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岡田斗司夫の毎日ブロマガ「【友達不要論と『幸福の「資本」論』 3 】友達を金で買って何が悪い?」

2018/08/29 06:00 投稿

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岡田斗司夫の毎日ブロマガ 2018/08/29
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今回は、ニコ生ゼミ8月19日(#244)から、ハイライトをお届けいたします。

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 【友達不要論と『幸福の「資本」論』 3 】友達を金で買って何が悪い?

 友達関係のコスパの悪さをまとめると、「関係が弱い割にしがらみだけが強い」ということなんですよ。


 でも、プア充のように、そういった関係を、「毎日行動を一緒にする」とか、「レジャーを全部一緒にする」、「仕事を同じにする」というふうに、あえて強くすることで全体を家族化して一緒に生きていくという戦略も、あることはあるんですね。

 ところが、そうでない戦略の人は、そこまでして友達を優先しなくてもいい。

 こういうのが、友達不要論の基本だと思います。


 たとえば、林先生だったら、仕事仲間がいたり、取引相手がいたり、番組のスタッフがいたり、弟子みたいな人もいっぱいいるみたいです。

 タモリさんも同じです。
 
 趣味繋がりの人とか、番組スタッフとか、とりあえず普段、喋ったり相談する人には、全然 困らないんですね。

・・・

 “最低限の人間関係” というのは、家族であってもいいし、恋人であってもいいし、実はペットでもいいんですよ。

 あるいは、毎日毎日、話しかけているポスターでも、実はいいんです。

 「そういう愛情空間というものが、自分の中に確立していれば、実は友達空間なんて不要だ」という人って、結構いるんです。


 でも、不要だからといって、ゼロには出来ない。

 なので、なんとなしの友達空間が欲しい人は、売れてる芸人さんみたいにするんですね。


 売れてる芸人が、売れてない後輩芸人を連れて、旅行に行ったり飲み歩いたりしてるじゃないですか。

 「彼女がなかなか出来ない」とか「結婚できない」って言っている芸人ほど、周りに後輩の飲み友達を大勢連れて、そいつらにお金をいっぱい払ってるんですけど。

 ああいうふうになっていくのは当たり前なんですよ。


 つまり、本来、“友達関係” にあるべきものを、「お金を出して連れ歩く」という “貨幣関係” の方にシフトするんです。

 すると、友達関係に特有の「気を使わなきゃいけない」というような、政治的な面倒臭さから解放されるんです。

・・・

 この政治的な面倒臭さというのは、たとえば “いじめ” です。

 いじめっていうのは、友達関係でないと発生しにくいものなんですよね。

 貨幣関係では、当たり前だけど、あんまり発生しにくい。


 これは極論な例になっちゃうんですけど、たとえば「学校でたかられている」という状態があったとします。

 これは まあ、その人の友人関係の中で起きたトラブルですね。


 これについても、「だったら、これを貨幣空間に置き換えた方がマシだ」という発想もできます。

 つまり、「たかるやつの1人を雇った方がマシ」なんですね。


 3つのグループから1000円ずつたかられているとしましょう。

 そしたら、たかられた時に、その中の一番 強いヤツに愚痴るんですよ。

 「いや、俺、本当はもうちょっとお金持ってるんだけど、君以外にA君とB君にたかられてるから、君には1000円しか払えないんだよね。A君とB君に君が話をつけてくれるんだったら、俺、1500円くらい君に払えるんだけど」って。

 そうすると、言われた方の心は、やや動くんですよね(笑)。

 そして、もし一旦、こういう関係になったら。

 つまり、貨幣空間に置き換えることが出来たら、その瞬間に、そいつは “いじめられているやつ” ではなく “ボディガードを雇ったボス” になるわけです(笑)。


 だからといって、自分から1000円をたかるやつに、ボスみたいなことを言っちゃ駄目ですよ。

 でも、そういうやり方をすることで救われる人もいる。

 こんなふうに、貨幣空間に切り替えるという解決方法もあるんですよ。


 でないと、「いじめられるし、金も取られる」という、実害がある上にプライドまで傷つくじゃないですか。

 だったら、もう逆に1人に1.5倍払って、残りのヤツらを押さえてもらう。

 そうすれば、一番 強いヤツの手下の中でも、ちょっとランク外のところに入れるわけです。


 お金で繋がっているんだから、そいつの要求を聞くこともしなくていい。

 つまり、子分でもないわけですよ。


 こういう考え方です。「こんなふうにやれ」と言っているんではなく、考え方なんですよね。

・・・

 「人生に友達は必要か?」と聞かれれば、仕事とかお金と同じように、つまり、金融資産とか人的資産と同じように、「あれば最高のもの」なんです。

 でも、やりがいのある仕事が自分の時間や自由を奪うように、財産というのが家族や友情をややこしくさせるように、友達というのは自由とか猛烈に稼ぐという、やりたいことの邪魔になる存在なんです。


