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「【捨てられないTシャツ・シリーズ】 こだわるくせに手を動かさない庵野秀明監督」
これは大阪の僕の店「ゼネプロ(ゼネラルプロダクツ)」というところで売っていたTシャツで、1985年製です。
このイラストを描いた庵野秀明のサインですね。
よーく見ると85年4月15日と読めます。
85年4月15日に庵野くんがこれ、このイラスト描いたんですけど、Illustrated ではなく、 Photoとしています。
その辺ちょっと凝ってます。
これがどんな機体でどんな映画かというのは、YouTubeで探して見て下さい。
「帰ってきたウルトラマン、庵野秀明」とかで検索すると、すぐ出てきます。
その映画の中に、MATARROW1号という飛行機が出てきます。
これがその映画の1シーンですね。
セットもミニチュアもこれ全部紙です。
庵野秀明はその頃、「ウルトラマンは大好きなんだけど、いくつも嘘がある。その典型的な嘘が、ウルトラマンがジェットビートルを持った時の大きさだ」と言ってました。
そう主張したんですね。
庵野の身長が約175cmだから、ウルトラマンの身長設定の30分の1とか28分の1です。
そのスケールで現用機のジェット機作ったらとんでもない大きさになるんです。
実際、ミニチュアは1mくらいあってですね、ものすごく大変だったんですけども、作りました。
これもネットにあるからいくつかみてもらえばわかります。
庵野もそういうふうにデザインしたんですけど、この写真のミニチュアを見てわかる通り、紙でその下がった機首を再現するのは無理だったので、わりと下半分が平べったい感じになってます。
DAICON3の翌年、82年の夏に、東京のSF大会で実写映画『帰ってきたウルトラマン』を宣伝のために華々しく公開するはずでした。
ところが、夏になっても映画は完成しなかったんです。
あと、後に実質 後半の監督を引き受けた赤井に言わせると、「庵野が働かないからだ」と(笑)。
「これはダメ」「あれはイヤ」と言いながら、実は自分はあんまり動かないという、高畑勲みたいなヤツなんです。
こだわり過ぎて遅れるんだったら、誰も怒らないんです。
こだわり過ぎるクセに、手を動かさずに遅れるから、みんな怒るんですよね(笑)。
この2本に関しても気になる方ははネットで調べてみて下さいね。
次号につづく。
「え?!それってどういうこと?」「そこのところ、もっと詳しく知りたい!」という人は、どんどん、質問してみて下さい。
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