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RIZIN LANDMARKで平本蓮と対戦する鈴木千裕インタビュー!! キックではKNOCK OUT王者、MMAではパンクラスネオブラッドトーナメント優勝者という二刀流の素顔に1万字で迫ります!(聞き手/松下ミワ)



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――
RIZIN LANDMARK vol.2の記者会見では、対戦相手の平本蓮選手に発言をさえぎられる場面もあって、なかなか一筋縄ではいかない雰囲気でしたね。

鈴木
 いやあー、そうっすねえ!(元気よく)。

――
ハハハハハハハ!

鈴木
 ちょっとムカついちゃいましたね~!(笑顔で)。

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――
鈴木選手、最初から面白いです! しょっぱなのコメントなのに「話、長いから」と言われたら、そのあと話しづらくなりますよね。

鈴木
 そうなんですよ~!! 「……ん?(怒)」となっちゃって。ボク、ダメなんですよね、そういうの!

――なぜか怒ってる感じが伝わってきません(笑)。あそこで言い返したりしないのも、どこか鈴木選手っぽかったです。

鈴木
 それは、やっぱりリングの上で返すものなので(キッパリ)。

――
おお! 今回の試合は、先に平本選手の参戦が発表されていましたが、自分がその対戦相手に選ばれたときはどう感じました?

鈴木 べつに「ああ、決まったか」ぐらいの感じです。とくに、平本選手だからといって……、というか、ボクってほかの選手にあんまり興味がないんですよね。それは、ずっと昔から言っていて。選手名とかも全然知らないですし、たぶん皆さんのほうが詳しいと思いますよ。

――となると、平本選手がどんな選手なのかというのも、あんまり?

鈴木
 多少は知ってましたけど、ガッツリではないですね。ただ、やっぱり試合を見ると頭がいいし才能がある選手だなとは思います。たとえば、100人同時にスタートしても、一気に突出するような天性のものを持っているタイプだな、と。あとは、試合の動きを見ても身体能力が凄いのは間違いないですね。

――
対する鈴木選手は、100人一緒にスタートしたらどうなるんでしょう?

鈴木
 自分ですか? どうですかね~、……あ!! 

――
どうされました?

鈴木
 まず、ボクってハーフなんですよ!

――
ハハハハハ! めっちゃ知ってます(笑)。

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鈴木
 ですよねえ(笑顔で)。で、最近になって、なんかちょっと日本人の人とは違う身体能力があるなというのに気づき始めてますね。

――
最近ですか!(笑)。RIZINで活躍中のホベルト・サトシ・ソウザ選手やクレベル・コイケ選手を見ても、やっぱり日本人とは違う身体の強さを感じますね。

鈴木
 ボクも、背筋と体幹は普通の人より強いと思いますし、なんか、同じ体重で同じ身長の人と比べても、やっぱりパワーが強いんですよ。同じ何かを持ち上げたりとかでも、じゃっかん自分のほうが強かったり。あと、肩甲骨ってパンチ力と凄く関係があるんですけど、ボクの肩甲骨は日本人より大きいんですよね。めっちゃ大きいし柔らかいんですよ、ほら(肩甲骨をビクビク動かしながら)。

――うわっ! なんか凄い!

鈴木
 そういうことがあって、最近は「オレ、普通と違うじゃん」と思い始めたんですよ~。あとは南米の人って、くるぶしからふくらはぎまでが長いんですけど、ボクもそうなので「ああ、そうか」と思ったり。

――
それは相当なアドバンテージですよね。平本選手と戦ううえで、攻略法もある程度固まってきているんですか?

鈴木
 まあ、打撃でも、寝技でも、全局面で勝負しようかなと思ってます。とくに「こういう局面に持っていく」ということじゃなくて。「よーいスタート!」でお互いに見合ったときに出てくる発想でやろうかな、と。打ち合ってくるんだったら打ち合いますし、組んでくるんだったらそれでもいいし。

――
平本選手はまだMMA戦績が1戦なので、情報もないですしね。

鈴木
 まあ、情報があってもなくても、結局それで勝てなかったらダメなんですよ。情報があって勝てる選手と、情報がなくても勝てる選手っているので。だから、ボクがやることは何も変わらないですね。

――
ちなみに、平本選手ってツイッターがめっちゃうまいじゃないですか。対する鈴木選手は……。

鈴木
 いやあ~~、ボク、SNS苦手なんすよ~!!(しみじみと)。

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――
ハハハハハハ! 一時期、ツイッターだけ休止していたと聞きました。

鈴木
 そうなんです! 自撮りとかもすっごい苦手で。でも、最近って「SNSは更新しなさい」という流れじゃないですか。そこは、頑張るようにはしているんですけど……、まあこの有様ですね(苦笑)。

――
平本選手のツイッターを見て、どう思います?

鈴木
 「うまいなあー」って。

――
今日の会見もそうですけど、鈴木選手ってこれまでは言葉での応酬を仕掛けられることもなかったですよね。

鈴木
 ないです(苦笑)。まあでも、格闘技は口喧嘩じゃないんで。結局、リングの上で勝った人が一番偉いんでね。ボクはそういう極論で考えちゃってるんで、それまでの過程とかは大事にしてないですね。……でも、本当はやったほうがいいんですよねえ~! もう、これを機会にやりましょうか!?

