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岡田斗司夫のニコ生では言えない話
 岡田斗司夫の毎日ブロマガ 2016/09/29
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おはよう! 岡田斗司夫です。

DMMラウンジで開催される岡田斗司夫主催の「映像講義」
今回は、そこで語られた岡田斗司夫の講義の一部をお届けします。

内容は前回ご紹介した『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の解説です。
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 岡田:
 今日は『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の解説をしたいと思います。
 監督は、ロバート・ゼメキス。
 スピルバーグの6歳年下で、大学の後輩みたいな人です。

 『バック・トゥ・ザ・フューチャー』を作る前のヒット作は『ロマンシング・ストーン』ぐらい。
 でも、才能はすごくある人でした。
 『バック・トゥ・ザ・フューチャー』が初の大ヒット作品なんです。

 『バック・トゥ・ザ・フューチャー』は珍しい作品なんです。
 どこが珍しいのかというと、伏線の回収がすごく丁寧なんですね。
 
 つまり、シナリオにすごく時間かけたってことなんです。
 この映画は、映像を何度でも見られるように作っています。

 ただ、残念なことに『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のあとが続かなかった。
 アニメーションの中に人間が入り込むという、『ロジャーラビット』という実験的な作品にのめりこんでしまった。
 その後のヒットがなかったんです。
 この作品、僕は好きだったんですけどね(笑)

 しかし、のちに『フォレスト・ガンプ』という映画歴史に残る作品を作りました。

 『バック・トゥ・ザ・フューチャー』と『フォレスト・ガンプ』
 この2大ヒット作を作ったんだから、もう十分じゃないかという気もします。

 去年、アメリカのワールドトレードセンターに綱を張って、綱渡りをする、『ザ・ウォーク』という映画を3Dで撮って、すごく面白かったんですけどね。

 3Dとか、そういう映像技法、新しい映像感覚を劇中に取り入れるのが、すごく上手い人です。

                 ※※※

 『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の舞台は、架空の「ヒルベリー」という場所なんです。
 だけど、カリフォルニアということになってます。
 
 映画の中ではカリフォルニアとは触れないんですけど、一連のシーンでなんとなく分かるようになっています。

 なんとなく分かる理由は、カリフォルニア特有の高い電信柱。
 ピックアップトラックの多さ。
 日本車の多さ。
 あと街の中でワークアウト(注:ダイエットジム)が出てくる。

 これがあると「カリフォルニアだ」というサインなんですね。

 このヒルベリーという街は、ロサンゼルスにあるユニバーサルスタジオの中のオープンセットで撮影されてます。
 劇中に出てくるのは、すべてオープンセット。

 この映画が撮られたときに、同時に『グレムリン』という映画のロケ地にもされてます。

 『グレムリン』はクリスマスの話です。
 町が雪に埋もれてるんですよ。
 なので、撮影が大変だったみたいです。
 
 基本的に『グレムリン』と撮影の時期がかぶってるんですね。 

 『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の後半の夜の撮影のシーン。
 それと『グレムリン』の前半の雪のシーン。

 この二つがかぶったようで、昼夜交代でここのセットを使ってたようです。

 興味あったら『グレムリン』も見てみて下さい。
 まったく同じセットです。

 『グレムリン』は1980年代の話なので、ほんのちょっと色や物の配置を変えるだけで、30年の時差を作ってます。

                 ※※※

 劇中に学校の体育館が出てきます。
 ここで主人公がバンドのコンテストに参加するんですが、すごく広くて「なぜこんな所で演奏するの?」という感じなんです。 

 この体育館のセットが、あとでまるまるクライマックスに使われます。
 主人公のお父さんとお母さんが、デートして初めてキスをする時に使われるんですね。

 「なんでこんな体育館でバンドのコンテストをやるんだろう?」
 「ガラーンとした感じを、ギャグでやっているのかな?」

 最初はそう思ったんですけど、クライマックスで全く同じ場所を使ってたんです。
 ここに飾り付けをして、50年代のドレスを着た男女にダンスをさせて、同じステージで主人公に演奏をさせた。
 そのための伏線として、ガラーンとした体育館を見せてたんですね。

 この体育館で主人公が主題歌の「パワー・オブ・ラブ」を演奏して、ダメだしされるんですが、「パワー・オブ・ラブ」を実際に歌っているヒューイ・ルイスがダメだしの役をやってるんです。

 自分の音楽を自分で否定させるギャグをやってるんですね。
  

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 いかがだったでしょうか?
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 ☆これから解説される映画にもご期待ください。☆
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