Omasuki Fightの北米MMA抄訳コラム――今回のテーマは…プロレスとMMAの2大帝国の決算内容!
5分で分かるWWE、UFCの2015年度決算内容
先月に行われたWWEの2015年決算報告のテレカンフェランスによると、2015年の売上は、前年比1億1,600万ドル増の6億5,870万ドル(約752億円)、利益は前年の3,007万ドルの赤字から、今年は2,414万ドル(約28億円)の黒字へと大きく改善した。
大幅な業績改善の主な理由は、2014年にかさんだWWEネットワークの立ち上げ費用やマーケティング費用が、2015年にはもはやそれほど大きくかからなかったからである。世界中でのテレビ放映権収入が、昨年の1億7,670万ドルから、今年は2億3,110万ドルへと拡大したことも業績改善に貢献している。
WWEネットワークとテレビ放映権料は、今や完全にWWEの事業の2本柱となった。
世界でのほとんどの放映権契約は、年々放映権料金額が増えていくタイプの長期契約になっており、番組内容や視聴率に関わらず、収入は当面伸び続けることになる。実はRawやSmackdownの米国でのテレビ視聴率は最近になって大きく低下している。ただし日本同様に米国でも、HuluやNetflixの成長もあって、テレビの視聴率が全体に低下しているという事情があり、WWEの番組の人気が落ちたのか、テレビ全体の不景気を反映しているだけなのか、評価が判然としない状態らしい。もっともこうした状況を受けて、一時期見られたスポーツ中継のテレビ放映権料の急騰バブルが弾けつつあり、カレッジフットボールなどのコンテンツで放映権料の引き下げ事例も見られ始めているという。WWEにとっては、放映権収入は当面安泰とは言え、次の放映権の契約更新時が大きな勝負になりそうだ。
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