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岡田斗司夫の解決!ズバっと 「どうして経営者はブラックになった現場を黙認するの?」

2016/05/18 06:00 投稿

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岡田斗司夫のニコ生では言えない話
 岡田斗司夫の解決!ズバっと 2016/05/18
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おはよう! 岡田斗司夫です。
メルマガ読者の方から、多数質問をいただいています。
かたっぱしから答えてみましょう。

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「どうして経営者はブラックになった現場を黙認するの?」

 なぜ経営者というのは、現場のブラックな事態を見過ごしたり、黙認したりするのでしょうか?
 私は経営者になった事がないので分かりません。
 経営の経験がある岡田さんは、どう思いますか?
  
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 会社を経営した立場から言うね。
 仕事が面白ければ、現場はブラックになっていくものなんだ。


■創業時のノリを大事にするとブラックになる

 どんな会社も最初から大企業じゃない。
 最初は小さいグループからやるわけだ。

 そのときは、みんなは仕事が面白い。
 試験勉強をしている最中の桃太郎電鉄と同じようもの。

 みんな徹夜で仕事をしたりする。
 
 「よその会社がチンタラやってるときに、残業とか言ってられないぐらい仕事に熱中した」
 「だから俺たちの会社は面白かったんだ」

 そう考えているメンバーが中核のまま、会社が大きくなるとどうなるのか?
 当たり前だけど、海洋堂のようなブラック企業になってくるよね(笑)
 ブラック企業は、そのときのノリを大事にしてるんだ。

 でもどこかの時点で、生意気な若造が出てくる。

 「今のままでは、いけないと思います」
 「普通の会社になりましょう」
 「いつまでも創業メンバーの仲良しグループが会社の中心にいる」

 そんなことを言い出して、あらゆる会社はだんだん正常になってくる。
 同時に、あらゆる会社は面白くなくなっていくわけだ。


■ブラック企業は複数構造に分かれている

 ある時点で、あらゆる会社は「ブラックではいけない!」と思って、建て直しをしようとする。
 たとえば労働保険を入れたり、介護保険を入れたり、残業代を出したりする。
 すると普通の会社になっていく。
 
 従業員にしてみれば、出来るだけ少ない手間で多くのギャラを得たい。
 同時に「出世」という利益も得るようになってくる。
 
 そうなると、従業員と経営者が対立関係になってくる。
 会社の人間からすれば、「そういう事がやりたくて、会社をやってるわけじゃない」と思うのが当たり前。
 でも、それをさせるのは会社の経営者ではない。
 
 株主としては、会社の経営者と従業員とが対立してくれて、争いがあった方が、利益が最大化される。
  
 そういう場所に経済原則を持って行くと、ブラックな事態を黙認したり、給料の支払いを遅らせてくる。

 こういうのをブラック企業と言う。
 
 ただ単に熱心な会社かもしれない。
 本当にダメな社長なのかもしれない。
 
 でも会社が成立して、働いている人がいる限り、そこには魅力がある。
 部外者から見たらブラックなんだけど、当人からすれば、ブラックでも仕事が面白いわけだ。
 
 そのノリについていけない人達は、「ウチの会社はブラックだね」と苦笑いする。
 さらに、それをマジに捉らえてしまう新入社員や外注の人たちが、「あの会社はブラックだ」とイヤな顔をする。
 ブラック企業に関しては、そういう何層かの構造に分かれてると思います。


【まとめ】
 創業時は仕事が面白いので、残業など関係なく働いています。
 会社が大きくなったときに、創業時のノリを続けていると、その企業はブラックと呼ばれます。
 

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