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「【友達不要論と『幸福の「資本」論』 2 】友達が要る人、要らない人」
これについて、橘さんは「実は、フラットには存在せず、強弱や濃淡がある」と言っています。
つまり、濃い関係や薄い関係など人間関係があると言っているんですね。
主観的には私達は “愛情空間” や “友情空間” という政治的な関係をすごく重く見てて、その外側にある関係性を過小評価しているんです。
私達はのっぺりとした社会空間に生きているわけではなく、人間関係には顕著な濃淡があります。
ここではそれを “愛情空間” 、“友情空間”、“貨幣空間” と呼ぶことにします。
そして、愛情空間と友情空間は “政治空間” としてまとめることが出来ます。
当たり前のことですが、私達にとって、最も大切なのは家族や恋人などの関係で、これが愛情空間です。
愛情空間の周りには親しい友達との友情空間があります。
友情空間の周りには、「友達ではないけど、他人でもない」という人間関係があります。
先輩後輩や部下上司を含めたこうした付き合いが政治空間です。
僕らはついつい「この政治空間だけが人間関係である」と考えてしまうんだけど、その外側には、さっきも言ったように、何十倍、何百倍、ひょっとしたら何億倍もの貨幣空間が広がっているんですよ。
ところが、貨幣空間として見ると、僕らの多くは、中国から輸入された百均の商品を使って生活してる。
「お金を介して私は中国人と付き合っている」と考えられるんですよね。
だから、「中国という国が失くなったら困る」とか、「インドという国がなくなったら困る」とか、「アメリカという国にも、私はお金を介して付き合っている人がいる」というふうに考える。
LINEで繋がっているだけで、年に1回、会うか会わないかの友達よりも、中国で百均の商品を毎日毎日ガッチャンコと作ってくれている人の方が、実は、僕らの生活にとってはよっぽど関係が深いんです。
主観的になればなるほど、“力の関係” を重視してしまうんですね。
「俺はいまだに日本人が許せない。だから、中古車ディーラーとして日本車が売れるのはわかっているんだけど、日本車を売るわけにはいかない。兄を殺したからだ」と言ってた人がいたんですけど。
でも、彼は、主観的な兄への愛情を優先したために、本当は膨大に広がっている日本人との関係を、自分から排除しちゃってるんですよね。
だけど、「実は、自分が払う金を通じて、そういう人が、ものすごく沢山いる」ということに気がついていない。
この「最適ポートフォリオ」というのは、もう本当に金融経済の考え方なんですけど。
彼らは、お金がないけど、わりと楽しそうに豊かに生活しています。
仕事も紹介し合う。
友達の内の誰かが、楽しいネイリストの仕事かなにかを見つけたら「これ、儲かるよ!」と言って友達に教える。
こういう関係なんです。
このプア充というのをやる限り、実は、金融資産もいらないし、自分一人で稼ぐ能力である人的資産というのも、あまりいらない。
「友達しかいないけど、友達といろんなものをシェアすることで、豊かに遊んでいける」というのは、「その友達から仲間外れになった瞬間に、一気に最下層である “貧困” に、ドンと落ちてしまう」ということなんです。
つまり、「繋がりのある人との政治的な圧力の中で生きていくしかない」というわけですね。
でも、一応、楽しいように見える。
これがプア充という生き方です。
林先生もタモリさんも、こういう人を想定してないんですね。
たぶん、こういう人が視界にあんまり入って来てないから。
なので「友達なんていらない」とか「できれば選んだ方がいい」と言っちゃうんです。
こういった、「現代日本では、この6種類の生き方に分かれている」という現実が、あまり見えていないので、友達不要というのをポンと言っちゃえるわけです。
リア充というような、FacebookとかのSNSで自分の生活とかを自慢する人というのは、昔の小学校の頃からの友達だったとしても、そういうステータスに付いてこれない人を切る傾向にあります。
似たような事例に、「中学校に上がった途端、見た目が良かったもんだから、同じような見た目のいいグループに入ってしまい、小学校の頃は仲の良かったブサイクな女の子を友達から切る」というのが、女子の世界では当たり前にあるんですけど。
これも、そういう人がリア充の世界に生きているからなんですね。
リア充の世界で生きていくということは、どうやっても自分の負担になる、ステータスが合わない人達というのを、切りがちになっていく。
