 5年先の事しか考えられない。


 まぁ、ほとんどの20歳ぐらいの人は、来月の試験とか、「春休み、どこに行こう?」ぐらいしか考えられないし。

 目の前に、そういう何か大きいイベントとかがあったら、もうそれだけで目の前にいっぱいになっちゃって、それしか見えなくなっちゃうんですね。

 これが普通です。

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 それで、ずーっと未来の事っていうのは霞がかかっちゃうし、今置いたような、ちょっとした障害物があったら、いきなりそれしか見えなくなっちゃって、この先が何にも見えなくなってしまうと。

 しかし、この人の身長が高かったら話は別なんですよ。 

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 この小さいミニフィグにとって、今置いた本は大きな障害物で向こうが見えなくなりますけども、言っちゃえば、もし仮に身長が10cmぐらいあれば、急に先までものが見れるようになるわけですね。

 だから、今置いた “大学四年間” という障害物が目の前にドーンとあったら、このミニフィグにとってたら “入学試験” しか見えないわけですね。

 ミニフィグには この “入学試験” しか見えないんですけども、身長が10cmぐらいあると、その大学生活の向こうにあるところまで目線が届くと。

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 つまり、“未来を見る力” っていうのは、こういう “高さ” に変換して考えると、まぁちょっと図形的に分かりやすくなると。


 それで、これはどういう事かっていうと、“未来が見える” っていう事は、同時に過去も見えるって事なんですよ。

 この辺から “お話” になって行きますね。


 つまり過去の視野が狭い人、昔の事をあまり知らない人っていうのは、実は未来の視野も狭いんですよ。

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 視点が高いと、絶対に遥か昔まで見通せると。

 つまり歴史的なことも、ある程度は分かってると。


 そうじゃなくて視点が低いと、歴史的なものも、自分が生きている範囲、もしくは思春期になってからの事しか分からないわけですね。

 だから昔の日本の事とか、世界の事を言われても、「そんなの、生まれてないから知らない」って言えるわけですよ。


 ただし、“背が低い” には、いい事があります。
 
 足元が見えやすいんですね。

 足元が見えやすいし、隣のヤツと手を繋ぎやすいんですよ。

 だから連帯するには調度いいし、“今 流行っている事” っていうのは、この背が低い状態だったら絶対に分かりやすいです。


 逆に言えば視野が広すぎる人間っていうのは、足元が見えない。

 今 流行っている事がよく分からなくなるんですね。


 このオタキング人形は10cmなんですけども、歴史上で有名な人とか、仕事で大成功した人なんか、身長が1mぐらいになってくるわけですよ。

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 そんな身長が1mぐらいになってくると、100年先の事まで分かって いろんな事が考えられるんですけども、足元がまったく見えなくなるんですね(笑)。

 そういう欠点もあります。


 それで昔が分かると、逆方向を向くだけで未来の事が分かると。

 視野の差っていうのはどんどん広がっていくんですけども、もちろん今話しているこれは、全部 “たとえ話” です。


 これは “たとえ話” だから、昔の事を勉強したからといって、未来が見えるようになるというわけじゃない。

 けども、少なくとも未来が見えるためには、昔の事を勉強をするしかない。

 この法則は、僕は間違ってないと思います。

 つまり、勉強だけがすべてじゃないんだけども、勉強無しで上手くやった人を僕は見た事が無いんですね。


 だから本を読んで過去を知るという事は、過去をいかに面白がれるかって事なんです。

 過去をいかに面白がれるかが分かれば、未来を活き活きと語る事が出来るので、勉強っていうのはその為に必要で不可分なものなんですけども。


 ラジオで村上信五さんに「どうやれば、そんなふうに未来の事が見えるようになるんですか?」って聞かれたときに、「それは勉強をするしかないんですけどね」って言おうとして、その時にこれがイッキに頭の中に浮かんで来てさ(笑)。

 でも、「これをラジオの番組で言ってもしょうがないなぁ」って思って。

 なんかね、「勉強しなきゃダメだよ」っていうのは、あんまり夢の無い話ですよね。


 未来を感じる力、未来格差の基礎っていうのは、実は “勉強” であって、いろんなしょうもない事を、次から次へと興味が沸くままでいいんですけど勉強をしていって、それが自分の中で繋がるんですね。

 頭の中で繋がって、ある日にネットワークになるんですよ。

 「あっ!」っていうネットワークになると。 

 「あっ! 分かった!」っていうような感じが週に一回ぐらい訪れるようになるんですよ。


 これが勉強の次の段階の “世界観” です。

 世界観っていうのは、知っている事が組み合わさって根を張って、木のように伸び始めるんですね。

 そうすると登れるようになって、その木に登ると、ずっと先が見えると。

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 つまり、本っていうのを色々とガーッと読むと、その本の上に登る事が出来ちゃうんですね。

 これだけで視野っていうのが、もう圧倒的に広がっちゃうわけなんですよ。

 だから本を読むのは得なんです。

 自己投資の中でも実はかなり安くて得な方法です。


 まぁ、さっきも言ったように、普通の人とはどんどん話が合わなくなるんですけどね。

 これをどう乗り越えるかのポイントは、またいつか話そうと思います。

・・・

 「どうすれば、そんな視点を持てるのか?」っていうのは、宣伝でも何でも無いんですけども、僕が知っているカリキュラム的な方式っていうのは、この『スマートノート』の中で書いてます。
 
 一応、中国語にも翻訳されてるんですけども、もうブックオフでメチャクチャ安くなってますから(笑)。

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 この本はそこそこ刷ったので、ブックオフとかで安く売ってますから、中古で見つけてください。

 Amazonでも安くなってますからですね、出来れば買ってください(笑)。


 僕が思いつく、「ある程度 以上 未来を見る方法」というのを訓練するのは、僕はこのスマートノートぐらいしか知らないですけども、他にもいろいろな方法があると思います。

 ただ、こういうふうにして視野を強制的に上げるというのかな、自分の見ている未来の視野を上げる方法っていうのを、ちょっと今日は話してみました。

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