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おはよう! 岡田斗司夫です。
メルマガ読者の方から、多数質問をいただいています。
かたっぱしから答えてみましょう。
「パナマ文書が公開されたけど、金持ちってケチなの?」(前編)
パナマ文書が公開されたおかげで、タックスヘイブンで合法的に税金から逃れてる人間や企業やワンサカ出てきました。
金持ちってケチが多いですね。
これは合法なんだよ。
ちょっとグレーかもしれないけど、あとは道徳的なものになるんだよ。
日本政府は「お金がないから消費税を上げます」とか言ってるよね。
財務省も「予算がない」って、ずっと言ってる。
金持ちがタックスヘイブンにお金を置いて節税していたからだよ。
年間の売り上げが4億円ぐらいを越えたら時にタックスヘイブンの誘いが来たんだよ。
たとえ翌年の売り上げがゼロであっても、何千万円かの税金は用意しときゃなきゃいけないわけよ。
なので、急に売り上げが上がったりしたら、どの会社も翌年の納税をすごく苦しむの。
ベストセラーを出したら、出版社からお金を貰うよね。
そしたら、税務署が勝手に決めた、その年と翌年の"見込み納税"というものが出てくるんだ。
昔、『楡家の人びと』を書いた北杜夫という作家がいたじゃん。
その北杜夫が遠藤周作と二人でスイス銀行に口座を持って、脱税しようとした事があった。
ゴルゴ13は「振込みはスイス銀行にしてくれ」って言っていたけど、北杜夫の話を聞いてたから、「それはウソだ」と思ったよ。
北杜夫もスイスに行って、口座開設しようと思ったんだけど、「やってられるか!」となったらしい。
だからスイスの銀行口座を持つことは、事実上ムリなんだ。
なのでヒットラーの口座を動かせないというトラブルがあったぐらい。
そんなひどい事をやっている。
それを北杜夫が知って、その恨み言を『さびしい王様』という小説の中にまるまる一章書いた。
スイス銀行で口座を持ったら、こんなにひどい目に会うぞという話だね。
それぐらい租税回避は、小金を貯めた人間だったら、かなり考える事だと思うんだよ。
(次号へ続く)
しかし、急に売り上げが伸びた会社や小金持ちになった人間なら、租税回避は考えることだと思います。
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