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平本蓮の弟が大晦日プロデビュー!! 平本丈インタビュー!(聞き手/ジャン斉藤)


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――
平本丈選手はYUSHI戦で大晦日にプロデビューすることになりました。お兄さんの平本蓮選手の説得により、安保瑠輝也選手が急遽MMAにチャレンジすることになりましたけど、YUSHI選手はお兄さんとSNSでやりあっていたりして……巻き込まれてる感じはありますか?(笑)。

平本 いやあ、そういうわけでもないですね(笑)。もともと大晦日の話はあるんだろうなって覚悟はしてて。じつは去年の大晦日も試合の話はあったんですけど、結局はなくなって。そのあとケガでなかなか試合はできなかったんですけど、今年はあるかもしれないなと。いきなりRIZIN大晦日にプロデビューというのは、ちょっと迷ったところではあったんですけど……周りのチームメイトから「普段の力を出せば負けないから、自信を持ってやっていいと思うよ」という声がめっちゃ多かったんで。相手のほうがそこそこ名前もあっておいしいし、やってやろうかなって感じです。

――
でも「ちょっと迷った」ところはあったんですね。

平本
 そうですね。ずっと練習をしてて自信はあったんですけど、急にポッと出ていいのかなって。でも、ボクはもう20歳になったし、大人として選択しないといけない。自分で考えて、いまのタイミングで出たらベストだと思ったんで。今回はそれこそ兄貴もそうですけど、(芦澤)竜誠くん、(篠塚)辰樹くん、あと最近練習している(三浦)孝太くんも大晦日に出るんで。みんなと一緒に出るのは心強いし、チームとして出ることで自分のモチベーションや、チームの士気が上がっているんで。このタイミングに出るのはめっちゃベストだなって。

――
YUHSI選手の印象は何かありますか?

平本
 とくに参考になる試合があんまりないんで……。

――
ないですか? けっこう試合してますよ(笑)。

平本
 やってるんですけど、正直、相手も格闘家という格闘家とはやってないんで。だからどこまでできるかわからないんですけど。ボクよりパワーやフィジカルはあるように見えるけど、ボクは若さと打撃、寝技のスキル、身体能力の違いを見せつけてやろうかなって。ボクは5歳から本気で格闘技に取り組んできたし、この1~2年で急にやり出した奴に負けてられないなって感じで。格闘技歴の違いを見せつけようかなって。だからって相手のことは全然ナメてないです。

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――
格闘家・関係者のあいだでは、YUSHI有利の声がありますね。

平本
 まあ正直、そこはしょうがないですね。ボクのことをまだ見せれてないっていうのもあるので。

平本蓮 (練習終わりで通りかかって)YUSHI勝つって言ってる奴は、俺とYA-MANの試合もYA-MANが勝つと言ってるような連中ですよ。聞いた話だとYUSHIは◯◯のスタイルを意識しているみたいなので、「じゃあ、こっちは△△でやればKOだ」って(笑)。

――うわー、いろいろと物議を醸しそうなので伏せ字にしておきます。

平本
 ハハハハハハ。べつにボクはYUSHI選手に恨みもないですけど、兄貴のほうがむちゃくちゃムカついてるんで(笑)。兄貴のためにも絶対に勝とうかなって思うんですけど、あくまでボクのプロデビュー戦で自分の力を見せつけたいなと。試合経験も少ないし、向こうにナメられてると思うんですけど、結局、格闘技は結果でわからせるしかないじゃないですか。ボクが相手をぶっ飛ばせば、みんなの見る目は変わるから驚かせたいですね。この前の試合(アマチュアMMA/飴山聖也戦)で全然出してないことが山ほどあるんで。

――前回の3月の試合は1ラウンドKO負けでしたけど、結果以前に力を出しきれなかった悔しさはあったんですか?

