錬金術のみが暗号めいた神秘性があるような記述をしていますけど、そもそも、当時の神秘主義全体がこのような傾向にありました。有名なのがアレイスター・クロウリーで、他にも、黒魔術、カバラやグノーシスに従事する魔術師たちもそうです。そうすることで、部外者が勝手に禁術を行使できないようにしていたわけです。 もっと言えば、錬金術は途絶えてしまったわけでもなく、科学の領域に取り込まれていったと考えるのが適当でしょう。ほぼ解析されてしまっていますが、「ダマスカス鋼」は不明な点が残る事実上のオーパーツですし、この研究から錆びない(実際は錆びにくい)金属「ステンレス鋼」が派生的に発明されたことがいい例です。 以上のことから、当時において秘匿性が高かったのは錬金術の領域だけに限りませんし、錬金術が完全に途絶えてしまったわけでもないと思います。むしろ、「物質的な媒体の研究を通して、より抽象的で形のない世界の『真理』を追求する」という錬金術の精神は、今日の科学の神髄として立派に引き継がれていると思いますよ。
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岡田斗司夫ゼミ
(ID:2191064)
錬金術のみが暗号めいた神秘性があるような記述をしていますけど、そもそも、当時の神秘主義全体がこのような傾向にありました。有名なのがアレイスター・クロウリーで、他にも、黒魔術、カバラやグノーシスに従事する魔術師たちもそうです。そうすることで、部外者が勝手に禁術を行使できないようにしていたわけです。
もっと言えば、錬金術は途絶えてしまったわけでもなく、科学の領域に取り込まれていったと考えるのが適当でしょう。ほぼ解析されてしまっていますが、「ダマスカス鋼」は不明な点が残る事実上のオーパーツですし、この研究から錆びない(実際は錆びにくい)金属「ステンレス鋼」が派生的に発明されたことがいい例です。
以上のことから、当時において秘匿性が高かったのは錬金術の領域だけに限りませんし、錬金術が完全に途絶えてしまったわけでもないと思います。むしろ、「物質的な媒体の研究を通して、より抽象的で形のない世界の『真理』を追求する」という錬金術の精神は、今日の科学の神髄として立派に引き継がれていると思いますよ。