そういう事は、当たり前なんです。
こういう弱い関係なのにも関わらず、こと友達に関しては、しがらみが強くなってしまう。
つまり「コスパが悪い」ということになってしまうんですね。
それでも、プア充とかリア充みたいな、友達を重視する関係ならば「コスパが悪いのも仕方がない」と諦めがつくんですけども、それ以外の4つのパターンの人にとっては、このコスパの悪さは我慢できないものになってくるんですね。
これが、林先生が言っている友達不要論であり、それに対して「よく言った!」と心から同意できる人というのは、本来の友達関係が持っているコスパの悪さに我慢できない人なんです。
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「【友達不要論と『幸福の「資本」論』 2 】友達が要る人、要らない人」
まず、他人との繋がりを生み出す “社会資本” 。
つまり、友達や家族との人間関係のことなんですけども。
つまり、友達や家族との人間関係のことなんですけども。
これについて、橘さんは「実は、フラットには存在せず、強弱や濃淡がある」と言っています。
つまり、濃い関係や薄い関係など人間関係があると言っているんですね。
これを図解したのが「人間関係の主観と客観」という図です。
人間というのは、ついつい主観的に考えてしまう。
さっき「自分には人間関係が不足している」って答えた人も、たぶん、全部 “主観的” で考えていると思うんです。
まあ、当たり前なんですけどね。
さっき「自分には人間関係が不足している」って答えた人も、たぶん、全部 “主観的” で考えていると思うんです。
まあ、当たり前なんですけどね。
主観的には私達は “愛情空間” や “友情空間” という政治的な関係をすごく重く見てて、その外側にある関係性を過小評価しているんです。
しかし、実際の私達の人間関係というのは、友情空間や愛情空間みたいなものよりも遥かに巨大な “貨幣空間” に包まれていると、この本には書いてあります。
もうちょっと解説しますね。
私達はのっぺりとした社会空間に生きているわけではなく、人間関係には顕著な濃淡があります。
ここではそれを “愛情空間” 、“友情空間”、“貨幣空間” と呼ぶことにします。
そして、愛情空間と友情空間は “政治空間” としてまとめることが出来ます。
当たり前のことですが、私達にとって、最も大切なのは家族や恋人などの関係で、これが愛情空間です。
愛情空間の周りには親しい友達との友情空間があります。
友情空間の周りには、「友達ではないけど、他人でもない」という人間関係があります。
先輩後輩や部下上司を含めたこうした付き合いが政治空間です。
僕らはついつい「この政治空間だけが人間関係である」と考えてしまうんだけど、その外側には、さっきも言ったように、何十倍、何百倍、ひょっとしたら何億倍もの貨幣空間が広がっているんですよ。
理知的な人、理性的な人っていうのは、この貨幣空間も含めて人間関係として捉えるんですね。
・・・
「中国人に1人も知り合いがいない」と言い切れる人は、この政治空間だけで物を見てるんですよ。
ところが、貨幣空間として見ると、僕らの多くは、中国から輸入された百均の商品を使って生活してる。
「お金を介して私は中国人と付き合っている」と考えられるんですよね。
だから、「中国という国が失くなったら困る」とか、「インドという国がなくなったら困る」とか、「アメリカという国にも、私はお金を介して付き合っている人がいる」というふうに考える。
これが、理性的な物の考え方というか、主観的でない客観的な物の考え方であると、この本の中では紹介されています。
確かにそうなんですよね。
LINEで繋がっているだけで、年に1回、会うか会わないかの友達よりも、中国で百均の商品を毎日毎日ガッチャンコと作ってくれている人の方が、実は、僕らの生活にとってはよっぽど関係が深いんです。
だけど、僕らの多くは、そういうふうには考えない。
なぜなら「それはお金を通しての付き合いだから」とか、もしくは「入れ替え可能だから」というふうに考えちゃうからなんですよ。
なぜなら「それはお金を通しての付き合いだから」とか、もしくは「入れ替え可能だから」というふうに考えちゃうからなんですよ。
主観的になればなるほど、“力の関係” を重視してしまうんですね。
たとえば、昔、テレビで「真珠湾で日本人に自分の兄貴を殺されたから、日本車は売らない」と言っていた中古車ディーラーの主人というのを見たことがあるんですよ。
ドキュメンタリー番組の終戦特集だったかな?
