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ケラモフ戦が決定した堀江圭功インタビューです(聞き手/ジャン斉藤)



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――ケラモフ戦が決まりましたけど、堀江選手にとっては大一番ですね。

堀江 はい。自分はケラモフと戦いたいとRIZINに伝えていたんですよ。だから決まってよかったなっていう思いはあります。

――
ケラモフ以外は頭になかったんですか?

堀江
 牛久絢太郎選手、斎藤裕選手と戦いたいということも伝えてました。でも、第1希望はケラモフ選手だったので、自分の思いどおりになってよかったなって思ってます。

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――
ケラモフ選手にはどういう印象がありますか?

堀江
 強いイメージです。RIZINにはランキングがないですけど、もしランキングを作ったときにケラモフは自分よりも上位にいると見てるので。そのケラモフと戦いたいなという思いがありましたね。

――
フィニッシュできる自信はありますか?

堀江
 そうですね。その可能性はあるんじゃないかなって思いますね。攻め急がずに、自分のやりたいことを淡々とやる。自分の得意なところをぶつけていきたいなと思ってるんで。その結果、相手を倒す可能性は全然あると思います。

――
堀江選手のRIZINでの試合って攻め急いでないというか、粘り強く削って削って倒していく。試合中に大きなケガがありながらも冷静に戦ってますよね。

堀江
 やっぱり結果がすべてというところで、最初から判定を狙ってるわけじゃないんですけど、攻め急いで負けるよりかは、絶対に勝ちを取りに行く。淡々と自分のやることやれば、KOに繋がると思ってるんで。そこを信じて、いつもどおりの自分をケラモフにぶつけていきたいなと思ってます。

――
所属ジムの代表・高阪剛さんはケラモフについて何かおっしゃってましたか?

堀江
 トレーニングの仕方について、心肺機能を上げていったりとか。いつもと違うグローブとヘッドギアをつけて、ガチャガチャした殴り合いをやったほうがいいかもしれないというアドバイスを受けました。

――
対ケラモフのトレーニングですね。やっぱり自分のレベルを向上させる練習と、相手を攻略する練習は違ってくるんですかね。

堀江
 そうですね、試合が決まると、それに向けての追い込みとか、スタミナ面が主になってくると思うんですよね、普段だったら、ちょっと新しいことを試すことができたりするので。そこの違いはあると思います。

――ケラモフは何か特別に対策を練らなきゃならない相手ですか?

堀江 いえ、そこはあんまり警戒しすぎずに戦おうとは思ってて。相手の武器を警戒しすぎず、自分のやりたいことをやる。どれだけいつもどおりの自分をぶつけれるかっていうとこですね。

――
自分の総合力で勝負するっていう感じなんですね。長期欠場の原因になったのは佐々木憂流迦戦での右拳骨折ですが、リハビリ中にまた痛めちゃったんですよね。

堀江
 そうです。昨年の5月頃に練習で同じところをケガして。いまは2つの病院で診てもらって、もう大丈夫だと言われてます。練習を積んでいくうちに殴るときの恐怖は、ほぼほぼ消えました。

――
拳のケガって「またケガをするんじゃないか?」という心理面の問題もあるんですよね。

堀江
 時間がかかります。治すのもそうなんですけど、気持ちの面で……自分の場合、「もう大丈夫だ」と思ってやっちゃったんで。それもあってけっこう慎重になったところはありましたね。

――
どうしても身体が勝手にブレーキをかけてしまうところもあるんでしょうね。

堀江
 そうですね。右で殴る練習はしばらくできてなかったですね。またケガをする前も、病院で「もうだいぶいい」ってことは伝えられて。それで練習でやってしまって。

――
そのときは精神的に落ち込みました?

堀江
 そうですねぇ。やっぱり、長い目で見れば、ちょっと落ち込んでたときもあったのかもしれないですけど、そこまででもないんです。そこまででもないんですけど、いま思うと「もうケガしたくねえな」っていう気持ちは強かったです。この1年間でめちゃめちゃ強くなれたんで、試合に出てなくても成長できたとは思うんですけど。結局1年以上かかってしまったので、もうケガしたくないなっていう気持ちはありますよね。

――やっぱり格闘技はケガとの戦いでもあるんですね。拳が使えない状況で他の練習に重点を置けたところもあるんですか?