 ここからは、この本の中に書いてあるまとめになります。

 ちょっと長いんですけど、エピローグとして “幸福な人生の最適戦略” というのが書いてあります。


 まず、金融資本に関しては「経済的独立を実現すれば、金銭的な不安から解放され自由な人生を手にすることが出来る」と書いてあります。

 つまり、金融資産というのは「欲しいだけのお金を持ってなきゃいけない」というわけじゃないんです。


 たとえば、どうしても1000万とか2000万の腕時計が欲しければ、その人は1000万とか2000万稼いで、その時計を得るまで不自由を感じなきゃいけないんですね。

 ところが1000万や2000万の時計なんか欲しくなければ、その人の経済的自由というのは、もっとコストが安くつくんです。

 つまり、欲望と自分のセンスとのバランスになってくるんですよ。


 そのためには「安いものしか知らなくていい」という考え方もあります。

 次に「高いものをとことん知っているけれど、その中で自分が欲しいものはこれだけだ」っていう、こだわりを持つのもいいんですよ。


 経済的な独立というのは、稼ぐより使う分が少なけりゃ、どうでもいいんです。

 その瞬間に “経済的な独立” は達成できるんです。


 年収80万でも、年収100万でも、自分が年間に必要な金が60万円とか40万円だったら、経済的な自由を手に入れていると言えるんですね。

 この経済的な自由を手に入れる方法は、僕が知ってる限り、大体において「頭をよくする」か、「センスを磨く」ことなんですよ。

 
 頭が悪くてセンスが悪ければ、ブランド物が次から次へと欲しくなっちゃうに決まってるんです。

 そうすると、本当に、無限に欲望が膨らんで行ってしまうんですよ。

 なので、頭を良くするか、センスを良くすることが、たぶん、金融資産を適度なバランスで保つ方法だと思います。


 2番目の人的資本。

 自分の稼ぐ力のことですね。


 橘さんは、これについて「子供の頃のキャラを天職とすることで、本当の自分として自己実現できる」と書いているんですけど。

 これに関しては、僕はあんまり納得いってるところがないので、ここでは軽く流すだけにしておきます。


 3番目の社会資本。

 つまり、今回のテーマである人間関係については、「政治空間から貨幣空間に移すことで、人間関係を選択できるようになる」と書かれています。

 これはさっきも言った通り、「無意味にベタメタして、周りに合わせなきゃいけない不自由な社会的空間。 それも、愛情空間ならともかく、友達空間みたいなものは、貨幣空間に移すことにする」ということです。

 言うなれば、「毎日ご飯を作ってくれる人がいなきゃいけない」と考えるよりは、「それを外側に外注して、美味しいところを食べ歩く」と考えること。

 まあ、芸人さんの飲み歩きみたいなのが本当に極端な例ですね。

 つまり、「友達を金で買って何が悪い?」という考え方なんですけど(笑)。


 「そんなもの友達じゃない!」と言われれば、その通りです。

 これは「友達というのは、本当は人間にとっては不自由なものだから、“友達っぽい感じ” さえあればいいんです」という考え方なんですね。

 政治空間から貨幣空間にシフトすることで、人間関係を選択できるようになるという考え方です。

・・・

 最後に橘さんはこう書いています。

――――――

 インターネットの登場で、弱い繋がりから生じる「評価」を可視化出来るようにもなりました。

 これが「評価経済社会」と呼ばれるもので、社会資本を評価市場に投資して、「幸福」という富を得ているともいえます。


 3つの資本=資産を一体として捉える「幸福の統一理論」を次のようにまとめることも出来るでしょう。


 1.金融資産は分散投資する。

 2.人的資本は好きなことに集中投資する。

 3.社会資本は小さな愛情空間と大きな貨幣空間に分散する。

――――――

 「人的資産は好きなことに集中投資する」というのは何かというと。

 僕でいえば、「本を読みたい!」とか、「模型を作りたい!」とか、「旅行に行きたい!」とか、やりたいことはいろいろあるんですけど。

 「自分の仕事はニコ生だ! 模型を作ることも、本を読むことも、旅行することも、すべてニコ生のためにやる!」というふうに集中投資をした方がいい、ということですね。


 その意味では、僕みたいな生き方をしていれば、橘さんの言っていることはよくわかるんですけど、これが果たして万人に通用するやり方かどうかということに関しては、僕は「うーん?」と思っているので、「軽く流すだけにします」と言いました。


 そして、社会資本は小さな愛情空間と大きな貨幣空間に分散するというわけです。

 「こうやって頑丈な土台を作った後で、それぞれが自由な選択で、幸福な人生という家を建てればよい」ということで。

 意外な場所で “評価経済社会” という言葉が出てきましたね(笑)。


 面白い本なので、橘先生の『幸福の「資本」論』、みなさんも、ぜひ読んでみてください。

 すごく面白いので、いずれまた、別の形で取り上げるかもしれません。


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