ドキュメンタリー番組の終戦特集だったかな?
「俺はいまだに日本人が許せない。だから、中古車ディーラーとして日本車が売れるのはわかっているんだけど、日本車を売るわけにはいかない。兄を殺したからだ」と言ってた人がいたんですけど。
でも、彼は、主観的な兄への愛情を優先したために、本当は膨大に広がっている日本人との関係を、自分から排除しちゃってるんですよね。
結婚してなかったり、恋人がいなかったり、友達がいない人っていうのは、ついつい「孤独だ」って考えちゃうんですけど。
その外側には、遥かに巨大な貨幣空間で繋がっている人達が、孤独だと嘆いてる人が毎日「端金だ」と思って払っている金で食いつないでいるという事実があるんです。
その外側には、遥かに巨大な貨幣空間で繋がっている人達が、孤独だと嘆いてる人が毎日「端金だ」と思って払っている金で食いつないでいるという事実があるんです。
だけど、「実は、自分が払う金を通じて、そういう人が、ものすごく沢山いる」ということに気がついていない。
この本の中では、これを強く主張しています。
・・・
この本の最後に幸福になるレシピというのがあるんですけど。
そこで、“幸福な人生のために最適なポートフォリオ” というのが紹介されています。
そこで、“幸福な人生のために最適なポートフォリオ” というのが紹介されています。
この「最適ポートフォリオ」というのは、もう本当に金融経済の考え方なんですけど。
何が書いてあるかと言うと「必要最低限の愛情空間だけ残して、あとは貨幣空間だけで人間関係を作ろう」ということなんですよ。
「政治的にシンドい友情空間というのを縮小して、出来るだけ貨幣空間に置き換えようよ」というのが、橘先生が考えている幸福を最大化するためのポートフォリオなんです。
「政治的にシンドい友情空間というのを縮小して、出来るだけ貨幣空間に置き換えようよ」というのが、橘先生が考えている幸福を最大化するためのポートフォリオなんです。
たとえば、さっきの8つのパターンの中に“プア充”というのが出てきます。
このプア充というのは “地方のマイルドヤンキー” のことなんですね。
このプア充というのは “地方のマイルドヤンキー” のことなんですね。
彼らは、お金がないけど、わりと楽しそうに豊かに生活しています。
なぜかというと、お肉が欲しければ、友達と一緒に安いコストコでドカ買いしてシェアする。
コストコに行く車も、誰かのを借りる。
ディズニーランドに行くときも、海水浴に行く時も、誰かの車。
だから、友達が大事なんですよ。
コストコに行く車も、誰かのを借りる。
ディズニーランドに行くときも、海水浴に行く時も、誰かの車。
だから、友達が大事なんですよ。
仕事も紹介し合う。
友達の内の誰かが、楽しいネイリストの仕事かなにかを見つけたら「これ、儲かるよ!」と言って友達に教える。
こういう関係なんです。
このプア充というのをやる限り、実は、金融資産もいらないし、自分一人で稼ぐ能力である人的資産というのも、あまりいらない。
ところが、このプア充の生活、つまり、地方のマイルドヤンキーとして生きる限り、「一旦、友達から仲間外れになったら、一気に手持ちの札がゼロになってしまう」ということなんですね。
「友達しかいないけど、友達といろんなものをシェアすることで、豊かに遊んでいける」というのは、「その友達から仲間外れになった瞬間に、一気に最下層である “貧困” に、ドンと落ちてしまう」ということなんです。
なので、地方のマイルドヤンキーは、友達をすごく大切にするし、繋がりを大事にするし、友達を絶対に裏切らない。
子供を小学校や中学校にやるときも、出来るだけ同じ学校に行かせるようにする。
子供を小学校や中学校にやるときも、出来るだけ同じ学校に行かせるようにする。
つまり、「繋がりのある人との政治的な圧力の中で生きていくしかない」というわけですね。
でも、一応、楽しいように見える。
これがプア充という生き方です。