平本
 そうですね。あの試合はコンディションはよかったんですけど、“空手空手”しすぎて足が止まっちゃったり、いろいろ考えすぎたところもあったんで。いまのほうがあのときよりレベルが高くなってるし、全然強いです。普段練習しているメンバーに比べたら、今回の対戦相手は全然なので。自分のことも信じて、変に気負わず、リラックスしてやりたいなと。

――
一緒に練習している三浦孝太選手は、お父さん(三浦知良)の名前を逆に利用してやるくらいの姿勢でしたけど。

平本
 ボクもそんな感じです(笑)。兄貴はいい意味でも悪い意味でも目立ってるじゃないですか。

――
いい意味でも悪い意味でも、たしかに(笑)。

平本
 それを利用してやるというか、まあそうしなくても勝手に「平本蓮の弟」として見られると思うので。だから注目されてラッキーだなっていう感じです。そのプレッシャーがないといったらウソですけど、そこを気にせず自分の力を出して驚かせたいですね。

――
プロデビュー戦が大晦日ってレアケースなんですよね。

平本
 孝太くんもそうですよね。

――
大舞台への緊張はありますか?

平本
 みんなRIZINの初戦は飲まれちゃう……って言うんですけど、兄貴の試合でいつもついてきたし、会場の空気感はなんとなくわかるので。あんまりガチガチになることもないというか。兄貴の試合のときのほうが緊張するかもしれないですね(笑)。

――そういうもんですか?(笑)。

平本
 そうですね。自分の試合より兄貴の試合のほうが緊張しますね。なんだろう。結局兄貴がケージに入ったら任せるしかないというか。セコンドはできるんですけど、最終的には兄貴次第じゃないですか。自分の試合は自分でやるだけなので。

――
見守るしかないところがあるってことですね。

平本
 そこは勝っても負けても自分の責任だし。だから緊張はあんまり気にしてないです。緊張するとしても、大晦日にプロデビュー戦を味わえることはそうそうないことなので、そこはしっかり全部楽しみたいですね。

――こうして取材してて思ったんですけど、お兄さんと同じで弁が立ちますね(笑)。

平本
 そうですか?(笑)。喋り方が似てるって言われますけど、まあ兄弟なので。全然性格は違うんですけど。

――
性格は違うんですか?

平本
 似てる部分もあるんですけど、兄貴とボクはまたちょっと違うなって。なんだろうな。似てそうで、根本のあたりが違うんですけど……兄貴はプロとして、よくも悪くも注目を浴びて魅了してるわけで。MMAデビュー戦の萩原京平戦からずっと。その部分はやっぱりすごいなって思うし。

――
あの萩原戦の敗戦は周囲の人間にとっても相当ショックだったわけですよね。

平本
 そうですねぇ。あの悔しさは兄貴の間近にいて知ってるんで。あそこから、ここまで来たのはすごいと思います。上がってるときも、下がっているときも見てきているので。

――
一時期兄弟2人だけで練習していた時期もあったんですよね。

平本
 そうですね。ずっと2人で試行錯誤しながらやっていて、CAVEとかいろんなところに行ってやってみたり、最終的には剛毅會の岩崎(達也)先生に教わってるんですけど。そこからのつながりで大塚(隆史)さんに基礎的なレスリングを教わって、一気にレベルアップできた実感がすごいあるんで。いまは兄貴や竜誠くん、辰樹くんとチーム一丸で練習できてますね。 

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――
大森ゴールドジムの剛毅會で練習している丈選手を見学したことがあるんですよね。去年の11月くらいですかね。

平本
 ああ、あのときは剛毅會で習い立てだったんですね。空手の間合いの取り方を教わってて。いまは習ったことを自分のスタイルにうまく落とし込めているというか、いろいろミックスさせてるんですけど。あの頃よりはもっとMMAファイターっぽいですけどね。先生に教わったことを取り入れて、どうやって自分のものにしていくかをすごく考えた1年間で。

――
その大森とT・GRIP以外で練習している場所はあるんですか?

・小さい頃はDREAMファン
・平本蓮は完全にMMAファイター
・剛毅會空手
・ボクがいちばんの平本蓮ファン
・“ボクシングキック”で失われた技術……まだまだ続く

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