――
無理しないでください!(笑)。あと、今回はRIZIN LANDMARKなので、またいつもと違った大会になりますよね。

鈴木
 いやあ、お客さんがいなくて寂しいですねぇ……。

――
あらら(苦笑)。

鈴木
 寂しいし、イヤっすねえ……。

――
試合が決まっても、そんなにテンションが上がらなかったのはそれが理由なんですか?

鈴木
 いや、テンションは上がってるんですよ。まあ、実際に試合をしてみないとわからないですけど、やっぱり応援ってパワーがあるんですよ。たとえば、ボディが決まると、めっちゃしんどいじゃないですか。そのしんどいときに「頑張れ!」という声をリアルで聞くと、「絶対に倒れられないぞ!」という気持ちになるんですよね。

――
へえ~、やっぱり声援は大事なんですね。

鈴木
 ここで倒れたら情けないし、倒れるところを見せたくないという。そういう気持ちで頑張れるんですけど、何か効いたときに会場がシーンとしてたら、「……もう、いっか」と思って倒れちゃうかもしれないです(キッパリ)。

――
倒れないでください!(笑)。

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鈴木
 いや、そういう声って大事なんですよ! 自分はずっとそれで戦ってきてるんで。

――
ただ、そうは言っても、平本戦に自信がないわけじゃないですよね。

鈴木
 じゃなかったら試合はしないですね。確信というほどのものではないし、その根拠もないんですけど、ボクは自分を信じてますよ。自分を信じていればなんとかなるんで。

――
その自信って、やっぱり練習量に支えられている部分もありますか?

鈴木
 そうですね。けっこう、いろんなところで練習させてもらってるんで。

――基本は、クロスポイント吉祥寺なんですよね?

鈴木
 あとはパラエストラ八王子、パラエストラ松戸と柏、そして日大レスリング部ですか。

――
え、日大レスリングも!

鈴木
 そういう練習もめっちゃしています。あとは、東林間の五味(隆典)さんのところでも練習していますね。

――
柏から東林間まで! 出稽古先は自分で決めたんですか?

鈴木
 そこは、山口元気会長(クロスポイント吉祥寺・主宰)やジムの支えがあってですね。「ココはどう?」と推薦してもらって挨拶しに行って。あとは、自分の意志で行きたいところもあったんで。

――
その練習環境を聞くと、もうガッツリMMAですよね。とくに五味選手との練習が非常に気になります!

鈴木
 ああ、五味選手との練習は……。

――
五味選手のYouTubeにもありましたけど、いわゆる根性練習、木口宣昭イズムというか。

鈴木
 そうそう、気合いの練習ですね。試合では心折れそうになっても頑張らないといけないんで、ああいう練習はすっごい大事だと思うんですよ。いまって、最先端のトレーニングばっかりですけど、ああいう昔ながらのトレーニングって、いまの選手とかやらないじゃないですか。最新のトレーニングばかりやってる選手にああいう練習させても、絶対についてこれないんですよね。

――
はー、そういうもんなんですね。

鈴木
 やっぱり格闘技は気持ちなんですよ~!! メンタルとか気持ちが弱かったりするんで。もちろん、五味さんは技術もめちゃくちゃ教えてくれるんですけど。

――
鈴木選手にとって、五味選手はどんな人ですか?

鈴木
 いやー、めちゃめちゃ面白い方です(笑)。

――
五味選手といえばお酒のイメージも強いですけど、一緒にお酒飲んだりは?

鈴木
 ああ、それはまだですし、お酒だと本当に殺されちゃうんで(笑)。でも、ボクが初めて五味さんのジムに行ったとき、ちょっと冷蔵庫を開けてみたら、中は全部ウィスキーでした。

――
ハハハハハハハハハハ!

鈴木
 もう「男だ!」と思いましたねえ(笑)。

――
本当に期待を裏切らない!(笑)

鈴木
 でも、そういうの見て「どおりで強いわけだな」と思いました。なんか、わかるんですよ、そういう部分で。強い理由がわかりますよね。

――
昨年のバンタム級トーナメントで優勝した扇久保博正選手とも練習して。

鈴木
 めちゃくちゃ勉強になります。まだ、回数はそんなに行けてないんで、そこまで馴染めてはいないんですけど。でも、どんどん練習してコミュニケーション取っていきたいです。

――
ただ、鈴木選手の場合、キックとMMAを行ったり来たりなので大変ですよね?

鈴木
 でも、これがやりたかったんですよ!(ドン)。ボクはこの二刀流をやりたかったんです。

――
そういう気持ちはいつ芽生えてきたんですか?

鈴木
 それこそ、キックに転向して1、2戦やったぐらいですね。そのときに、MMAとキックで戦える選手になりたいなと思いました。

――
じゃあ、キックに転向したあとも、MMAへの気持ちはあったんですね。

鈴木
 ありました。でも、そのときに会長に「中途半端な気持ちじゃ、絶対にベルトなんか獲れないから」と。甘くない世界だと釘を刺してもらえたので、そのときにチャンピオンになるまではキックの練習に専念しようと決めました。だから、ボクはキックのチャンピオンになるまでMMAの練習は一切やってなくて、MMAの練習を再開したのはチャンピオンになってからですね。

――となると、最近は次の試合のルールによって、練習の比重を変えているということですね。

鈴木
 そうです。大変です。でも、だから面白いんですよ!

――
そもそもKNOCK OUTの看板選手である鈴木選手のキャリアはMMAからなんですよね? パンクラスで8戦されてネオブラッドトーナメントでも優勝されて。
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