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「海賊版ビデオでようやくありつけた幻の『ゴジラ』」
それで、会議室で上映会開いて、会議室のレンタル料の3千円を払って、お客さんとして来てくれた人から1人200円ずつもらって、というふうな形で、なんとか回してたんですね。
この当時、ついにビデオデッキとビデオカメラが発売されたんです。
でも、『ゴジラ』とか、僕らが見たい怪獣映画のパッケージビデオは発売してくれないんですよ。
16ミリフィルムって、これくらいの面積で写すと、もう本当に綺麗に映るんですよ。
4Kや8K放送なんて目じゃないくらい綺麗なんです。
皆さんも興味がある人は一度、映画とかアニメとかをフィルムで借りて、ものすごく小さい画面で上映してみて欲しいんです。
そしたら、メッチャクチャ綺麗なのがわかります。
「それを、映写機の横にビデオカメラを置いて直に撮る」という、大変野蛮な方式でダビングするヤツが現れたんです。
だけども、罪悪感よりも何よりもあったのは「こんなにビデオを欲しいヤツがいるんだから、3万円でもいいから正規品を売れよ!」という怒りなんですよね。
「売ってくれないんだったらしょうがない、俺が苦労してビデオカメラで撮ったものをタダで仲間に配ってやる!」という感じで。
僕が知る限り、この直撮りビデオを他人に売ってた人は1人もいないんですよ。
たぶん、当時は日本中でこういうことをかなりやっていましたし、関西のとある京都の大学のSF研では、これを組織的にやっていて「あそこには、全巻ある」という噂まであったんですけど(笑)。
これは言うのを憚れるんですけども、僕が生まれて初めて、ちゃんと『ゴジラ』の映像を見たのは、そういった海賊版のビデオでした。
とにかく、色がないモノクロ映画ですから、ドキュメント映画を見てるみたいなものなんですね。
昔のモノクロの記録フィルムを見ているようなリアリティが全編を通じてあるんです。
こういうシーンって、今の怪獣映画だったら “お約束” なんですね。
お約束として「怪獣が出た → 対策委員会ができた → 政治家とか官僚が集まって、学者に正体を聞く → しかし、学者はわかりませんと答える」という一連の流れをやるんです。
カメラの置き方とか撮り方とか、俳優さんの演技の間合いとかが、すごくリアル。
ついこの間までやっぱり戦争していたもんですから、そこらへんのリアルさが半端ないんです。
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いかがでしたか?
「え?!それってどういうこと?」「そこのところ、もっと詳しく知りたい!」という人は、どんどん、質問してみて下さい。
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岡田斗司夫の毎日ブロマガ 2018/12/20
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「海賊版ビデオでようやくありつけた幻の『ゴジラ』」
僕が大学に入る頃、つまり1978年くらいになると、大阪でも会議室を借りて16ミリ映写機での上映会というのが、頻繁に行われるようになったんですね。
そういう上映会に行ったら見られるような状況になったので、徐々に徐々に「やっと『モスラ』を見ることが出来た!」とか、あとは「『ガメラ』を見ることが出来た!」という状況になりました。
まあ、いろんな映画のレンタル会社というのがあって、16ミリフィルムを、安いところでは1本5千円とか6千円、高いところで1万5千円くらいで貸してくれるんですよ。
それで、会議室で上映会開いて、会議室のレンタル料の3千円を払って、お客さんとして来てくれた人から1人200円ずつもらって、というふうな形で、なんとか回してたんですね。
・・・
そうすると悪いヤツがいるもんで…
…いや、“頭が良いヤツ”と言うべきでしょうかね。
…いや、“頭が良いヤツ”と言うべきでしょうかね。
この当時、ついにビデオデッキとビデオカメラが発売されたんです。
でも、『ゴジラ』とか、僕らが見たい怪獣映画のパッケージビデオは発売してくれないんですよ。
そうすると、どうなるのかというと、上映会をするために16ミリのフィルムを借りた時というのは、1泊2日とか2泊3日で借りるわけです。
なので、上映会を行う前日に、映写機をすごく小さいスクリーンに近づけて、上映するんです。
なので、上映会を行う前日に、映写機をすごく小さいスクリーンに近づけて、上映するんです。
16ミリフィルムって、これくらいの面積で写すと、もう本当に綺麗に映るんですよ。
4Kや8K放送なんて目じゃないくらい綺麗なんです。
皆さんも興味がある人は一度、映画とかアニメとかをフィルムで借りて、ものすごく小さい画面で上映してみて欲しいんです。