こういうふうに、プア充というのは、友達から仲間外れになったら、一気に手持ち札がゼロになります。
だから、こういう人にとっては、絶対に友達は必要なんです。
林先生もタモリさんも、こういう人を想定してないんですね。
たぶん、こういう人が視界にあんまり入って来てないから。
なので「友達なんていらない」とか「できれば選んだ方がいい」と言っちゃうんです。
こういった、「現代日本では、この6種類の生き方に分かれている」という現実が、あまり見えていないので、友達不要というのをポンと言っちゃえるわけです。
・・・
そして、こういう事情は、稼ぎがよくて友達も多い “リア充” にも当てはまります。
彼らは “自分と同じだけ稼いでいる友達” というのが必要になってくるんですよ。
この本の中にも「自分に稼ぐ能力があって、友達が多い人というのは、段々と “同じだけ稼いでる人” としか友達になれなくなってくる」と書いてあります。
だから、ホリエモンは、友達に関して「自分と同じステータスに立てない友達は切った。だから、昔、付き合ってた人とは、今はもう付き合いはないよ」って言ってるんですよ。
これは、リア充の世界観なんですね。
リア充というような、FacebookとかのSNSで自分の生活とかを自慢する人というのは、昔の小学校の頃からの友達だったとしても、そういうステータスに付いてこれない人を切る傾向にあります。
似たような事例に、「中学校に上がった途端、見た目が良かったもんだから、同じような見た目のいいグループに入ってしまい、小学校の頃は仲の良かったブサイクな女の子を友達から切る」というのが、女子の世界では当たり前にあるんですけど。
これも、そういう人がリア充の世界に生きているからなんですね。
リア充の世界で生きていくということは、どうやっても自分の負担になる、ステータスが合わない人達というのを、切りがちになっていく。
そういう事は、当たり前なんです。
ところが、友達というのは “政治空間” にある関係なので、簡単に切ったり辞めたりというのが、なかなかやりにくい。
強いしがらみというのが存在するんです。
家族については関わり合いが強い関係なので、強いしがらみがあるのも仕方がないんですけど。
でも、友達というのは、実は強い関係じゃあないんですよ。
さっきも話した通り「LINEで適当にやり取りしているだけで、実際に合うのは月に1回とか、半年に1回とか、年に1回」でもいい関係なんです。
強いしがらみというのが存在するんです。
家族については関わり合いが強い関係なので、強いしがらみがあるのも仕方がないんですけど。
でも、友達というのは、実は強い関係じゃあないんですよ。
さっきも話した通り「LINEで適当にやり取りしているだけで、実際に合うのは月に1回とか、半年に1回とか、年に1回」でもいい関係なんです。
こういう弱い関係なのにも関わらず、こと友達に関しては、しがらみが強くなってしまう。
つまり「コスパが悪い」ということになってしまうんですね。
それでも、プア充とかリア充みたいな、友達を重視する関係ならば「コスパが悪いのも仕方がない」と諦めがつくんですけども、それ以外の4つのパターンの人にとっては、このコスパの悪さは我慢できないものになってくるんですね。
なので、友達以外に人間関係が充実していると思える人ほど、「友達なんてコスパの悪い関係は切っちゃえ!」と主張するようになるんです。
これが、林先生が言っている友達不要論であり、それに対して「よく言った!」と心から同意できる人というのは、本来の友達関係が持っているコスパの悪さに我慢できない人なんです。
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みなさんの質問で、僕も予想外の発想ができることも多いです。
だから僕は、質疑応答が大好きです。
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