こんにちは、ニコニコ生放送開発の太田です。

先週の記事にてご案内させていただきましたご意見ご要望のフォームへの多数のご回答、ありがとうございます。

本日12時半までにお寄せ頂きましたご意見ご要望の中から「動画引用について」と「ロスタイムについて」ご回答をさせていただきたいと思います。

※重複する内容や同様のご意見は抜粋してのご紹介させていただきます。また、ほかにも多数のご意見ご要望を頂戴しておりますが、順次ご報告させていただきます。予めご了承下さい。



■動画引用について

> 結局はもともとあった機能を引き継げず、準備もせずに新移行しているんですよね?

> 動画放送(動画引用を利用した動画紹介放送)が出来ない状態で新配信に完全移行というのは明らかにおかしいのではないでしょうか?

> 動画引用機能がなければ個人的には無価値ですし、他のライブ配信サービスと比較しても唯一の個性だと思います。

> 動画紹介放送としては、動画引用ができない部分で致命的。テストするにも動画を読み込めない。それとも動画紹介放送はもうできないのですか?

> 個人的には、動画引用不可のままの移行というのは、ニコニコ生放送の存在意義を無くすと同義な内容だと思います。ですが、様々な数字的理由で、「切り捨てて構わない」と運営的判断が成されたのであろうことも、理解できないことではありません。ただ、これほどまでに「切り捨てられる存在」になったのだな、ということをいささか寂しく思います。

> 動画引用ができない間は旧配信も残すべきだ

動画引用の機能が8/24から10月に新配信での対応予定の間利用できなくなる件について、多数のご意見ご要望ありがとうございます。


まず、そもそも使える機能が減っていると言うご指摘、誠にその通りだと思います。

ニコニコ動画とニコニコ生放送という2つのサービスで連携し、利用できる機能が強みである・ユニークな個性であるというお言葉ありがとうございます。

確かにニコニコだからこそできる事、強みも弱みも理解した上でできうる限り機能を提供し、「真に求めるものが何であるか」というユーザーの皆さんのお声に耳を傾けていきたいと考えています。


私達開発者も含め中の人一同、ユーザーさんにニコニコしていただけるサービスを目指す気持ちには偽りはございません。

いつもいつもお待ち下さいばかりになってしまって本当に心苦しく恐縮ですが、社内でも関係各所に協力を仰ぎつつ、気持ち良くご利用いただける状態・サービスとは何かを常に念頭におき、より良い形で提供できるように努力して参ります。



■ロスタイムについて

> 配信枠終了後、配信ソフトがすぐ切断食らうようにした理由が知りたい

ロスタイムと呼ばれている現象について、まずこれが現状どのような仕組みによって発生しているのか?からご説明いたします。

旧配信と言われる既存のニコ生の仕組みでは、30分の番組が終了時間を迎えた際に自動的に枠が閉じる仕様になっていますが、この「番組の枠を終了」させるのは1分おきに実行される定期実行処理によります。

簡単に流れを書きますと、

※【前提条件】生放送の配信ページを開いていない状態

1. 毎分放送中の番組一覧から終了時刻を迎えた(過ぎた)放送が無いかチェック

2. 該当する番組があった場合には、それぞれに終了の処理を行う

3. 該当する番組に対して「/disconnect」の運コメを送出する

4. プレイヤーは3の「/disconnect」の運コメを受信した場合、切断などの終了処理を行う

と言う仕組みになっています。


配信者の方が意図的に放送を終了した場合には、上記フローの2番目から実行を即時に行います。

また、生放送の配信ページを開いている場合、配信ツールが終了時刻を迎えた時点で上記3の処理を行います。その為、配信者の方が終了した場合はロスタイムは存在せず、すぐに番組が終了します。


ところが、上記フローの1番目の仕様により、定期実行処理による場合は最大59秒程度「番組は終了時刻を過ぎているのに、終了処理が行われない時間」が発生することになります。


例:20時00分01秒に放送開始した「テスト放送」というタイトルの番組が仮にあったとします。この番組の放送終了時刻は20時30分01秒になります。

ここで、自然に番組が終了する20時30分00秒になったとします。

1分おきに起動する定期実行処理が20時30分00秒時点で終了対象となる番組をチェックしますが、20時30分00秒の時点では「テスト放送」は終了対象となっておらず、59秒後の20時31分00秒に起動する次の定期実行処理で初めて終了処理が開始されます。


つまり、59秒間放送が継続します。これがロスタイムです。

更に、この1分おきの定期実行処理が重く1分以内に終了せず、59秒を超えても番組の終了処理が完了しないケースが発生するようになり、結果的に1〜2分程度のロスタイムが発生する事がありました。


新配信でも処理の内容は若干異なるものの、フローとしては旧配信のものと同様となっております。

ですが、新配信の運コメは外部ツールに対応していないという問題があり、前提条件の「配信ページを開いていない」がクリアできない状態になっておりました。

それにより、終了時刻になった時点で配信ページを開いている番組では終了の通知が行われて、ロスタイム無しに番組が終了していました。

また、新配信につきましては旧配信よりも内部の定期実行処理の実行時間が短いため更にロスタイムは発生しにくくなっている状況です。


以上がロスタイムそのものと、そして外部配信ツールが終了後すぐに切断されるようになった件に関するご説明です。


> 放送中にマイページから放送枠を終了させた場合にも、次枠誘導を出せるように/disconnetを1分遅らせていただけないでしょうか。

現在、多くのユーザーさんがニコ生を外部ツールを用いて配信していただいている実情を理解しております。(私も色々な作者さんがお作りになっているツールを利用させていただいております。ニコ生自体がユーザーさんに使いやすい環境を提供していないにも関わらず、とても便利なツールを作成していただいてる事に感謝の念に絶えません)

ロスタイムの次枠誘導に関しましては、非常に便利だと痛感しております。

どういった形になるかは分かりませんが、使いやすく・配信者も視聴者も便利になるように改善を検討させていただきます。ご意見ありがとうございます。



■最後に

今回は動画引用と、ロスタイムについての回答についてご報告させていただきました。

次回も続いて頂戴したご意見ご要望のご紹介と回答をご報告させていただきたいと考えております。


引き続きご意見ご要望についての投稿を こちら よりお待ちしております。


よろしくお願いいたします。