そしたら、メッチャクチャ綺麗なのがわかります。
「それを、映写機の横にビデオカメラを置いて直に撮る」という、大変野蛮な方式でダビングするヤツが現れたんです。
僕はそれをやったことないんですけど。
うちにあったビデオカメラは、マイクが外付けじゃなかったんですよ。
マイク内蔵だったんです。
だから、このカメラでそんなことをやったら、映写機のガラガラという音が入っちゃって、まともに撮れないんです。
だけど、ちょっといいカメラを持ってるヤツは、外付け用のマイク入力口と映写機の音声アウトプットを直につないで、『海底軍艦』とか『ゴジラ』とか、そういう名作映画を、次々と、いろんなところから16ミリで借りてはカメラで直撮りするということをやってたんですね。
うちにあったビデオカメラは、マイクが外付けじゃなかったんですよ。
マイク内蔵だったんです。
だから、このカメラでそんなことをやったら、映写機のガラガラという音が入っちゃって、まともに撮れないんです。
だけど、ちょっといいカメラを持ってるヤツは、外付け用のマイク入力口と映写機の音声アウトプットを直につないで、『海底軍艦』とか『ゴジラ』とか、そういう名作映画を、次々と、いろんなところから16ミリで借りてはカメラで直撮りするということをやってたんですね。
ただ、まあ、それをやってるヤツも、自分たちがやってることに、やっぱり罪悪感はあるんです。
だけども、罪悪感よりも何よりもあったのは「こんなにビデオを欲しいヤツがいるんだから、3万円でもいいから正規品を売れよ!」という怒りなんですよね。
「売ってくれないんだったらしょうがない、俺が苦労してビデオカメラで撮ったものをタダで仲間に配ってやる!」という感じで。
僕が知る限り、この直撮りビデオを他人に売ってた人は1人もいないんですよ。
たぶん、当時は日本中でこういうことをかなりやっていましたし、関西のとある京都の大学のSF研では、これを組織的にやっていて「あそこには、全巻ある」という噂まであったんですけど(笑)。
まあまあ、そういうふうなビデオがタダで回ってきたりして、見ることが出来るようになったわけです。
これは言うのを憚れるんですけども、僕が生まれて初めて、ちゃんと『ゴジラ』の映像を見たのは、そういった海賊版のビデオでした。
・・・
まあ、とにかくすごかったです。
この『ゴジラ』っていう映画は。
この『ゴジラ』っていう映画は。
とにかく、色がないモノクロ映画ですから、ドキュメント映画を見てるみたいなものなんですね。
昔のモノクロの記録フィルムを見ているようなリアリティが全編を通じてあるんです。
その上、映画に出ている人も映画を作っている人も、“怪獣映画” という概念がないし、「怪獣映画とは子供が見に来るものだ」という考え方もないんです。
というか、よくよく取材して聞いてみると、当時『ゴジラ』を作っていた人たちには、そもそも子供が見に来るとは思ってなかったんですね。
というか、よくよく取材して聞いてみると、当時『ゴジラ』を作っていた人たちには、そもそも子供が見に来るとは思ってなかったんですね。
なので、作る時にも一切の手を抜いていないんです。
たとえば、日本にゴジラが現れた時、考古学者の山根博士という人が国会に呼ばれて「あの怪物はなんなんだ?」ということに関して証言するシーンがあるんですけど。
こういうシーンって、今の怪獣映画だったら “お約束” なんですね。
お約束として「怪獣が出た → 対策委員会ができた → 政治家とか官僚が集まって、学者に正体を聞く → しかし、学者はわかりませんと答える」という一連の流れをやるんです。
だけど、当時の映画では「こんなことが本当にあったら、どうなるんだろうか?」という、手探りで作っている。
だから、どのシーンもメチャクチャリアルなんですね。
だから、どのシーンもメチャクチャリアルなんですね。
カメラの置き方とか撮り方とか、俳優さんの演技の間合いとかが、すごくリアル。
ついこの間までやっぱり戦争していたもんですから、そこらへんのリアルさが半端ないんです。
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コメント
悲しいけどクッソわかる、需要があるのにビデオ、DVD、BD化してない作品とか色々あって悲しい…
映画一本借りるだけで数万、加えて数十万の映写機が必要となったら大半の人間は見られんし海賊版が出回るのは当たり前だわ
現代人だってDVDやCDを複製するし褒められたことではないにせよ個人使用の範囲なら大きな声で批判するようなもんでもないと思うけどな
ところで幻のゴジラとはどんなタイトルかな?
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(ID:2490702)
海賊版で見るような犯罪者のクセになんで上から目線でしゃべってやがんだクソ野郎