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新型コロナの影響で中止となっていたUFCファイター魅津希のUFC第2戦が決定!  8月22日のラスベガス大会でアマンダ・レモスと対戦。魅津希にとっては日本人女子初の2連勝が懸かった大事な試合である。現在、魅津希が拠点をおくニューヨークは新型コロナが猛威をふるい、また全米では差別デモが大きな広がりを見せている。こうした時代の波をダイレクトに浴びている魅津希はどのようにMMAと向き合っているのか。


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――
魅津希さんの試合が8月23日のラスベガス大会に決まりました。相手はアマンダ・レモスです。

魅津希
 相手はランク外なので、ここでは負けてられないですね。 

――
アマンダ・レモスはUFC1勝1敗。UFCデビュー戦は2017年6月、2戦目は2019年12月と、やけに空いているのはドーピングテストでひっかかっていたんですね。

魅津希
 そうみたいですね。ブラジル人なんですけど、昔インヴィクタのタイトルマッチで、1ラウンドにブラジル人のワンパンで顔が腫れちゃっまま5ラウンドをやりきったことがあって。そういうことにならないかな、っていう不安があります(笑)。

――
ブラジル人にはいい印象ないってことですか?

魅津希
 ブラジル人っていうと、そのことしか思いつかないです(笑)。 

――
8月じゃなくてもっと早い時期のオファーもあったそうですね。

魅津希
 はい。ホントは3月に戦うはずだったランカーのティーシャ・トーレスと、6月に仕切り直しのオファーがあったんです。ティーシャは調整ができていたので早くやりたかったみたいですけど。でも私のほうが全然調整はできてなくて。私が住んでいるニューヨークでは練習はまったくできない状況だったんです。

――
ニューヨークはロックダウンが実施されて、ジムなんかはすべて閉鎖中でずっと練習はままならなかったんですよね。

魅津希
 はい。2ヵ月ぐらいまともに練習してないですね。弟(井上直樹)がこっちにいたときはミットを打ったりはできましたけど。弟はビザを持ってないので、いったん日本に帰らなくちゃいけなくなって、そこからひとりでやるしかなかったんですけど……。

――
ひとりだとやれることは、たがかしれてますよね。

魅津希
 そうなんですよね。まだジムはどこも開けてないので充分な練習はやれてないです。なのでコーチとマンツーマンでやったり、あと選手の家のガレージでやってますね。そこのガレージはコロナでジムが閉まってるので練習ができるように改造したんですけどね。 

――
ああ、自分たちで練習スペースを作ったんですね

魅津希
 はい。土地に空きがある人は強いなあっていう。同じチームのアルジャメイン・スターリング(UFCバンタム級2位)も自分で工事したガレージに5~6人集めて練習してましたね。

――
再開UFC250でアルジャメインが圧勝したのは、そういう背景もあったんですね

魅津希
 私は練習ができてないので、試合をしたくてもこのままやったらティーシャに負けるなって。 UFCのランカー相手にナメてかかってはできないので。それで6月は無理だってことで8月に別の相手とやることになったんですけど。

――
こういう状況だと焦ってGOサインを出しちゃう選手もいるみたいですけど、そこは冷静なんですね。

魅津希
  練習してみてさすがに無理だなと。やっぱりやってないと以前のコンディションには簡単には戻らないですね。反射神経もだいぶ落ちているし、スパーリングも全然できてないことを考えると、 戻すのにどれくらいかかるんだろうという……という不安要素はあります。


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練習を再開したが以前のようなフルメニューはこなせていない。どこまで取り戻せるか

――
きちんと戻せるかどうかの不安はあるんですね。

魅津希
 ひさしぶりに練習してみたら、もう自分の過去イチでヤバいんじゃないか?っていうくらいです(苦笑)。スタミナも全然なかったので、2ヵ月後の試合までにしっかり戻したいですね。やっぱり面白くない試合はしたくないので。つまらない試合になるんだったらやらないほうがいいなと思いましたし、こういう時期だからこそ面白い試合をやって勝つことで日本の皆さんに喜んでもらいたいです。

――
本音をいえば、もう少し時間を置きたかったんですか?

魅津希
 置きたかったいですね。 完璧に勝ちたいですし、ここで負けるのは戦績的に痛いですから。UFCで生き残っていくためにも2連勝3連勝はしてきたいので、 もうちょっと時間は置きたいんですけど。 でも、生活するためにも試合をしなきゃいけないですし、この試合でケガがなければポンポンポンとマッチメイクしてくれるらしいんですよ。そのためにもケガなく試合を終えて、次につなげたいですね。勝ってもケガをしてしまったら元も子もないじゃないですか。変な話ですけど、負けてもケガなく終わりたいです。
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