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今日はDMMオンラインサロン【岡田斗司夫ゼミ室通信】から、7月7日 特別講義をお届けします。
「ロボットアニメの歴史に残る名戦闘シーン 『機動戦士ガンダム』より」
ランバ・ラルの見た目です。
ガンダムは、左手に盾を持ち、右手にサーベルを抜いて持っています。
音楽スタート!
18分28秒。
3秒かかって抜くから、かなりゆっくりです。
抜いたと思ったら、左手に持っている盾を捨ててしまいます。
それまではガンダムと同じように左手に持っていた盾を、ラルは捨てるわけです。
そのまま、グーッと態勢を落とします。
頭の位置が落ちたのがわかりますか?
いわゆる ”正眼の構え” を斜めに崩してるんです。
盾を捨てて、両手構えにしたのです。
ここまでで31秒。
6秒間かけてこのグフの姿勢変更をやってます。
ランバ・ラルは薩摩示現流という剣法を使ってるんです。
薩摩示現流は 「一の太刀を疑わず」 という精神です。
「二の太刀いらず」 と考えます。
一の太刀を髪の毛1本でも早く振り下ろせって教えられるんですよ。
先手必勝の強い斬撃、振り下ろしの強い落とし方っていうのが特徴なんですね。
それはもうランバ・ラルは十分に知ってる。
モビルスーツ同士の一騎打ちならガンダムが上。
最初、ガンダムは左手で盾を、右手に剣を持っている。
最初はグフも同じ。
これでは五分五分にはならない。
モビルスーツの性能の差の分、ランバ・ラルのグフは不利です。
だから、あえて盾を捨てて身軽になり、サーベルを片手ではなく両手で構えて頭を落として腰を下げる。
だから、もう盾はいらないという方式で戦おうとしてるんです。
薩摩示現流の考え方です。
ガンダムは、盾を前に構えたまま走ります。
ランバ・ラルから見た目のモニターです。
ピピピッっていうふうに表示がでてます。
あと何秒でガンダムがこの近くに来るという。
これがランバ・ラルの後の敗因になります。
http://livedoor.blogimg.jp/okada_toshio/imgs/9/7/977703bf.png
が、ぶった切ったのは盾だけ。
ガンダムが目の前にいない。
手応えがない。
胴まで斬るつもりだったのに。
ビームサーベルは、いわゆるレーザービームの塊みたいなものを剣のように振り下ろすんです。
でも、グフが使っているヒートサーベルは、たかだか剣の表面温度が数千度くらいになるだけ。
いわゆる熱い鉄の棒みたいなものなんです。
普通ロボットアニメにおいてモニターって、「戦闘は行われてますよ」 とか、「敵が来ますよ」 という、雰囲気を出すだめに、ここに数式とか数字がでてるだけなんですよ。
この2コマ目もそうです。
でも、4コマ目は違います。
ロボットアニメで意味のあるかっこいい出し方というのを、たぶん初めてしたシーンです。
本当に何秒かのことです。
ピンピンピンと点滅して、「上!」 って注意してる。
ここまで18分50秒です。
ピピピって50秒のところでランバ・ラルが上を見たらガンダムがいる。
戦闘シーンとしたらすごく短くて、そこにいたるまでの溜めの時間とかが長く作られている。
真上見ると、次はガンダムがもう上段も上段(笑)、大上段です。
http://livedoor.blogimg.jp/okada_toshio/imgs/6/1/61fddac1.png
本当に真っ当な剣法、江戸道場みたいな真っ当な剣法で、切られた盾の影に隠れていたガンダムがバーンと飛び降りてくるんです。
コレを見てもわかるとおり、ガンダムも最初の太刀でグフを倒すつもりだったんですよ。
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マグネシウムのタツヤ(FREEex)
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