堀江
 そうですね。めちゃめちゃ走り込んだりとか、蹴りまくったりとか。ある程度したら、ミットや組みもできるようになるんですけど。やっぱり殴る怖さがあっての練習だったんで、ちょっと普通の練習と違うんですよ。MMAのスパーができたとしても、相手にあんまり右のプレッシャーをかけれなかったりとか。以前のようにやれるまでけっこう時間がかかってしまいました。

――
中田大貴戦も途中で拳をケガしちゃったんですよね。

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堀江
 あのときも折れてましたね。憂流迦選手との試合前からもちょっと痛くて。練習では掌底で打ったり、右のパンチはあんまりやらなかったり。「試合で折れるかもしれない」ってことはチームのセコンドには伝えてたんですよ。

――
そんな覚悟だったんですか……。

堀江
 その覚悟があったからこそ、テイクダウンに持っていくこともできたのかなと思ってます。

――
パンチのプレッシャーがなかったら相手は楽ですもんね。堀江選手はインスタライブを中心にいつなんどきアルコール大好きが認知されて。アスリート然としたイメージが覆ったところもあるんですけど、本人としてはどうなんですか?

堀江
 そういう風に思われがちかもしれないですけど、いまは練習やトレーニングをしっかり積んだうえで、もともと隠して猫をかぶっていた部分をただ出してるだけですね。

――
ああ、練習をしっかりしたうえで毎晩のように飲んでいると。

堀江
 そういうことですね。

――
昔は五味隆典さんもそうなんですけど、遊ぶときは遊んで、試合が決まったら本格的に練習する……みたいな感じですけど。最近は普段から節制している格闘家が多いですよね。

堀江
 あー、そこは人によるかと思いますけど、たしかにそうなのかもしれないですね。でも、自分は自分でやりたいことをやっていきたい。自分の好きなようにしてるって感じですね。自分の思うがままに生きていけたら、楽しいなっていう風に思います。

――
そのスタンスはデビューした頃からなんですか?

堀江
 昔から酒を飲んだりすることは好きで。でも、いまほどは飲んでなかったりしたんですけど……。

――
ちょっと待ってください。ここにきてメーターが上がってるんですか?(笑)。

堀江
 上がってますねぇ(キッパリ)。とは言っても、けっこう前からそういう感じで、そこを表に出してなかっただけで。

――
最近はどれくらい飲んでるんですか?

堀江
 いまは基本的に金・土・日ですね。前回の試合(佐々木憂流迦戦)までは1週間前まで毎日飲んでたんですけど。

――
試合直前まで!

堀江
 あの試合後に拳を骨折して、酒を飲まない時期が1~2週間ぐらい続いたときに体重もあんまり増えないし、体調もいいし、朝は早起きできるし……これ、めっちゃいいなっていうことがわかって(笑)。

――
ハハハハハハ! アルコール抜きは健康的だと(笑)。

堀江
 そこから平日はアルコールを抜く気持ちになって。月から木曜日まではガマンするようにしてるんですけど。それでも時々飲んでしまうときに、インスタライブをやったりとか。

――
ガマンできない!(笑)。ものすごい失礼なことを聞きますけど、アル中ではないんですよね?

堀江
 いやあ、たぶんアル中じゃないですかねぇ。わかんないですけど。アル中じゃないかなっていうふうには自分では思いますね(笑)。

――
自称・アル中ですか!

堀江 でも、格闘技があるからこそ、アルコールを制限できているのがあるのかなと。

――
前向きに捉えると、やっぱり自分の好きなように生きたほうが。パフォーマンスも発揮しやすいってところはあるんですかね。

堀江
 自分がこういう気持ちに変わって、自分の思いをさらけ出すように意識し始めてから、格闘技も強くなれてる感じがめちゃめちゃするんです。

――
好きに生きているからストレスもなく集中できるとか。

堀江
 まあストレスがまったくない……ってことでもないんですけど。でも、前よりも楽しい人生が送れてるような感じがしますね。

――
堀江さんってインスタライブも送られてくるコメントによって、途中で配信をやめちゃうこともあるじゃないですか。

堀江
 あー、そうですね。そういうことも、もう自分が好き勝手にやりたいなと思って。

――
たしかにお金をもらってやってるわけじゃないんだから、どうしようが自由ですよね。でも、すごいです!(笑)。

堀江
 もうそこはやりたいように。


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